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社員による推薦図書

第510回 担当 木村

書籍名『1日1万歩を続けなさい』
著者/出版社 :大谷 義夫 / ダイヤモンド社

                                

本書ではウォーキングの効果を国内外の論文から科学的見地でまとめたものです。

  

歩く事はガン・心臓病・脳卒中・高血圧・糖尿病などの生活習慣病予防、心身のリフレッシュ・認知症予防等、様々な効果があります。毎日走るとなると継続出来るか不安になりますが、本書では歩くだけの健康習慣を進めております。

                 

一気に歩く必要はなく、朝夕の通勤時間やお昼休みや日中の移動も含めて細切れでも歩数のカウントができます。 又、エスカレーターの替わりに階段を上がる事が億劫でも、下りを利用するだけでも効果があるとの事です。

 

毎日、一万歩を歩くだけと言うことで、個人で意識づけし易いと思いましたので発表させていただきました。皆さんの生活習慣に取り入れて頂けたらと思います。

                         

第509回 担当 門脇

書籍名『すごい地球!』
著者/出版社 : 地球の歩き方編集室 / 地球の歩き方編集室

                                

地球に歩き方をテーマ別にした再編集版です。

  

部屋で寝転びながらオーロラ鑑賞は今の我が家にぴったり。居ながらにして絶景が観られるホテルは他にも紹介されていて、全部行きたくなりました。

                 

氷河もいつまで存在するか微妙な時代。

 

今のうちに観に行きたいです。情報量がすごく読み買いがあります。

                         

第507回 担当 籾山

書籍名『一生ものの正しい敬語と上級の気遣い先生!ダメダメな私を2時間で仕事デキる風にしてください』
著者/出版社 : 諏内 えみ / KADOKAWA

                                

営業の基本は「信頼を勝ち取ること」、信頼を勝ち取るには「円滑にコミュニケーションを図ること」と考えています。

  

円滑にコミュニケーションを図るためには、その場の状況や話し相手にあわせた会話が必須。

                 

この本は、「電話応対」「会議」「社内・社外での会話」「冠婚葬祭」などありとあらゆるシーンで活用できる正しい言葉遣いを学ぶことができます。

 

可愛いイラスト付きで解説が載っているので、最後まで飽きずに楽しく読めるのもポイントです。社会人のバイブルとしてオススメの一冊なのでぜひ読んでみてください。

                         

第504回 担当 栗田

書籍名『妻が余命宣告されたとき、僕は保護犬を飼うことにした』
著者/出版社 : 小林 孝延 / 風鳴舎

                                

これはフィクションではなく実際にあったお話です。著者の奥様が末期ガンと判明し闘病する中、みんなが必死ゆえに家族の仲はどんどん悪化…そんな時、保護犬を飼うことをすすめられ、出会ったのが元野犬の「福」でした。

  

福との出会いと日々が写真とともに綴られているのですが、まずその写真が本当に可愛らしく癒されます。そして福の存在によって家族に笑顔が戻っていく様子、つらい境遇に生まれた福が幸せになっていく様子に心が温まりました。

                 

また、本書ではがん治療についても勉強になります。悲しいけれど優しい、空気感がとても素敵な1冊でした。

                         

第500回 担当 志賀

書籍名『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』
著者/出版社 : キングスレイ・ウォード/ 新潮文庫

                                

本書はカナダの企業経営者が書いた本で経営者の父親が同じ道を歩もうとする息子に向けて書かれた30通の手紙をまとめたものです。

  

息子が17歳の学生の時から20年後会社を息子に譲るまでにつづられた手紙となっています。

             

学生時代の不安や悩み、社会人の 上司や部下や仕事先とのかかわり方。人生の幸福とは結婚とはなどどんな人でも一度は悩むであろう事柄について父親目線で息子に対して語り掛ける口調で語られており、ユーモアを交えつつ一つの答えを提示しており現在の私たちにも共通して役に立つ考え方ばかりです。

                  

自分の人生のタイミングによって感じられる事柄が変わってくる本なので節目節目で読み返したくなる本でした。

                     

第499回 担当 松本

書籍名『雨に消えた向日葵』
著者/出版社 : 吉川 英梨/ 幻冬舎文庫

                                

今回私が紹介する本は『雨に消えた向日葵』という小説です。ゲリラ豪雨の中、行方不明になった小学五年生の美少女。その足取りを追う刑事と残された家族の物語です。

  

校途中、ゲリラ豪雨の中忽然と消えた小学五年生の美少女。現場に残されたのは少女の傘1本のみ。誘拐か家出か事故か? 情報がないまま捜査は行き詰っていく。遺留品が見つかってもそこから犯人を割り出せないまま3年の月日が経とうとしていた。読み進めていっても少女が見つかる気配は全く感じられず・・・最悪のパターンも頭をよぎる中、ある【音】によって犯人に辿り着きます。

                 

捜査本部解散後も執念で犯人を追う刑事。一般人として可能な限りを尽くし少女を探し続ける家族。家族の想い、家族の苦悩や焦燥。その家族に寄り添い、自身の時間も顧みず捜査に全力をあげる刑事。地道な努力と諦めない気持ち。『絶対に生きている』と信じる強い気持ち。心情が痛いほど伝わってきます。ミステリー小説というよりは実際の事件の記録を読んでいるようでした。警察はほんの小さなことでも見逃さず、こんなことまでやるのか・・・と捜査方法も脱帽でした。

                 

実際に事件が起きたときはニュースになるけれど、いつしか報道されなくなり世間から忘れられてしまうことがほとんどだと思います。でも家族は苦しくてもずっと戦っているんだと思わされました。そんな人たちが少しでも減ってくれることを願う、救われてほしいと思う、そんな小説でした。

                         

第497回 担当 木村

書籍名『脳のゴミを洗い流す熟睡習慣』
著者/出版社 : 奥村 歩 / すばる舎

                                

本書では、認知症予防の為にも「熟睡する習慣」を身につける事が大事だと言われております。

  

(所説あるそうですが)アルツハイマー型認知症のリスク要因とされるアミロイドβが睡眠時に脳内の血管から外へ排出されているそうですが、これが睡眠不足で排出されづらくなると脳内に溜まりやすくなると言う事に驚かされました。

                 

又、睡眠不足は2型糖尿病のリスクを上昇させると考えられており、2型糖尿病になるとアルツハイマー型認知症の発症リスクも2倍になるとの事です。

                 

糖尿病に関わりのあるインスリン分解酵素がアミロイドβの分解にも使われている事を知り、糖尿病についても気を付けなければいけないと思いました。自分の睡眠についても改めて見直したいと思います。

                 

お近くで見かけた際には是非、手に取って参考にして下さい。

                         

第496回 担当 門脇

書籍名『ChatGPT 120%活用術』
著者/出版社 : ChatGPT ビジネス研究会/ 宝島社

                                

いま世界中で話題の対話型AIチャットボット「ChatGPT」を仕事でもプライベートでも使い倒すための解説書です。

  

質問を入力するとAIが回答してくれるイメージが強いChatGPTですが、エクセルと組み合わせた表計算から、マーケティングリサーチ、ブログ記事の作成など、その使い方は豊富。

             

本書は、PCやスマホからの登録方法を丁寧に解説するところから始まり、ChatGPTでできる多くの利用アイデアを徹底解説する入門書の決定版です。

                         

第494回 担当 籾山

書籍名『ビジネス・フレームワーク』
著者/出版社 : 堀 公俊/ 日経文庫

                                

ビジネスを行う際に必要な「戦略立案」、「マーケティング」、「問題解決」、「マネジメント」、「組織開発」の5ジャンルから、「すぐに活用できる」77項目200種類超のフレームワークがフルカラーで、なんと項目別に1ページでまとまっているのでとても読みやすいのがオススメポイントです。

  

アイデア出し」「意思決定」「資料作成」すべての問題を一から考えるのは大変ですが、フレームワークを使いこなすことで早い問題解決や意思決定に繋げることができるので、困った時は参考にしていきたいと思います。

                         

第491回 担当 栗田

書籍名『レモンと殺人鬼』
著者/出版社 : くわがきあゆ/ 宝島社

                                

「このミステリーがすごい!」大賞 文庫グランプリ受賞の本作。あらすじとしては、10年前に洋食屋を営んでいた父が通り魔の犠牲になり、その後母も失踪、それぞれ別の親戚に引き取られ不遇の日々を送っていた姉妹がいましたが、今度はその妹が何者かに殺害された上、生前に保険金殺人を行っていた疑惑が浮上します。

  

妹の潔白を信じる姉の美桜が疑いを晴らすべく行動に出る…といったものですが、読み進めていくとどうもそんなに単純なお話ではなく、なるほどねと思わされました。

             

全体的にどこかおかしかったり、狂っている登場人物が多く、その意外性から物語のどんでん返しの展開まで楽しめます。

               

普段ミステリー小説を読まない方でもとっつきやすい作品だと思いますのでよければぜひお手に取ってみてください。

                         

第487回 担当 志賀

書籍名『バカと無知 人間、この不都合な生きもの』
著者/出版社 : 橘 玲/ 新潮新書

                                

この本は「きれいごと社会」の真実。正義のウラに潜む快感、善意の名を借りた他人へのマウンティング、差別、偏見、記憶といった人間の厄介な面を科学的な知見から解き明かしていきます。筆者はこの本に人間の本性はバカと無知の壁であることに気づき、自らの言動に多少の注意を払うようになり、世の中がもう少し生きやすくなって欲しいという願いを込めています。

  

どのような話が書かれているかというと、例えば前書きの一節に学校でたまたま一緒になっただけの関係にさしたる意味はなく、30~40人の程の級友が個人の人生にとって決定的な価値はないが学校でいじめの標的になったり、会社でハラスメントを受けたことがうつや自殺につながる悲劇は跡を絶たない。これはもともと人間は進化の歴史の大半で、最大150人ほどの共同体で生活していた。このころは環境は厳しく、一人で生きていくことはできなかった。つまり、集団から排除されることはすなわち死を意味していた。そのため仲間から拒絶されたり、上司から威嚇されたりすることにはリスクを知らせる警報器が私たちに体には備わっている。

             

 客観的に考えれば現代のとてつもなくゆたかな社会では一人で生きていくのにさほどの困難はないから集団からの排除が生存の危機に直結することはない。しかしそれにもかかわらず、ちょっとした人間関係のトラブルでとんでもない音量で警報器が鳴り響くことが前述のうつや自殺につながっているとあります。また更にやっかいなのはアメリカの調査では、従業員のおよそ3人に1人がハラスメントの被害をうけた経験があるという。だが同じ調査でパワハラの加害者になったことがあると答えたのはわずか0.05%だったということ。ここから脳の基本的な仕様は「被害」を極端に過大評価し、「加害」を極端に過小評価するようになっている。これが人間関係から国と国との「歴史問題」まで、被害者と加害者では同じ出来事(現実)を全く異なるものと認識しており、この大きな落差を理解しないと自分が「(絶対的な)正義」で相手は「(絶対的な)悪」というレッテルを押し付けあって、収拾のつかないことになると書いています。

               

実際にいじめやパワハラの事件が繰り返されていますが、これは以上の加害者と被害者での脳の受け止め方の違いが問題になっていると考えることができます。このことは社会で起きている他の事件やできごとの原因にもなっていると思います。このことを知ったうえで生活することは人間関係を円滑に進める上でとても重要だなと思いました。

                         

第486回 担当 松本

書籍名『blue』
著者/出版社 : 葉真中 顕/ 光文社

                                

今回私が紹介する本は『blue』という小説です。平成が始まった日に生まれ、平成の終わりとともに生涯を終えた一人の青年【青(ブルー)】という名の、無戸籍者の哀しく壮絶な生涯を平成の30年間の出来事を絡めながら描いていく物語です。

  

物語は平成15年に起きた青梅市の一家殺人事件と、平成31年に起きた多摩ニュータウンのカップル殺人事件の二つの殺人事件の犯人が【ブルー】という同じ人物ではないか? という軸によって、事件の犯人を追っていく刑事の目線と事件の関係者の供述の章が交互に描かれ、総勢13名の視点で殺人事件の真相が語られていきます。

             

この13名それぞれが問題を抱えており、第一部では事件にまつわる人物の背景が描かれ、第二部ではそれぞれの状況の深刻さが見えてきて、物語に引き込まれると同時に辛くなってくる場面もあります。シングルマザーの貧困、児童虐待、無戸籍、外国人労働者の低賃金問題など、現代日本における格差社会の歪み、ソーシャルネットワークの網では救えない日本社会の闇が次から次へと出てきます。戸籍を与えられずに逃亡しながら生きる【ブルー】を通して社会問題の提起もしているのかなと感じました。

               

どんな親の元に生まれてくるかで人生が決まってしまうという現実がリアルに描かれており、当たり前のことがどんなに幸せなことか思い知らされる小説でした。

                         

第484回 担当 木村

書籍名『シャトレーゼは、なぜ「おいしくて安い」のか』
著者/出版社 : 齋藤 寛/ CCCメディアハウス幻冬舎

                                

最近、私も購入する機会が多いのですが、なぜ、「安くて美味い」が両立できるのか不思議に思って本書を手に取りました。

  

「安くて美味い」理由は、①広告費を使わない事。②販売における中間卸を排除して、中間マージンを排除し工場直販とする事で利益率の向上が可能となった事。③フランチャイズ展開する事で成長を加速化できた所だと思いました。

             

また、④製造工程を機械化する事で人件費も抑え手で触れる作業を抑える事で衛生面にも配慮する事が可能となりました。更に、⑤株式上場をあえて行わない事で株主を気にせず、お客様目線でおいしさへこだわる為に製造コストにお金を掛ける事が出来た事もあると考えております。

               

お近くで見かけた際には是非、利用してみて下さい。

                         

第483回 担当 門脇

書籍名『それ、数学で証明できます。』
著者/出版社 : 北川郁馬/ ワニブックス

                                

大人気YouTubeチャンネル「ナゾトキラボ」、初の書籍化!人気の投稿から数学初心者でも楽しめるテーマを厳選し、書き下ろしを加えて一冊にまとまっています。

  

・四次元ポケットの構造とは?・5億年の体感時間は人生何回分?・直角はなぜ90°?・ハチの巣はなぜ六角形?・もし0がこの世になかったら? など日常に潜む数学の謎を、イラストと図解で楽しく解説。読むだけで論理トレーニングにも使えます!

             

対象読者:算数好きの小学生高学年~数学苦手な大人までり越えてきたのかが書かれています。

               

「彼らの発想」はどれも、ちょっと視点を変えるだけのものが意外に多い。つまり、少し頭を切り替えるだけで、誰にでも真似することができるものばかりなのです。

                         

第481回 担当 籾山

書籍名『ズボラでもラクラク!内臓脂肪がスルッと落ちる』
著者/出版社 : 栗原 毅/ 三笠書房

                                

食べすぎ、運動不足、睡眠不足、日ごろの生活習慣の乱れから特に下腹あたりの体型が気になり始めてダイエットを初めてみるも中々続かず...「ズボラでもラクラク」ということでこれなら出来るかもと思い期待して購入しました。

  

基礎代謝や筋トレといったダイエット論ではなく、よく話題に出てくる「痩せやすい身体づくり」というテーマに絞って、体内の仕組みを知れるのが面白いです。

             

「やせスイッチ」をONにする方法は、1.歯磨き 2.食前に高カカオチョコを接種 3.濃い緑茶を飲む 4.糖質(ちょい)オフのクセをつける 5.軽い運動 リバウンドしにくい体重を減らすペースはなんと1ヶ月500gだけでいいそうです。

               

これなら簡単に継続できそうです。

                         

第480回 担当 牧野

書籍名『給付金&助成金~申請するだけでもらえるお金~2023年度版』
著者/出版社 : 小出 英二/ 太洋図書

                                

基本的に今の国の制度として、とられるお金は勝手にとられていく、もらえるものは申請しないともらえないというシステムが出来上がっています。

  

お金の勉強は日本は学校では教えてくれないので政府の都合のいいようにお金をむしりとられているのに気づかない国民が大多数です。もちろん働いて稼ぐことも大事ですが、支出を減らすこともとても大切です。

             

ちょうどマイホームを買ったのでいろいろ見直すいい機会になりました。ライフスタイルの変化に合わせて自分の生き方、お金の使い方も変わると思うのでいかに得するか、損失を減らせるかをもっと1人1人が変えていかないといけないと心から思っています。

               

僕はファイナンシャルプランナーの資格も持っているので変化には過敏に気づいていけるようにしなければならないと改めて思うことができました。

                         

第478回 担当 栗田

書籍名『火車』
著者/出版社 : 宮部 みゆき/ 新潮社

                                

物語は、休職中の刑事である本間俊介が遠縁の男性から「姿を消した婚約者を探してほしい」と依頼されるところから始まります。

  

婚約者の関根彰子という女性は、婚約を機にクレジットカードを作ろうとしたところ自己破産をしていた過去が明らかになり、そのまま突如失踪してしまいました。しかし、本間が調査を進める内に、物語はどんどんと思いもしない方へと向かっていき、ページを捲る手も止まらなくなります。

             

今の世の中は、クレジットカード、カードキャッシング、ローンなど様々な方法で簡単に借金ができてしまう仕組みです。

               

もちろんうまく活用できている内は問題ありませんが、一度どこかでバランスが崩れると転げ落ちるのはあっという間で、それは誰にでも起こり得るんだと思うととても考えさせられました。ぜひ読んでみてください。

                         

第476回 担当 村田

書籍名『無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記』
著者/出版社 : 山本 文緒 / 新潮社

                                

2021年10月に膵臓がんのために58歳で亡くなった、山本文緒さんの亡くなる9日前までの日記。

  

21年4月に膵臓がんステージ4b(余命4か月)と診断されて抗がん剤治療をするもあまりの副作用に苦しみ、自宅で緩和ケアを受けることにした山本さん。そんな彼女が「(夫と)ふたりで無人島に流されてしまったよう」だと感じた……そんな日々が彼女らしいナチュラルな文面で書かれた一冊です。

             

きっと実際はもっと苦しいこともあっただろうと思いますが、彼女の日記は日記だけと日記じゃない、どこか小説を読んでいるような非現実感さえありました。

               

数々の素敵な小説を残した山本さんならではの最期の日記は、これから先の自分の最期を考える一端にもなりました。

                         

第474回 担当 志賀

書籍名『ワークマンはなぜ2倍売れたのか』
著者/出版社 : 酒井大輔 / 日経BP

                                

この本は日経トレンディの記者の方が執筆しており、ワークマンの取材する中で書かれたのが本です。ワークマンは作業着の会社というイメージでしたが現在はワークマンプラスやワークマン女子などアパレルブランドというイメージも強くなっています。それと同時に会社の業績もよくなっています。この本はそんなワークマン躍進の理由を書いています。

  

2012年に当時の土屋会長がCIOに抜擢した土屋哲雄さんの話から始まります。そこからデータ経営、売価から決めていくものづくり、お客さんやインフルエンサーの生の声をしっかり聞く経営姿勢、プレスリリースや過酷ファッションショーなどの広告戦略、様々な実験をしていく店づくり、継続してもらえるホワイトFCの仕組みなどを解説し、最後はコロナ後の今後の戦略についてで締められています。この本を読むことで最近勢いがあるワークマンは昔からコツコツと積み重ねてきたことと時代に合わせて変化してきたことを上手く両立させてきたことがよくわかりました。

             

特に面白いと思ったのは売価を最初に決めてからの商品開発。一度決めた売価は絶対に変えない。通常、製造原価を積み上げ、そこに利益を乗せて売価を設定するところ、ワークマンの場合はまずいくらで売るかを設定し、そのうえでどこまでいい機能を詰め込めるかを考えていくという。これにより1,2円の原価へのこだわりが生まれるとのこと。またホワイトFCの仕組みも面白く、コンビニのFCでは稼げば稼ぐだけロイヤルティーが増えてい店舗の取り分が減っていく。。

               

一方ワークマンではロイヤリティーが一定なため頑張った分だけ店舗の取り分が増えるようになっているとのこと。また加点式の評価でコンクールなどを行い、年収1000万円以上の店長さんもたくさんいて本部の人より年収がいいなんてこともあるとのこと。また年末年始などしっかり休んでもらうことで無理せず経営ができるとのこと。現場を大事にすることでやる気を出してもらい、結果として会社の売り上げも上がるという好循環を生み出しているとのことでした。この本を通して、業績のいい企業にはたくさんの工夫や信念があり、現場の働きやすさもよくする努力をしていると実感しました。

                         

第473回 担当 松本

書籍名『架空OL日記』
著者/出版社 : バカリズム/ 小学館文庫

                                

今回私が紹介する本は『架空OL日記』という本です。芸人のバカリズムさんが架空のOLになりきって書いていたブログをまとめたものです。

  

登場人物は、【私(主人公)】:バカリズムさん 【マキちゃん】:会社の同期 【酒木さん】:会社の5年先輩 【小峰さん】:会社の2年先輩 【サエちゃん】:会社の1年後輩。他に会社の上司や地元の友人なども出てきますが、皆本当に存在しそうなリアルな描写で書かれています。

             

【私】の説明が『インドア派のズボラ女子』となっているのですが、仕事終わりにジムに行ったり、デパートに寄って高級コスメ(ランコムのマスカラやディオールのグロス)を買ったり、同僚とご飯を食べに行ったり(かなりの頻度)、カラオケに行ったり、お茶したり、ホットヨガに行ったり、お菓子教室・お料理教室に行ったり・・・。休日はだいたい朝の10時くらいに起きるけれど、地元の友人とご飯に行ったり、友人宅に泊まりに行って朝までゲームしたり、先輩の家に泊まりに行ったり・・・。

               

全然ズボラではなくとても充実した毎日を送っているOLさんの日記、という印象を受けました。ただ、これをバカリズムさんが書いていると思うと『どうしてこんなにOL女子の生態がわかるんだ!』、『こういうことあるある!』と共感するシチュエーションが多くて、それに加えてバカリズムさんの心のツッコミが面白くて読んでいてニヤニヤ笑ってしまいました。

                

2017年にドラマ化されていて私はドラマを見てから本書を読んだのですが、ドラマを見たあとだったので女優さんたちの掛け合いを想像しながら読めてクスクスニヤニヤ笑ってしまいました。配役がピッタリだと思います。ちなみにドラマの中のバカリズムさんはメイクをして、スカートをはいて、ヒールのあるパンプス履き、ちゃんと『女子』でした。ゆる~く読めるのでおすすめです。

                         

第472回 担当 横尾

書籍名『獣医にゃんとすの猫をもっと幸せにする「げぼく」の教科書』
著者/出版社 :獣医にゃんとす / 二見書房

                                

獣医にゃんとすさんは、臨床経験を重ねて、現在は某研究所の研究員をしている方で、2018年からTwitterやブログで飼い主に向けた情報発信をされていて、本書は、①ごはんの心得、②健康長生きの心得、③環境づくりの心得、④最新研究と猫の雑学、⑤猫をもっと幸せにするQ&Aの5章で構成されています。

  

どの章も普段ちょっと気になったり、疑問に思ったりしたことが載っているので、すでに飼っている方も読みがいがあると思います。私は知らなかったのですが、猫の血液型は、A型80~90%、B型10~20%、AB型はごくわずか。O型はいないそうです。

             

品種でも偏りがあり、アメリカンショートヘアやロシアンブルーはほぼ100%A型、ブリティッシュショートヘアなどは、B型の割合が比較的多いそうです。いずれにしてもB型の猫を飼っている場合、万が一の時に輸血の確保が難しいことに変わりがありません。保健所の話も書かれていました。獣医にゃんとすさんの友人で保健所獣医師として働いている方がは、保健所獣医師の一番の仕事は殺処分ではなく「殺処分の数をゼロに近づけること」だと言っています。

               

近年、有名人の方々が犬や猫の保護活動に参加されて、保護犬や保護猫活動の認知度が高まっていると思います。もちろん、保健所の獣医や職員の方が譲渡につながる努力を続けているから、全国の猫の殺処分は、1989年32万頭が、2018年は3万頭まで減少しているそうです。これから猫を飼ってみようと考えている方もすでに飼っている方も、一読の価値はあると思います。

                         

第471回 担当 木村

書籍名『50歳から老けない人の歯の習慣』
著者/出版社 : 武内 博朗/ 主婦の友社

                                

歯周病は生活習慣病である糖尿病・高血圧・がん・アルツハイマー病に影響し、むし歯の放置は、咀嚼機能低下により偏食やフレイルの要因に繋がります。

  

現在では、歯周病の一つ手前の段階の歯周炎対策をする事が歯周病治療対策として重視されてきております。歯ブラシだけでは取れない歯垢(バイオフィルム)があり、そのまま放置しておくと歯周炎の原因となるので、フロスと歯間ブラシの併用が大事だと言う事です。

             

歯の健康の為には、虫歯になってから歯医者に行くではなく、家での歯磨き・フロス・歯間ブラシ・デンタルリンス・舌のブラッシングと定期的な歯の検診(4カ月に一度)を続ける予防歯科の治療体制に移行する事が大事だと言う事でした。

                

予防歯科と同時並行で、飲酒や喫煙を控えて運動習慣を取り入れる事が生活習慣病の予防に大事であると分かりました。普段の歯磨きで怠けてしまう事があるので、この本を読んで歯磨きと健康について考えを改めました。書店で見かけた際にはお手に取って頂けたらと思います。

                         

第470回 担当 門脇

書籍名『壁を越えられないときに教えてくれる一流の人のすごい考え方』
著者/出版社 : 西沢泰生/ アスコム

 

「越えられない壁がある…」仕事はもちろんのこと、友人関係、家庭、恋愛などプライベートに関わるものでも、そのようにくじけてしまうこと場面は多いと思います。誰だって強い心や自信をいつでも持っているわけではないので、諦めたくもなるでしょう。

  

でも、常に前向きな人もいます。そして、世間で「一流」と言われる人たちには、圧倒的に「前向き」な人が多いのです。つまり、この「一流な人たち」と同じような「考え方」を持つことができれば、彼らと同じように心の平安を得て、さらに成果も残せる可能性も高まります。

             

「イチローが嫌いな言葉とは?」「帝国ホテルのバーが、2杯目のグラスを置く場所はどこか?」「絵の値段が高いと言われたピカソの一言とは?」などなど…。答えを知りたくありませんか?そんな一流の人たちのすごい考え方を、クイズ形式で紹介しています。本書には、そんな一流の人たちが、どんなすごい考え方をして、壁を乗り越えてきたのかが書かれています。

                

「彼らの発想」はどれも、ちょっと視点を変えるだけのものが意外に多い。つまり、少し頭を切り替えるだけで、誰にでも真似することができるものばかりなのです。

                         

第468回 担当 籾山

書籍名『世界のトップエリートが実践する集中力の鍛え方』
著者/出版社 : 萩野淳也、木蔵シャフェ君子、吉田典生/ 日本能率協会マネジメントセンター

                                

仕事の集中力を高めるためのスキルとして、「瞑想」の効果が脳科学的にも証明されつつあり、最近ではGoogleなどの世界トップレベルの先端企業も社員への教育の一部として取り入れているそうです。

  

一回立ち止まり精神を集中することが大切で、瞑想を行うことで、ストレスの発散や仕事の効率アップに役立ちます。

             

瞑想を行う際の詳しい解説もあり、始めやすい内容です。

                

座禅を組んで行うイメージですが、なんと食事時でも歩行時でも実践可能ということで、すぐにできるのが魅力的。さっそく私もやってみようと思いました。

                         

第467回 担当 牧野

書籍名『THE FIRST SLAM DUNK re:SOURCE』
著者/出版社 : 井上 雄彦/ 集英社

                                

 スラムダンクときくとバスケットボールに興味ない人でも名前は知っているというくらい有名な作品ですが、今冬、まさかの映画化が行われました。

  

スラムダンク世代なので当然見にいきましたが、今の若者が見に行くのか?スラムダンク見てない人が見に行くのかがとても疑問でした。その中でどう映画を作成したか、どのような思いで作ったかを井上先生が綴っています。

             

もともと野球よりもサッカーよりもマイナーで身長がすべてと言われるスポーツにおいてバスケットボール界の発展に多大な利益と貢献をしてきているのがスラムダンクであり、井上雄彦先生です。

                

長年たっても愛される作品をどうプレゼンするのかはビジネスにおいても参考になる場面もたくさんあると思っています。

                         

第465回 担当 栗田

書籍名『カケラ』
著者/出版社 : 湊 かなえ/ 集英社文庫

                                

美容外科医の橘久乃が、とある田舎町で起きた少女の自殺の真相を追っていく物語で、人間の美醜が大きなテーマとなっています。

  

全体が色々な登場人物の一人語りで構成されているのですが、章を読み進めていくごとにそれぞれの人物の印象が変わり、だけどそれぞれがどこか歪んでいて…。

             

とても考えさせられるのに、考えたところで結局何が正しいのかわからなくなる。そして、結末もなんともすっきりしないながらも、どこか切なくなるような感覚でした。

                

最後の解説まで読んでほしい作品です。

                         

第461回 担当 志賀

書籍名『マスカレードナイト』
著者/出版社 : 東野 圭吾/ 集英社

                                

この作品は現在までに4作出版されているマスカレードホテルシリーズの3作目の作品です。このシリーズは木村拓哉と長澤まさみ主演で映画化もされており、とても人気の高いシリーズです。

  

シリーズで一貫してテーマとなっている人はみんな仮面(マスカレード)を被っていて本当の姿を隠しているというのが今回も描かれています。犯人がちょっと設定が無理があるかなと思いましたが、意外な人物で最後まで気づけませんでした。

             

東野圭吾らしいスピード感のあるサスペンス小説で一度読み始めると先が気になって一気に読んでしまう面白さです。作品中に起きる様々な伏線が張り巡らされたトラブルやクライマックスの仮面舞踏会。その中でのそれぞれの登場人物の描写がとてもうまく描かれていてテンポよく、読みやすい。舞台も豪華ホテルなので本当に映画化されるのに向いている作品だなと思いました。

                

登場人物がそこまで多くなく、わかりやすい設定で話のテーマや描写も重かったり、生々しいものではないのでサスペンスが苦手な人でも楽しく読める作品です。

                         

第460回 担当 松本

書籍名『ブラック・ドッグ』
著者/出版社 : 葉真中 顕/ 講談社文庫

                                

今回私が紹介する本は『ブラック・ドッグ』という小説です。ペット流通大手会社が主催するイベントを【DOG】が狙い、会場に閉じ込められた人々が【DOG】の放った黒い謎の獣に次々と襲われていくパニック小説です。

  

過激派動物愛護団体ドーン・オブ・ガイア、通称【DOG】が、畜産企業経営者一家を謎の動物に襲わせる衝撃的な動画を公開する。彼らの主張は『種差別を克服せよ』。種の違いも、肌の色や性別の違いと同じであり、それを根拠に動物と人間を区別することは差別にあたる、という概念だ。そんな彼らが次のテロ事件の標的に選んだのは、東京の商業施設で開催されるイベント「ECOフェスタ」。商業目的のペット販売者【アヌビス】や里親探しを目的とした民間の保護団体【ウィズ】などが参加している。イベントにはオープニングセレモニーで合唱をする中学生やペットを買いに来た親子、動物と会話ができるという女性タレントなども来ていた。開場前から総勢1000人は会場にいたと思われる。

             

あと数分で始まる・・・という時に、突然自動で会場内のすべての防火扉が閉まり、電波が遮断されてしまう。携帯電話ももちろん使えなくなっている。人々は完全に閉じ込められてしまっていた。その中で一番人々が集まっていたメイン会場に大きなコンテナが運び込まれる。その日のメイン、一番人気の“エンジェル・テリア”(小型犬)が出てくると思っていたら、出てきたのは体重100kgを超える巨大な黒い生物だった。全部で12頭、彼らは次々と人々を襲い喰い殺していく・・・。

                

著者が伝えたかったこと、テーマとして『ペットの殺処分』、『度重なる品種改良』が描かれているように思いました。人と動物の命の重さや多様性の尊重など、動物を“モノ”として消費する現代へのメッセージなのかな、と思いました。私はペットを飼ったことがないので今まで考えたことがなかったのですが、『知恵を身につけた人間は特別』というのは傲慢なのかな、と考えさせられる小説でした。

                         

第459回 担当 横尾

書籍名『このゴミは収集できません』
著者/出版社 : 滝沢 秀一/ 角川文庫

                                

著者のお笑い芸人マシンガンズの滝沢さんは、定収入を得るためにゴミ収集会社に就職し、日々のゴミ収集の体験などをTwitterで発信しています。この本では、Twitterで挙げた内容も含め、体験談なども載っています。

  

Twitterでも紹介されていましたが、ピザの箱を古紙回収で出す人がいると見て驚きました。※油のついたピザの箱は可燃ゴミ。

             

体験談とは少し違いますが、「作業中に後ろからバットで殴られることがある、作業中は絶対必ずヘルメットをかぶってください」と朝礼で話があったとのこと。滝沢さんは入って間もない頃で驚いたそうですが、周りの方々は普通に返事をしていたそうです。多分、本来は違う目的でヘルメットを着用していると思うのですが、そんな危険とも向かい合っているとは思いませんでした。

                

他にも、不法投棄や引っ越しを考えるときはゴミ集積所を見たほうがいいなど、ゴミにまつわる色々話もあります。滝沢さんのTwitterを見るようになって、ゴミの出し方をより気をつけるようになりました。

                         

第458回 担当 木村

書籍名『図解 腎臓が寿命を決める』
著者/出版社 : 黒尾 誠/ 幻冬舎

                                

本書は慢性腎疾患の予防対策について書かれております。腎臓は血液を濾して尿を作りながら血液成分を調整し血圧やホルモン調整を行う重要な臓器です。腎臓の働き(GFR)が60%以下に低下すると慢性腎疾患となり5%未満まで減ると人工透析が必要になります。

  

塩分やたんぱく質の摂取を減らす以上にリンの摂取量を抑える必要があります。現代人はリンを3倍も多く摂取しており、接種過多で細胞毒であるCPP(リン酸カルシュウムコロイド結晶)が発生し易くなり、骨以外の血管内や細胞に溜まって血管障害や慢性炎症などの問題を引き起こします。特に食品添加物として使用される「無機リン」は体に90%以上吸収されますので、カップ麺・スナック・ファストフード・お惣菜・お弁当の食習慣が多い人は控えてゆく事が大切です。

             

腎機能低下を防ぐには早い段階で異常を発見する機会を作る必要があります。リンの過剰摂取で血中に「FGF23」というリンの排出量を増やすホルモンが増えます。この「FGS23」を検査する事で腎臓のSOSを知る事が可能ですが、保険適用外の為、専門の分析機関に自費検診(5万円弱)で調べる必要があります。 上記以外で腎臓の状態をチェックするには、検診の際に「尿中リン」「尿中クレアニン」「血中クレアニン」の3項目を調べる方法(3千円~)があります。尿中リン濃度(mg/dL)を尿中クレアニン濃度(mg/dL)で割り、血中クレアチニン濃度(mg/dL)を掛け、更にそれを3.33倍すると原尿中のリン濃度が測定可能です。この値が2.3mg/dLを超えていると血中FGF23が53pg/mLを超えている可能性が高く、高リン血症の可能性を含め検査の必要があります。

                

肝臓検査.com(http://kanzo-kensa.com)では、年齢・AST・ALT・血小板数等健康診断結果の数値を入れるだけでAIによるリスク予測ツールが利用可能です。NFS値肝疾患による線維化の進行リスクや脂肪肝のリスク検査も出来ますので、お手元にある健康診断書から調べるキッカケになればと思います。

                         

第457回 担当 門脇

書籍名『「フキハラの正体」なぜ、あの人の不機嫌に振り回されぬのか?』
著者/出版社 : 満倉靖恵/ ディスカバー

                                

「フキハラ」とは?「不機嫌ハラスメント」の略。不機嫌な態度をとることで、相手に不快な思いをさせたり、過剰に気を遣わせたり、精神的な苦痛をあたえること。本人が意図している、いないに関わらず起こりうる。

●パートナーが不機嫌そうにしているだけで、気分が落ちつかない。 ●人が怒られているのを見ると、自分まで不安になってしまう。 ●自分の不機嫌のせいで、その場の空気を悪くしてしまった。

                

この本では、慶応大学医学部の教授が長年の脳波研究からわかってきた、私たちの感情の驚くべき真実を明らかにしながら、「フキハラ」の実態や対処法をお話しします。また、実態が見えづらい「心の不調」の影響についても、脳波データから客観的に分析しています。

                         

第454回 担当 牧野

書籍名『キャプテンメッシの挑戦』
著者/出版社 : 藤坂ガルシア千鶴/ 朝日新聞出版

                                

僕はサッカーを26年間やっているのでサッカー選手が出す本というのは結構気になって読んでしまいます。、ワールドカップもちょうど今朝終わりました。サッカーを知らない人でもメッシは知っているという人は結構多いと思います。

それってとてもものすごいことだと思います。メッシ選手は小さい頃成長ホルモンの注射を打っていて育ったというのは医療業界ではとても話題にもなりました。この本に関しては生い立ちというよりはアルゼンチン代表になってチームを、国を背負って戦う場面にフューチャーして書かれているのですが、この本を読むと今回のワールドカップ優勝までの道のりがどれだけ厳しく険しいものであるかがよくわかります。

                

1つの大きな目標を達成していくためには努力し続けること、環境の変化、周りの変化に順応する多様性をもつこと、そしてそれすべての歯車がうまくかみ合って流れにのっていけたら、結果に結びつくのだということをこの本を通して、また今回のワールドカップのアルゼンチン代表の戦い方、試合を見ていてとても感じました。

                 

そして改めてサッカーは素晴らしいスポーツだなと再認識できる本でした。

                         

第449回 担当 志賀

書籍名『健康で文化的な最低限度の生活』
著者/出版社 : 柏木ハルコ / ビックコミックス

                                

この作品はビッグコミックスで連載されており、テレビドラマ化もされた柏木ハルコさんの漫画です。タイトルである「健康で文化的な最低限度の生活」とは日本国憲法の第25条の条文の言葉です。この言葉が下に生活保護制度があり、この漫画は生活保護を支援する公務員の福祉事務所生活課に配属になった新卒の女の子、義経えみると周りの同僚達、生活保護受給者たちとの交流を描いた作品です。

漫画ではありますが内容はかなりシリアスで重いテーマが扱われます。夫のDVで離婚し、うつ病を患いながらも頑張ろうとするシングルマザー、会社を倒産させてしまい、借金を追って、家族とは離婚。生活保護費を切り詰め借金を返済するも、実は過払い金があり借金から解放されて人生をやり直す男性。生活保護の人から多額の家賃をとり、不当な条件で働かせる貧困ビジネスなども取り上げられている。

                

テーマだけ書くとかなり重く感じるが漫画のタッチがやさしく、登場人物もやさしいキャラクターが多いので読みやすい印象です。私は仕事柄、生活保護の方と接する機会が多いですが今までその人達の生活や背景をイメージすることができなかったのでこんな生活や気持ちでもしかしたら生活しているのかなとイメージを持てたのでとても勉強になりました。

                 

一時期、社会問題として大きな話題になった生活保護、なかなかとっつきにくい問題だと思うので漫画から入れるのはいい入口だと思います。また医療や福祉の仕事をしている人にもおすすめです。

                         

第448回 担当 松本

書籍名『プラージュ』
著者/出版社 : 誉田 哲也 / 幻冬舎文庫

                                

今回私が紹介する本は『プラージュ』という小説です。罪を犯した人間が社会復帰をしていく過程を、共同生活をしているシェアハウスを舞台に描かれています。

主人公は吉村貴夫(30歳)。覚せい剤取締法違反で捕まってしまい、仕事を失い執行猶予中の身です。ある日、住んでいたアパートが火事になり焼け出されてしまいます。かろうじて財布だけは持って出たものの、これからどこで暮らしていけばいいのかと保護司に相談した結果『プラージュ』という1階がカフェで2階が住居というシェアハウスを紹介されます。「潤子さん」という若い女性がオーナーを務めるこのシェアハウスは部屋に扉が無く、部屋の入口はカーテン1枚で仕切られています。ここで暮らすことにした貴夫はそのシェアハウスの住人たちが皆、殺人や覚せい剤、傷害致死等それぞれ人に言えない過去を持つ前科者であるということを知ります。

                

物語は貴夫の視点で進んでいきますが、同時に語られるのがある記者の話です。記者の追っていた事件で殺人犯とされていた男が、一度は有罪になったものの再審で冤罪という判決を受けます。その男の居場所が『プラージュ』であったため記者はこのシェアハウスに住人として潜り込みます。貴夫の視点で描かれる物語と記者の物語との間に、各々の事情を抱える住人たちのエピソードが語られていきます。それぞれ後悔と心の傷を抱えながらも更生し、必死に生きていこうとする様子が描かれています。貴夫の視点で描かれる場面と記者の話では時間軸が前後する部分があるのですが、なぜそうであったかは結末で判明します。『そうだったのか!』という結末で、また初めから読み直したくなりました。

                 

前科者がいかに社会に復帰するのが難しいか、どういう扱いを受けるのかが描かれていて、『罪を憎んで人を憎まず』とは言うもののどうしてもそう割り切れないものもあり、そこは難しい問題だと思いました。 『プラージュ』のような場所を作ることは素晴らしいと思いますが、自分が被害者側の当事者だったら素直に受け入れられるだろうか・・・と考えさせられる小説でした。

                         

第446回 担当 木村

書籍名『マンガでわかる! 認知症の人が見ている世界2』
著者/出版社 : 遠藤 英俊 / 文響社

                                

コロナ禍において、社会的に孤立した高齢者の認知機能の低下リスクが2.7倍に増加しているそうです。(JDMA 22 (2021)1352-1356) 新型コロナウイルス感染症の予防対策が介護家庭の孤立化を招く原因にもなっており、マスク着用やパーテーション設置などの新しい環境・生活様式の変化が認知症患者の心身にダメージを受けやすくなっております。

本書ではコロナ禍において、認知症患者が見ている世界と介助者が見ている世界との視点の違いが漫画で描かれており、不可解な行動の原因と対応策について客観的に分かりやすく解説されております。認知症の方が見ている視点や考え方を知る事は、より実践的なケアやコミュニケーションに繋がると思います。

                

問題行動と取られることも、患者自身は孤独と不安を抱えながら環境に適応しようと頑張っているんだと言う事が本書を読めば理解できると思います。

                 

問題行動と取られることも、患者自身は孤独と不安を抱えながら環境に適応しようと頑張っているんだと言う事が本書を読めば理解できると思います。人生100年時代に向けて、自分やパートナーが認知症になる時代を考えると身近な人にも本書を通して認知症行動や当事者の視点や心理状況を理解してもらう事は、介護をする際の誤解や偏見を無くし介助者に精神的な余裕を持たせることが出来ると思いました。

                         

第442回 担当 牧野

書籍名『サムライDays、欧州Days』
著者/出版社 : 吉田 麻也 / 学研

                                

僕はサッカーを26年間やっているのでサッカー選手が出す本というのは結構気になって読んでしまいます。、吉田選手は長らく日本代表で活躍する守備の要であり、11月から始まるワールドカップでも日本代表のキャプテンとして戦う重要な選手の1人です。

最初は名古屋グランパスに所属していましたがm若き頃から海外へ行き、いろいろな国でしっかり結果を出してきました。日本人の守備的なポジションで成功者はなかなか出ないのが課題だったのですが、吉田選手はまさに道を切り開いた人であり、多くの人々に影響を与えた人だと思います。

                

そんな吉田選手の言葉がブログとして綴ってきた日常を本にされました。言葉の壁、食事の面など海外で苦労したことや、文化の違いに触れることで成長できたことなどをとても分かりやすく、読みやすく書いているのですっと心に入り込んでくる感じで一気に読むことができました。

                 

人間誰でも環境が変わるとそれにどう対応し、順応し、その中でいかに自分らしく振舞えるかがポイントになります。環境の変化に触れることで自分にとってそれをプラスに変えていくことがとても大事だということを学ぶことができる1冊になっています。

                         

第437回 担当 志賀

書籍名『ブルータスの心臓』
著者/出版社 : 東野 圭吾 / 光文社文庫

                                

この作品の面白かった点を3つほど紹介します。一つ目は事件のトリック。この作品では3人の登場人物が協力して1人のターゲットを殺し、その死体をみんなでリレー方式で移動させることで全員のアリバイを作りながら完全犯罪を行おうとします。しかし物語の中で実際に殺されるのはターゲットではなく、何故か殺人を計画していた中の1人。残りの2人は死体を移動させる途中で自分たちが運んでいるのがターゲットではなく仲間の1人であると気づきます。結局自分たちの計画がばれることを恐れて仕方なくこの死体を予定通り運ぶことから話が進んでいきます。ここまでででも発想が面白いのですが、物語が進むにつれて第三者が実はこの計画に参加していたことが発覚したり、事件は複雑になり更に面白くなります。

二つ目に面白かったのが作品全体を通してのテーマです。私が感じたのは機械と人間の関係についてです。舞台が工業用ロボットの会社で工場のロボットがいくつかでてきます。タイトルのブルータスも作業ロボットの名前です。24時間休みなく稼働するロボット、そしてそのロボットだけが働く工場でロボットのメンテナンスのために1人で働く登場人物がでてきます。彼は毎日変わらず規則正しく動くロボットをメンテナンスするだけの生活でいつしか自分自身を見失ってロボットのようになっている自分に気づきます。一方で主人公はエリートで頭が良い、自分がとても優れた人間だと思っています。ただ一方で不遇な生まれを呪っており自分以外は一切信じない。まるでロボットのような人間でした。

                

そして先ほどの殺人計画に参加、そして最後には事件が明らかになろうとするとき、自分の手で事件に関係する人間、さらには無関係な人間まで殺そうとしてしまいます。その瞬間、主人公は自分のやっていることが自分で理解できなくなります。ロボットのような冷静沈着、完璧な男は最後にすごく人間的で醜い行動をして、自分を見失ってしまいます。

                 

そして3つ目がタイトルの意味です。「ブルータスの心臓」、ブルータスは先ほど出てきた作業用ロボットです。ロボットなので当然心臓はありませんがこれは機械を操る人間が心臓、そしてその人間によって機械の価値は決まるということではないかと思います。このブルータスは最新の工場の組み立て機械で本来の目的通り工場で使えば人間の役に立つし何も悪いことはありません。ところがこの本のクライマックスでは人を殺すために使われます。これに関しては犯人を止めるためなので悪い使い方というわけでもないのですが、いずれにしても機械を操る人間がロボットに大事な心臓であるというタイトルの意味なのではないかなと思います。

                         

第434回 担当 木村

書籍名『お寺の掲示板 諸法無我』
著者/出版社 : 江田 智昭 / 新潮社

                                

本書は、お寺の門前の掲示板に掲げられている時代を風潮した格言や標語の写真を集めたものです。2018年から「輝け! お寺の掲示板大賞」と言うお寺の掲示板に掲載された標語をSNSに投稿して賞を決める企画が始まっており、今年も開催されております。

一見、捉えにくい標語であっても、見方を変えると人生の導きになる様な含蓄のある言葉が含まれていて読み応えのあるものとなっております。本書で私が気になった標語を参考に掲示させて頂きます。

                

「隣のレジは早い」 延立寺 ( 東京 )

                 

買い物の際、自分が遭遇してしまうと何か損をした様な気分になり、イライラする事があります。しかし、掘り下げて考えてみると「他人と比べるから苦しみが始まる」と言う意味でもあります。SNSの発達で他人の生活が見えやすくなっており、自分と比較する事でいらぬ不安を抱える人も多数おられます。

                

他人の振る舞いを気にして葛藤や悩みを感じるよりも、自分が好きになれる事に意識を集中し気持ちを切り替えてゆく事が大事だと思いました。お寺の門前で標語を見かけた際には、是非、足を止めてご覧になってみてください。

                         

第433回 担当 門脇

書籍名『希望の糸』
著者/出版社 : 東野 圭吾 / 講談社

                                

「死んだ人のことなんか知らない。あたしは、誰かの代わりに生まれてきたんじゃない」ある殺人事件で絡み合う、容疑者そして若き刑事の苦悩。

どうしたら、本当の家族になれるのだろうか。閑静な住宅街で小さな喫茶店を営む女性が殺された。捜査線上に浮上した常連客だったひとりの男性。

                

災害で二人の子供を失った彼は、深い悩みを抱えていた。

                 

容疑者たちの複雑な運命に、若き刑事が挑む殺人事件で絡み合う糸。たくさんの糸がほつれていく・・・刑事、松宮の活躍というよりも様々な愛情の繋がりですかね。糸が事件の糸口出ないところが、さすが東野圭吾さんというところですね。

                         

第431回 担当 籾山

書籍名『人間失格』
著者/出版社 : 太宰 治 / 角川文庫

                                

人間は、誰でもどこか人に見せることができない何かを心の奥底に秘めていると思います。自分を全てさらけ出すのは簡単そうにみえて、結構難しいことではないでしょうか。

この小説は主人公である葉蔵が、生まれてから本当の自分をさらけ出すことができないまま死んでいく孤独の人生が描かれています。葉蔵は、幼いころから肉親や周りの人の裏表の感情に触れたことで不安と恐怖に襲われ、そしてそうした不安をごまかすためにひょうきんに振る舞う「道化」を演じて生活することしかできずに成長しました。

                

その後の人生も極度の人間不信に襲われ、少しでもそういった感情を和らげてくれる女、酒、たばこに溺れ、本当の自分をさらけ出すことができないまま死んでしまいました。私はこの本を読んで、言葉もでないほどのショックと感銘を受けました。

                 

感銘を受けたのは少なからず自分自身にも外側と内側の部分をもっていてそこに共感を得たからだと思います。しっかり自分の人生に誇りをもって生きていこうと思います。

                         

第430回 担当 牧野

書籍名『鈍足バンザイ!僕は足が遅かったからこそ、今がある』
著者/出版社 : 岡崎 慎司 / 幻冬舎

                                

僕はサッカーをもう26年間やっていますが、この本の著者である、岡崎選手さんと同じFWという1番前でゴールを決めるポジションを務めることが多いです。

岡崎選手は同い年で、親近感もあります。以前、佐藤寿人さんの本も紹介させていただいたのですが、人はそれぞれプレースタイルにも個性があり、自分が持っている武器、個性をうまく出せる人がBIGになっていくものだと思います。それはサッカーだけでなく、日常生活でも当てはまります。岡崎選手はテクニシャン系のプレースタイルではないですが、ガムシャラさ、駆け引きで戦う選手です。

                

そこを突き詰めて努力を続けた結果、サッカーの母国のイングランドのリーグで奇跡の優勝と言われたチームの主力として大きく貢献しました。日本代表としてもW杯3大会連続出場されています。昔から岡崎選手を知っている人からしたらここまで凄い選手になるとは思っていなかったと思います。

                 

努力をし続ける事、そしてその方向性を間違えないことをよく学ぶことができる一冊だと思います。

                         

第425回 担当 志賀

書籍名『暇と退屈の倫理学』
著者/出版社 : 國分 巧一朗 / 新潮文庫

                                

この本はタイトルがとてもキャッチーで目を引きます。内容としては「暇」とは何か。人間はいつから「退屈」しているのだろうか。という答えのない問いに対して色々な哲学者の考えを引用しながら著者の考えを展開していく。特に序盤の「人類と誘導生活」の項目の内容は面白い。元々猿や類人猿は移動しながら生活する遊動生活を行っていた。それがある時から生活様式が定住生活に変わった。そして現在私たちは定住生活をしている。

この事実に対して私たちは遊動生活を行っていた人間は、定住したくても定住できなかったのだと考える。人類の祖先は住むために必要なさまざまな経済的基盤を手に入れておらず発展途上の遅れた人間たちで非定住を強いられ、遊動生活を行っていたのだろうと。私もそう考えていました。ところが、本当に遊動生活者はできることなら定住したいと考えていたのだろうか?と著者は展開します。人類は長い遊動生活の伝統のなかで進化してきて「いつの日か定住するぞ」と願い続けてきて、何百万年も不都合な生活に耐えてきたのだろうか。むしろ人類の行動様式は遊動生活に適しており、だからこそ遊動生活を続けてきた。実は人類は定住生活の条件がそろったとしても何百年も続けてきた確立された生活様式を進んで放棄したくはなく、新しい生活様式をもとめたかったわけではなかった。

                

つまり人類は定住生活を望んでいたが経済的事情のためにそれが叶わなかったのではなく、遊動生活を維持することが困難になったため、やむを得ず定住化したというのが本当なのではないだろうと。ここから定住することによる変化や何故定住しなければならなくなったかなどが語られる。そして本書のテーマの「退屈・暇」について触れられ、定住することによって人類は退屈するようになった。遊動生活では日々変わる環境に順応することで日々の暮らしが終わっていくが定住することでそれがなくなり暇が生まれる。これによって様々な文明を考えたり、芸術が生まれることになった。

                 

この内容を読んで、実際今の私たちの生活は更に便利になることによりもっと時間ができ、結果、どんどん暇が生まれる。一見いいことのように思えるが一方で生きていることの実感をするような体験が少なくなっているのではないかと感じる。結果何をしたいのかわからないと悩む人や極端な話、自殺を選ぶ人が出てきたりすることになっているのでないか。おそらく遊動生活をしていたらこのような考えをする暇はなかったのだろうなと。どちらがいいということはわからないが、現在の私たちの生活がすべての面で優れているわけではないのではないかと疑う視点が持てた面白い本だった。

                         

第424回 担当 松本

書籍名『逢沢りく』
著者/出版社 : ほし よりこ / 文春文庫

                                

今回私が紹介する本は『逢沢りく』という漫画です。鉛筆1本での素描漫画ですが文庫として出版されています。

主人公は逢沢りく。優しくてオシャレなパパと良妻賢母なカンペキなママと暮らす14歳の女の子。美人でクラスメイトから特別な存在と思われ、自らもそう思っているりくは、蛇口をちょっとひねるように嘘の涙をこぼすことが出来る。しかしそれは悲しくて泣いているのではなく、また「悲しみ」というものがどういうものなのか理解できないでいた。そんな彼女がある日、関西の親戚の家に預けられることになり、生活が一変する――。

                

ママの勝手で半ば家から追い出された格好で嫌々関西の親戚の家に来たりく。関西も関西弁も大嫌いなりくは同級生や親戚にも頑なな態度のまま。ママに対しての憎しみだけで関西にいる。『絶対に染まらない、馴染まない』、『絶対にここ(関西)の制服は着ない。友達も作らない』と心の中で反発しつつも、無敵の愛情で接してくれる大おばさんや無邪気に懐いてくる幼い時ちゃんによって、自分の心の変化に戸惑いつつも本来あるべき温かい家庭の中で少しずつ“心”を取り戻していきます。

                 

演技でしか泣くことが出来なかったりくが、ある出来事をきっかけに自分の中に溢れてきた感情で泣き叫ぶシーンは読んでいて涙が出ました。関西での生活により、暖かい友情や家族愛に触れることができたりくの、少しずつ心を開いていく様子が繊細に描かれています。『やっと、自分の中の感情で泣くことが出来て良かったね』と思いました。これからたくさんの経験を積んでいくりくが、どうか自分に素直に、幸せな日々を過ごせますように…。心にじんわりと来る作品でした。

                         

第422回 担当 木村

書籍名『新型コロナとワクチンの本当のことがわかる本』
著者/出版社 : AIOS、桑満おさむ、名取宏、他 共著 / 彩國社

                                

本書では新型コロナウイルスと新型コロナワクチンについての基礎知識や検査や予防治療に関わる言説の検証を行っております。

令和4年5月の時点で、1回目接種完了者は 81% 2回目接種完了80% 3回目接種完了56% (内閣官房内閣広報室)の接種状況であり、接種をためらわれている方もおられます。 テレビや冊子やインターネット等で新型コロナワクチンに関する様々なデマや陰謀論や副反応に対して不安を感じて躊躇されている事が原因だと思われます。

                

本書ではそうした疑念をQ&A形式で「データ」「論文」「現場の説明」等から一つずつ丁寧に反論解説しております。例えば、PCR検査は新型コロナウイルス以外のウイルスも検出し信用出来ないのでは!?と言う意見もありますが、PCR検査とはサンプル内に目的とする病原体の遺伝子があるかどうかを特異的にDNAを増幅させて検知する方法であり、インフルエンザ等の他の病原体には反応しない事が確認されております。

                 

科学に基づかない不確実な情報で危険を煽ると、多くの人々の生命に関わります。デマや陰謀論にだまされない様にする為には、テレビや雑誌の情報を鵜呑みにせず、自ら複数の情報の中から正しい情報を適切に判断し読み解いてゆく情報リテラシーの能力が大切だと思いました。

                         

第418回 担当 牧野

書籍名『小さくても、勝てる』
著者/出版社 : 佐藤 寿人 / 幻冬舎

                                

僕はサッカーをもう26年間やっていますが、この本の著者である、佐藤寿人さんと同じFWという1番前でゴールを決めるポジションを務めることが多いです。サッカーというスポーツは一般的にDFは身長が高い人が多いという特徴があり、その中で身長が低い自分はどのようにして相手の裏をとるか、駆け引きがとても重要になってきます。

この本の佐藤寿人さんはその駆け引きが抜群にうまい人で、小さいながらにしてゴールを量産している選手でとても大好きでした。どのような考えでサッカーに取り組んでいたか、引退してからのビジョンなどを詳細に語ってくれている本で、選手のセカンドキャリアにも言及されています。

                

プロスポーツ選手は選手生命が短いので、引退してからの生活の道筋も考えていかなくてはなりません。華やかな一面だけでなく厳しい世界であることをよく分からせていただける本でした。サッカーにおける駆け引きは、日常生活や仕事においてもいきてくる場面が多々あります。

                 

相手がどう考えているのか、目標へのプロセスの考え方など、サッカーの経験が役に立つことも多いです。今は、自分の会社が南葛SCのスポンサーもやっているので、サッカーに関わるような仕事もできればと日々考えています。

                         

第414回 担当 千葉

書籍名『さばの缶詰、宇宙へ行く』
著者/出版社 : 小坂康之, 林公代 / イースト・プレイス

                                

著者は東京水産大学を卒業し着任した教師で、希望を胸に小浜水産高校に着任し、福井県地域産業のさばの缶詰を宇宙食にまでした経緯を本にしたものでした。当時の小浜水産高校は、生徒は荒れていて教育困難校でした。新任教師である著者に先輩教師は「この学校潰れるで」と言われ驚きながら始まった教員生活でした。

そんな生徒達に地域に役立つ授業として、漁船に乗って漁の実習授業を提案し実施したところ、普段会話が成立しない生徒たちが漁師の人達と「おっちゃんこれは」などと質問し、てきぱき動く姿に感動。また生徒の変化に驚き著者は授業では「見取り(この生徒は何が好きか、何に興味関心があって、今どういう問を持っているのかとの反応)」が大切と気づき、これをきっかけに生徒への対応と授業の進行方法を変えて進めるようにしていきました。それから少しずつ授業が成立していくようになり、ある時生徒が言った一言「宇宙食作れるんちゃう?」をきっかけに宇宙食への挑戦が始まりました。

                

途中県内一の進学校若狭高校との統廃合があり小浜水産高校はなくなり、若狭高校海洋科学科となりましたが、思いは継続されていきました。途中宇宙食で用いられるHASSPの取得では一般社団法人大日本水産会の職員高鳥直樹氏協力を得て取得し、またJAXAとの協力を得て14年かかって最終的に実現できた姿は、代々引き継がれてきた研究と幸運と「楽しさ」から達成できたと本は述べていました。

                 

この本を読んでこれからは、社会、企業への「見取り(現代社会、企業は何が好きか、何に興味関心があって、今どういう問を持っているのかとの反応)」力をつけることと、多くの協力者へ感謝の心を持ちながら事業を進めることが大切と改めて感じる事が出来ました。

                         

第413回 担当 志賀

書籍名『天使の耳』
著者/出版社 : 東野圭吾 / 講談社文庫

                                

この本は短編集になっており天使の耳というタイトルはこの本の1話目になっている作品。ミステリーの短編集になっており、それぞれが50ページ程度になっており、テンポよく読むことができる。

少ないページ数の中で登場人物の個性、心情が細かな描写で巧みに表現されているので1作1作がとても読みごたえがある。表題の天使の耳という作品は深夜の交差点で衝突事故が発生。信号無視をしたのはどちらの車かが争われる。

                

死んだドライバーの車には妹が同乗しており、その女の子は目が不自由だった。死んだドライバーは証言ができないため、一度は不利な判断がされそうになる。そんな中、目の不自由な妹が警察も経験したことがないような驚くべき方法で兄の正当性を証明する。ここまででもとても面白い展開なのだが更にこのあとに警察が恐ろしい真実を知ることになって物語が終わる。

                 

普通の面白い作品に更にもう一段感動を与えてくれるのはやはり東野圭吾作品だなと納得させられる物語。短編集なのでさらっと読める。しかし奥深いのでミステリー好きの方はぜひ読んでほしい。人間の汚い部分も垣間見えるような展開がある作品が多いので考えさせられるような小説が好きな方にもおすすめ。

                         

第412回 担当 松本

書籍名『絶叫』
著者/出版社 : 葉真中 顕 / 光文社文庫

                                

今回私が紹介する本は『絶叫』という小説です。この小説の主人公「鈴木陽子」とみられる判別不能の遺体が見つかったところから始まる、鈴木陽子というひとりの女性の壮絶で壮大な人生の物語です。

マンションの一室で見つかった鈴木陽子と思われる遺体。11匹の猫に食い散らされ白骨化していた。刑事の奥貫綾乃は彼女の身元を調べていくうち、三度結婚をし、その度に本籍を変え、いずれも半年で夫を事故で失っていることに不信を抱く。

                

弟だけを溺愛する母、自殺した弟、多額の借金を残して蒸発した父。家を失い母親からも捨てられ、陽子は独りで生きていくことになる。やがて初恋の人と再会・結婚を機に東京に出るが夫の浮気により離婚、その後保険外交員になるがノルマ達成のために自爆(自分で自社の保険に加入すること)と枕営業を繰り返し解雇される。多額の借金を抱えた陽子は風俗嬢に転職、その頃に出会った、最初は優しかったヒモ男(レイジ)に殺されそうになっていた頃NPO法人の神代と知り合い、レイジを殺害するための保険金殺人を持ち掛ける。

                 

社会から棄てられたひとりの女性が凶悪な犯罪に手を染め堕ちていく姿、クライマックスの母親とのシーンは まさに『絶叫』そのものです。途中何度も「こんなにも堕ちていくのか」と思いながら読みましたが、陽子がこの人生しか選べなかったのだろうと思うと胸が痛くなりました。

                

母親からの精神的な虐待、弟の自殺、父親の失踪、不妊、離婚、カードローン地獄、サラ金、風俗、DV、貧困ビジネス、戸籍の穴、保険金殺人・・・。重たいストーリーで500ページを超える長編ですが、ラスト数ページで鳥肌が立つほどの衝撃が襲ってきます。読み終えたときはしばらく呆然となりましたが、とにかく確認したい場面が多く、すぐにまた読み返しました。かなりお勧めの小説です。

           

第410回 担当 木村

書籍名『スマホ脳』
著者/出版社 : アンデシュ・ハンセン / 新潮新書

                                

現在、スマートフォンを利用する時間(スクリーンタイム)は平均で1日4時間、若者の2割は7時間も費やしているそうです。便利である反面、睡眠障害や集中力や記憶力の低下、うつや依存等、心の不調のきっかけになる事があると言われております。

スマートファン(特にSNS)を利用すると、体内のドーパミンの量が増え、脳内の報酬中枢が過剰に煽られ、意識を絶えず集中させられる事で依存しやすい環境が生まれるそうです。(特に子供には衝動に歯止めをかける前頭葉の発育が成熟していない為、依存されやすい。)また、依存性の強い方のSNSの極端な利用は、複数の他者と自己を比べる事で自信を無くし易くなり、自己評価を低く感じて人生の満足度を下げる原因にもなり、ストレスや不安障害にも関連があるそうです。

                

画面から発するブルーライトはメラトニン(眠りにつく時間を体に知らせる物質)の生成を抑え、分泌も2~3時間遅れる為、睡眠時間が遅れる原因になります。更に空腹ホルモンのグレリンの量も増えるため、食欲の増進が太りやすくなる原因にもなるそうです。

                 

こうしたスマートフォンの依存性に我々が対応出来る事は、スマホの利用時間を制限する事です。スクリーンタイム(大人で2時間、8歳以下の子供で1時間)を意識し、睡眠時間を優先にする。空いた時間で家族・親戚・友人達と合う事で直接的な社会関係を築く事を意識し、運動習慣を取り入れる事で心身を健康にして、心の不調を防止して人生を豊かにする事がスマホ依存の予防に繋がると言う事を学びました。書店で見かけた際は、是非ご覧になってみてください。

                         

第407回 担当 籾山

書籍名『妻が口をきいてくれません』
著者/出版社 : 野原 広子 / 集英社

                                

結婚をしている友人から、喧嘩が発端で最近奥さんと会話をしていないし話も聞いてくれないと聞き、本人はあまり気にしていない様子でしたが、これが自分のことだと思うと不安で一杯になっていたところを解消してくれたのがこの一冊です。

男女の考え方の違いを痛烈に感じつつ、奥さんへの日々の感謝の気持ちを大切にしないといけないことを再確認しました。お互いを尊重し労うことや、感謝の気持ちを言葉にして伝える。そういった一つ一つの行動の積み重ねが家族円満の秘訣であることが学べました。

                

食事を作ってくれたお礼に、早速ジムから疲れて帰ってきた奥さんにマッサージをしてあげたいと思います。

                         

第406回 担当 牧野

書籍名『長友佑都のヨガ友(トモ) ココロとカラダを変える新感覚トレーニング 』
著者/出版社 : 長友佑都 / 相模屋書店

                                

近年、健康志向な世の中になってきています。社会人になって年をとるにつれてだんだん運動する機会も少なくなってきました。仕事で老人ホームに行って腰が曲がった患者さん、歩くのが困難な患者さんをよく見ていますが、健康寿命をいかにして伸ばしていくかはとても大事であると思います。

体幹トレーニングという言葉もよく耳にするようになってきましたが、サッカー選手の長友選手が突き詰めた理論とトレーニング方法をわかりやすく本にしてくれたのがこの1冊です。アスリートでなくても、普段から姿勢を正すことで足、腰、肩などに対する負担もかなり減るし、年をとっても自分の足でなるべく歩いていきたいので、運動に興味がない人でも読みやすい本になっていると思います。

                

またDVDもついているので実際に映像をみながらエクササイズに励むことができます。僕も猫背体質なので、長友さんのトレーニング本を参考に普段から姿勢を意識して生活していくことの大切さを学べました。

                          

第404回 担当 栗田

書籍名『元彼の遺言状』
著者/出版社 : 新川 帆立 / 宝島社文庫

                                

「このミステリーがすごい!」大賞受賞作という文字に釣られて手に取った本書。

序盤でまず、強烈なキャラクターの女主人公に驚き、読み進めるのが若干不安になったものの、読み終えた時には清々しさすら感じなかなか愛すべきキャラクターだと思うようになっていました。

                

正直なところ好みがわかれそうな作品という印象を抱きましたが、エンターテインメント性が高く、普段ミステリー小説をあまり読まない方でもライトに楽しめるのではないかと思います。

                          

第403回 担当 村田

書籍名『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』
著者/出版社 :阿佐ヶ谷姉妹 / 幻冬舎文庫

                                

阿佐ヶ谷姉妹の二人が交互に書き綴ったエッセイと、二人がそれぞれ創作した短編小説が1篇ずつ掲載されています。

40代独身、“おばさん”同士の同居生活を阿佐ヶ谷姉妹独自の視点で書き綴っていて、とにかく笑えてあたたかい気持ちになれる一冊です。みほさん(姉)のやさしい口調ながらも切れのある毒舌は、電車の中で読んでいても思わず笑ってしまいます。

                

気負わず楽しく読めるエッセイは、疲れた心と体に元気を与えてくれます。

                          

第402回 担当 千葉

書籍名『JR上野駅公園口』
著者/出版社 : 柳美里 / 河出文庫

                                

私の両親も東北秋田の出身、父の兄にあたる叔父は生前「(東海道)新幹線の線路は俺が工事した」とお盆に帰省の際に良く話をしてくれた。

ひと昔いや、40年ほど前の昔までは上野駅は東北の人にとって出稼ぎの到着駅で、寂しさと不安をこの駅で吹っ切るところ、戻るときは家族へのお土産を手に妻と子供たちに会える喜びに満ち溢れる喜びの駅になる。東北の人達にとって上野駅は特別な駅で特に思い入れを持っている駅である。

                

東北に縁のある私はこの記憶がよみがえりこの本を手にした。家族のために東京に上野駅近辺のホームレスの1人語りで人生を振り返る。途中で気づいたのは彼はもうこの世にいないということ。時折挟まれる通りすがりの人たちの会話。きっとホームレスの方々にはこのように色んな人の話が聞こえてくるんだろうと思えた。

                 

家族のために出稼ぎで働いてきて、その家族が自分より先に死んでいく。「いつ終わるかわからない人生を生きていることが怖かった」と語る主人公に当時の出稼ぎしてきた方たちの心が現れて切ない気持ちになった。日本の大動脈と言われる新幹線はこの様な方達のお陰で開通した事実は、私は一生涯忘れないだろう。

                         

第401回 担当 志賀

書籍名『美しき凶器』
著者/出版社 : 東野 圭吾 / 光文社文庫

                                

東野圭吾作品の中でも本作は特に手に汗握る展開の作品でした。それはこの作品の殺人犯が特徴的なキャラクターであるからだと思います。この犯人の特徴と作品の面白さについて紹介します。

今作は東野圭吾には珍しく怪物が殺人をしていきます。怪物と言っても人間の女性なのですが第三者によって限界まで運動能力を高められています。常軌を逸した運動能力のため作中では『怪物』と呼ばれています。異常な運動能力の描写として天井に張り付いたり、陸上のやり投げの槍で車を貫いたりと人間の殺人ではできないことを行います。現実離れしすぎていて普通なら読んでいて冷めてしまうような設定ですが、東野圭吾の説得力のアル表現によって現実味が感じられ、最後まで物語に引き込まれます。

                

またこの怪物は4人の人間を殺すことを目標にしています。この4人もそれぞれ個性的に描かれており作品の魅力の一つです。4人はお互いに知り合いで自分たちが狙われる理由はわかっています。作中で順番に殺されていくのですが、仲間が怪物に殺されていく中、次は自分が狙われるのではないかという恐怖に襲われます。あるものは怪物と戦い、あるものは逃げようとします。そんな中、仲間同士の裏切りが物語のキーポイントになります。怪物に追われる側の4人の気持ち、関係性の表現がうまく表現されています。

                      

以上のように怪物のような圧倒的な力をもった殺人側と人間らしい命を狙われる側が対照的に描かれており、お互いの立場が交じり合うことにより変化する気持ちや立場、起きる展開が全く予想できずどんどん読み進められ、スピード感のある作品となっています。主人公の設定とそれを取り巻く人間がとてもうまく描かれており東野圭吾の作品の中でもオススメの一作です。

                        

第400回 担当 松本

書籍名『騙し絵の牙』
著者/出版社 : 塩田 武士 / 株式会社KADOKAWA

                                

今回私が紹介する本は『騙し絵の牙』という小説です。俳優の大泉 洋さんを、主人公・大手出版社【薫風社】の雑誌編集長「速水」としてあて書きした作品です。表紙、裏表紙ともに大泉さんが描かれ、大泉さんがスラスラとセリフを言い、お得意のモノマネも脳内で再生されるので、とても読みやすい小説でした。出版業界の裏側、紙の書籍や雑誌類が売れなくなり次第にデジタル化していく時代において、出版社幹部側と編集者側の苦悩と対立、一人の編集者としての生き様を描いた作品です。

周囲を魅了する笑顔とユーモア、コミュニケーション能力に長けている速水は会社や作家からの信頼が厚い。ある日、紙の媒体が売れなくなり速水が担当しているカルチャー誌『トリニティ』も上司から廃刊を匂わされる。他部署の雑誌も少しずつ電子化が進む中、速水はどこまでも紙の小説や雑誌にこだわり『トリニティ』を守ろうとする。大物作家の連載や映像化、タイアップなど新企画を試みるがどれも成果が振るわない。疲れ切って自宅に帰っても夫婦仲は冷めきっており家庭内に自分の居場所は無くなっていた。『トリニティ』存続を賭けての幹部側との闘争会議で紙媒体の大切さ(読者の気持ち)を訴えたが、紙の『トリニティ』廃刊、電子化への移行という決定を覆すことが出来ず会社に愛想をつかし速水は退社してしまう。妻とも離婚し、最愛の娘とも離れて暮らすことになった速水は『自分は何のために編集者をやっているのか・・・』と希望を見失っていたが、実は水面下で速水の真の目的が進行していたのであった。 。

                

 物語中盤を過ぎてもタイトルと内容が合致する気配がなく、読み進めていくうちに終章に突入します。そこからエピローグにかけて速水の過去が明かされ、速水の別の顔が明らかになってくるとやっとタイトルの意図が分かり、「なるほど・・・」と納得しました。スマートフォンやタブレットの台頭によって簡単に情報が手に入る中、本や雑誌に目を向ける時間を作るために必死にもがく出版業界の厳しさがとてもよく伝わる小説でした。私個人は紙で読む方が好きなので、5年後10年後も本、雑誌、本屋さんが無くならないことを願います。

                               

第399回 担当 横尾

書籍名『ヴァイオレット・エヴァ―ガーデン(上下巻)』
著者/出版社 : 暁 佳奈 / KAエスマ文庫

                                

自動手記人形(オート・メモリーズ・ドール)ヴァイオレット・エヴァーガーデン。言葉がわからず、名前がなく、表情や感情がない元少女兵でした。幾度となく勝利を導く部隊に所属していましたが、終戦につながる作戦で両腕を失うほどの負傷を追ってしまいます。そして終戦後、自動手記人形=代筆屋として様々な依頼主と出会い、感情を知っていく物語です。上下巻になっていて、依頼主とのお話から始まり、現在に続きますが、間には少女兵から自動手記人形になるまでのお話があります。依頼主や旅先で出会った人々とのお話。妻と幼い娘を亡くした小説家、余命わずかな母と過ごす少女、名門野球チームに入ることが決まっていた青年兵、女性嫌いな天文学者の青年、戦犯となった敗戦国の囚人、結婚式をあげるため故郷に戻った花婿、半神と崇められ囚われていた少女。 この中で、一番胸が苦しくなりつつも最後に温かい気持ちになったのは、少女とのお話です。

母が代筆屋を頼んだ契約期間は1週間。余命わずかな母といつも一緒にいたい少女アンでしたが、母は手紙を書く作業の時は、近くに来ないよう言いつけます。ついには医者を呼ぶほど体調を崩しても、母はやめません。体を大事にしてほしいアンは、自分を嫌いになったのかと泣いてしまいます。ヴァイオレットは「人は人に届けたい想いがあるからです」「届かなくていい手紙など、ないのですよ」と抱きしめます。母は、ヴァイオレットが去ってから数ヶ月後に息を引き取り、アンの8歳の誕生日。プレゼントと手紙が届きます。その送り主は…。結婚して娘も生まれたアンの元に毎年届く手紙。アンの幸せを強く願う無償の愛が続いているように感じました。

                

のちに出てくる、命令があれば躊躇いなく敵を殲滅するヴァイオレットのお話。このお話までに出てくる依頼主とのお話からは想像がつかない、凄惨な過去があります。そのヴァイオレットと出会い、別れを選択する少佐。最後の命令「生きろ」をひたすらに守り、「あいしている」の意味を探すヴァイオレット。少佐とヴァイオレットのお話は長くなるので割愛しますが、読み進めながら、ヴァイオレットが幸せになることを願わずにはいられませんでした。そして、ただただ、幸せになってよかったと。切なくなるシーンもありますが、難しく考えたりせず、感じることができる作品でした。

                       

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は京都アニメーション大賞受賞作品です。京都アニメーション大賞とは、京アニが主催する賞で、第11回までで開催していますが、唯一の大賞受賞作品です。アニメーション(テレビアニメと劇場版)はまだ見ておらず、いつか見ようと思っているのですが、声が吹き込まれることで、作品の新たな魅力に引き込まれてしまいそうです。

                          

第398回 担当 木村

書籍名『マンガでわかる! 認知症の人が見ている世界』
著者/出版社 : 遠藤 英俊 / 文響社

                                

本書を読むと、認知症患者が日常生活で体験している短期記憶の低下・人の見当識障害・時間や場所の見当識障・幻視や錯覚や失語などの場面を健常者と認知症患者のそれぞれの視点から漫画を通して体験する事で、その時の両者の心理状況や考え方や感じ方について客観的に知る事が出来ます。

認知症のために記憶をする事が苦手になると、患者ご本人は不安な気持ちで過ごす様になります。この時点で不安が解消されないと、不安→不満→不信→不穏へと4つの段階を経て悪化してゆくそうです。認知症の方が周りに声を発するのは「不安」の段階だけであるので、この段階で患者の気持ちに寄り添い不安を取り除いて安心してもらう事が認知症のケアで大切だと言う事が分かりました。

                

認知症の方は理由もなく不可解な言動や行動を取っていると考えがちですが、本書を読んで身近な人が認知症行動や心理状況を理解するきっかけになれば、介護をする際の精神的余裕を増やす事が出来るし、より認知症患者の方に寄り添った対応が出来ると思いました。書店で見かけた際には、漫画の部分だけでもお手に取って読んで頂けたらと思います。

                               

第394回 担当 牧野

書籍名『iPadクリエイティブ』
著者/出版社 : amity_sensei / 角川書店

                                

最近、写真、動画が日常の中で当たり前にある存在になってきています。僕もYouTubeに動画をU Pしているのですが、いろいろな編集のアプリを吟味して使い分けて利用しています。iPadとApple Pencilを使って編集するオススメアプリの紹介と使い方が分かりやすく記載してあるのがこの本です。”

薬局の広告を作る時にもこの本で紹介していたアプリを使って作ることもかなり多く、仕事にも役立ちます。iPad1つで完結するので素人でも簡単にクリエイターになれる優れものです。

                

動画編集アプリだけでなく、写真を加工したりメモ帳を加工するアプリの紹介もたくさんあるのでペーパーレスを加速していくという時代の流れも感じることができました。コロナの影響でオンラインの会議や授業なども増えています。

                

資料を制作するのもiPad1つでここまでできるのだということをアピールしてくれています。まさにiPadと Apple Pencilを使いこなせば人生が変わる!と言っても過言ではないと思える熱い1冊になっています。

                               

第393回 担当 堀川

書籍名『THE EAT 人生が劇的に変わる驚異の食事術』
著者/出版社 : アイザック・H・ジョーンズ / 扶桑社

                                

 “フェラーリを購入すると、100ページを超えるオーナーズマニュアルを渡されます。このマニュアルには、快適なドライブを楽しむために車のパフォーマンスを最大限に引き出す方法が記載されています。皆さんの体はそんな真新しいフェラーリよりもはるかに価値のある存在です。しかし、自分の健康とパフォーマンスを最大化する為の「マニュアル」は、これまで世の中に存在しなかったのです。”

健康に興味があり、いつまでも元気にパフォーマンス高く過ごしたいと考えているので、この導入文にひかれて読みました。よくある健康本は、食事だけのものや睡眠に特化した内容という、限られた内容について書かれているものが多いと思います。

                

しかし、導入文でマニュアルという言葉を使っている通り、今回紹介する本はこの一冊の中で、食事法、睡眠、運動、運動前後の栄養補給、サプリメント、デトックス、ストレス対処法から日常に習慣を取り入れていくための具体的なステップまで、まさにマニュアルといえるくらいあらゆる内容が網羅されています。

                

高齢化が社会問題となり、働く期間が伸びたり老々介護の必要性なども出てくる中で、長期間健康でいる事は万人共通のテーマだと思います。自身の健康や家族、従業員や周りの方の健康を守るためにも必読書だと思います。

                               

第392回 担当 栗田

書籍名『映画小説版 犬部!』
著者/出版社 : 山田 あかね / 朝日新聞出版

                                

2021年7月に公開された「犬部!」という映画のノベライズ本で、とある大学の獣医学部に実在した「犬部」というサークルを元に描かれています。

犬も猫も、もちろんそれ以外の動物も、ペットでも野良でも、全ての命は等しく尊重されるべきなのに、なかなかそうはいかない現実…。

                

犬部の人たちのような存在が実際にあることはとても尊く、感動します。

                

さくっと軽く読めてしまうボリュームながら、その内容にはとても考えさせられました。

                               

第391回 担当 村田

書籍名『大家さんと僕』
著者/出版社 : 矢部 太郎/ 新潮社

                                

お笑い芸人の矢部太郎氏と矢部さんが住んでいる家の“大家さん”との“2人暮らし”を描いた、ほっこりしてあたたかい気持ちになるコミックエッセイです。

矢部さんのあたたかで優しい性格だからこそ生み出される数々のエピソードは、読んでいるだけで癒やされ、ときに笑え、人との関わりをあらためて考えさせられました。

                

大家さんはすでにお亡くなりになっているのは悲しいですが、この本の中ではずっと生き生きと輝き続けるのだと思います。

                          

第350回 担当 木村

書籍名『余命3年社長の夢』
著者/出版社 : 小澤 輝真 / あさ出版

                                

著者は北海道札幌市で建設業を営んでいる方で2012年に「脊髄小脳変性症」と言う小脳や脊髄が委縮してゆく難病の為、医者からは余命10年の宣告を受けている方です。この様な状況下で2013年から日本財団が主催する「職親プロジェクト」の代表者として、少年院や刑務所を出所した人の身元保証人となり、会社が受皿となって就労支援に取り組んでいる事を知り驚いて本書を手にしました。

職親プロジェクトでは、出所後6カ月の間に就労体験を行い、会社側で社宅と3食の食事を用意されるのですが、それでも定着するのは2割で、残りの8割の方は半年以内に辞めていかれるそうです。今後の課題としては建設業界以外にも飲食業や介護や農業等、他の選択も出来る様に業種の幅を増やしたり、雇用ノウハウを企業間で共有する必要があるとの事でした。

                

2017年の犯罪者数は約21万人ですが、半数の11万人が再犯であるそうです。その7割が無職で2割が住居不定あると言う事で、職親プロジェクトの制度で出所時に仕事・食事・住居が用意できる環境を整える事は再犯を防ぐ意味でも重要だと思います。

                

将来の犯罪被害者も減らす事が出来ると共に加害者が出所後に被害者への賠償責任も果たしてゆく足係かりも得られると思いましたので、この制度がある事を知ってもらいたく本書を紹介させて頂きました。書店で見かけた際は、是非ご覧になってみてください。

                               

第346回 担当 牧野

書籍名『すべてのJ-POPはパクリである』
著者/出版社 : マキタスポーツ / 扶桑社

                                

音楽に触れる機会は、人それぞれどこかであったかと思います。J-POPと呼ばれる音楽ジャンルも時代に合わせて変化はしてきてはいます。

音楽をやっている人、やっていた人ならより分かるとは思いますが、構成が類似している曲、コード進行が同じ曲は意外と多いです。聞いたこともあるフレーズかもしれませんが、「カノン進行」。ヒット曲に入っている割合は多いです。最近では、J-POPにおけるメロディーラインはもう出尽くしたと言われています。なので最近のアーティスト、バンドの曲はかなり複雑になってきているのが現状です。

                

いかに個性を出していくかの重要性は「歌詞」に重点が置かれているのかもしれません。音楽だけでなくビジネスでも何でもそうですが、何か新しいものを生み出すそうとするとき、お手本の真似をすることから始めると思います。真似をする中で、自分なりの個性を見出してやってオリジナルを作っていくものだと思います。

                

MDS事業も、これから世の中の流れ、ニーズを見ながらよりよい方向性を見つけていけたらいいなと思いました。

                               

第344回 担当 栗田

書籍名『法廷遊戯』
著者/出版社 : 五十嵐 律人 / 講談社

                                

法律家を志した三人。一人は弁護士になり、一人は被告人になり、一人は命を失った。謎だけを残して―――

有罪と無罪、そして冤罪がテーマとなっている本作。それぞれの登場人物の想いに胸をぎゅっと掴まれ、ラストはどうするのが正しかったのか…考えても答えは浮かばず、ただ切なさが残りました。

                

些細なエピソードも後々意味を持って、すべてが繋がっていく感覚が非常に面白く、一気に読み進めてしまいます。

                

この著者の次回作も是非読んでみたいと思わされる良き一冊でした。

                               

第340回 担当 松本

書籍名『マチネの終わりに』
著者/出版社 : 平野 啓一郎 / 毎日新聞出版

                                 

今回私が紹介する本は『マチネの終わりに』という小説です。クラシックギタリストの蒔野聡史(38歳、東京在住)と海外の社会情勢を担当するジャーナリストの小峰洋子(40歳、パリ在住)の二人の恋愛物語です。

二人は蒔野が東京で開催したコンサートで初めて出会います。洋子はコンサート終わりの打ち上げに参加し、そこで蒔野と意気投合します。ほんの数時間会話をしただけでしたがお互いの心に強烈な感情が芽生えます。洋子はパリに戻ってからも蒔野の存在が頭から離れず、蒔野も同じく洋子への想いがどんどん膨らんでいき、お互いにとても大切な存在なのだと思い始めます。この時はまだ一度しか会っていません。

                

蒔野はパリを訪れた際に洋子にプロポーズをします。しかし洋子にはリチャードというニューヨーク在住の婚約者がいました。蒔野のプロポーズを受けようとリチャードに婚約破棄を申し出ますがリチャードはそう簡単には納得してくれません。 洋子はなんとかリチャードと別れて蒔野に会いに東京へ向かいましたが、ある出来事をきっかけに二人はすれ違ってしまいます。お互いに勘違いをしたまま数年が経ち、その間に洋子はリチャードと結婚し、蒔野もマネージャーだった女性と結婚をします。いつしか二人ともお互いの存在をそれほど思い出さなくなっていきました。しかしある時、二人がすれ違ってしまった出来事がある人物による作為であったことがわかり、二人は激しく動揺します。それをきっかけにまたお互いの心に当時の気持ちが蘇り・・・・・・。

                

この蒔野さんと小峰さんは実際にモデルになった方がいるそうです。二人の気持ちがすれ違う様子やもどかしい様子は映画を観ていて、小説を読んでいてとてもせつなく、それでいて大人の恋愛をとても綺麗に表現されていて、今もどこかで暮らしている蒔野さんと洋子さんがどうか幸せに暮らしているといいな、と思える作品でした。二人がその後再会できたかどうかは、ぜひ映画または小説で確かめてみてください。

                               

第339回 担当 横尾

書籍名『カエルの楽園/カエルの楽園2020 』
著者/出版社 : 百田直樹 / 新潮文庫

                                

私が今回読んだ「カエルの楽園」と「カエルの楽園2020」を紹介します。作者は、百田尚樹さんで「カエルの楽園」は2016年に刊行されたものです。国を追われた2匹のアマガエルは、辛い放浪の末に夢の楽園にたどり着きます。その国は「三戒」と呼ばれる戒律と、「謝りソング」という奇妙な歌によって守られていました。ですが、南の沼に棲む凶暴なウシガエルの魔の手が迫り、楽園の本当の姿が明らかになる…という物語です。

夢の楽園はナパージュというツチガエルの国です。三戒とは「カエルを信じろ、カエルと争うな、争うための力を持つな」というものです。近くに棲むウシガエルが徐々にナパージュに迫ってきます。今まで平和だったナパージュですが、ウシガエルが襲ってきたらどうするのか?と訴えるツチガエルたちが次第に増えていき、三戒を撤廃しようという声も上がるようになりました。

                

最終的には、三戒は守り続けると決まり、ナパージュはウシガエルが支配する国になってしまい、物語は終わります。終わるまでの内容が濃くて、面白いので、あえて省略しますが、そのラストシーンで、とあるツチガエルの一言が少し恐怖を感じました。このナパージュを別のものに置き換えて読むと結構怖いお話です。そうではなく、とあるものがナパージュに置き換えられた寓話じゃないか?とも言えますが…。

                

一部では予言書か?とも言われたとのことで、本を読んでから調べようと思っていたら、解説で櫻井よしこさんがしっかり書いていました。この本が出た4ヶ月後の実際の出来事と某新聞社の社説が物語の内容とセリフに似ずきていて、内容をそう思い返すと…。「カエルの楽園2020」は、「カエルの楽園」の続編で、死んだはずのツチガエルたちが生きており、ウシガエルたちと友好な関係を築いているという世界です。ウシガエルの国で正体不明の病気が流行し、世界に広がっていくという、新型コロナウイルスが発生した状況がモチーフとなっています。個人的には、前情報をあまり入れずに読んだ分、「カエルの楽園」の方がとても面白かったです。どちらの本も薄くてすぐに読み終えてしまいます。興味ある方は読んでみてください。

                               

第338回 担当 木村

書籍名『歯科医さんのかかり方』
著者/出版社 : 渡辺 勝敏 / 中公新書ラクレ

                                

虫歯にならないためには、歯周病を予防するために歯磨きをしっかり行い、歯の定期健診を行い虫歯の早期発見・早期治療に努める事が大切です。 その為、歯科医を選ぶ際も、虫歯になる前の「予防治療」にどれだけ力を入れてるかを確認する事が大事だと言う事でした。

歯の治療を行う際には拡大鏡や歯科用顕微鏡を使った治療をしているか、歯を削る際に利用するハンドピースを使いまわしていないか、歯の神経を抜く治療の際などにラバーダムというゴム状のシートを使用して治療する歯を覆って感染症を防ぐ対策を行っているか等も医院を選ぶ際の基準になると言う事です。

                

歯科医を選ぶ際には、歯周病・矯正・インプラント・虫歯・入れ歯等の「専門医」なのかと言う事も判断の基準にできます。治療に内容によっては歯科を変える事も大事だと思います。

                

また、歯周病は、認知症、脳梗塞、心筋梗塞、糖尿病の引き金になるとも考えられています。将来の健康の為に今から「予防歯科」を心がける事が大切だと思います。書店で見かけた際は、是非ご覧になってみてください。

                               

第335回 担当 籾山

書籍名『武器になる雑談力』
著者/出版社 : 本間 立平 / きずな出版

                                

社内、社外、プライベートどこでも使う雑談ですが、コミュニケーションが苦手とする日本人の実に半数以上が雑談が苦手というデータがあるそうです。

大手広告代理店のマーケティングプランナーである著者が、相手の懐に入る雑談の方法を実例とともに解説されています。

                

営業先でお土産をねだる上司の話、個人情報をばらまく営業マンの話、あえて知らないことにする部下の話など目を引くタイトルがたくさんありますが、これら全てに通じて言えることは、相手が自分に対して何かをしてあげたいという気持ちに適切なタイミングでさせてあげるように準備をすることが大切ということでした。

                

また、人には雑談をしてはいけないタイミングがあるそうで、相手が一点を見つめてる、動作が早い、前のめりであるといった状態の時には視野が狭い傾向があるので、雑談をすべきではないそうです。逆にキョロキョロしている、動作が遅い、落ち着いているという状態であれば視野が広い傾向にあるため雑談に向いているそうです。

                

雑談は営業の最初の導入でもあるため、この本で学んだことを実戦しながら、少しずつ営業力を高めて行けたらと思います。

                               

第333回 担当 栗田

書籍名『アーモンド』
著者/出版社 : ソン・ウォンピョン 訳:矢島暁子/祥伝社

                                

扁桃体(アーモンド)が生まれつき小さく、感情がわからない“怪物”ユンジェ。そんな彼の前に現れた激しい感情を持つ“怪物”ゴニ…。

ユンジェの一人称で進んでいく物語はとても淡々とした文章で綴られていますが、だからこそ彼を取り巻く登場人物たちの感情がよく伝わり、また、ユンジェのわずかな変化にも「あっ」と気づかされます。

                

心揺さぶられ、読後は温かさに包まれる。世代を問わずおすすめしたい1冊です。。

                                         

第330回 担当 志賀

書籍名『手紙』
著者/出版社 : 東野圭吾/文集文庫

                                

私が皆様におすすめしたい本は『手紙』と言う本です。本書は東野圭吾の2006年発売の小説です。東野圭吾といえばミステリー小説の代名詞です。ミステリー作品の主な流れは殺人事件が起きてその事件を解決していくというものです。東野圭吾の作品はその中にうまく人間関係を描写していると感じます。

本書は東野圭吾のミステリーの中でも少し異色の作品だと思います。冒頭に殺人事件が起きますが本書はその解決ではなく事件を起こした犯人の弟のその後の人生が描かれています。殺人犯の弟として生きていきていく中で「進学」、「恋愛」、「就職」と人生の岐路の度に様々な差別や偏見に苦しめられていきます。

                

またストーリーの節目で留置場内の兄からの手紙が届き、その都度主人公は殺人犯の兄との切っても切れない縁を再確認し向き合うことになります。殺人犯の家族という特殊な状況をまるで自身が体験したかのようにリアルに描写しておりとても感情移入させられます。

                 

フィクションでありながらドキュメントのような作品で非常に魅力的な作品ですので機会があればぜひ読んでいただければと思います。

                        

第320回 担当 木村

書籍名『噛み合わせが人生を変える』
著者/出版社 : 日本鰐咬合学会/日本鰐咬合学会

                                

私が皆様におすすめしたい本は『噛み合わせが人生を変える」と言う本です。本書では、「噛む」機能を維持する事が健康寿命を維持する上で大切だと言う事が分かり易く説明しております。

70代から80代の高齢者で歯が有る人と全くない人の場合では、転倒リスクが2.5倍、認知症では2倍ののリスクになるそうです。これは噛むために使っていた神経や感覚をつかさどる脳の機能が萎縮するのが原因だと考えられております。

                

その為、介護や医療の現場で咀嚼機能が低下している高齢者の方に口腔ケアを行い咀嚼機能を回復させる事が身体機能回復や認知症や誤嚥性肺炎の予防に効果があると言う事でした。

                 

この書籍の著者である日本鰐咬合学会では、歯科医と医師と介護従事者と提携して要介護高齢者の自立支援を「咀嚼と嚥下機能の回復」の点から目指してゆこうとする「自立支援歯科学」と言う研究会を立ち上げているそうで、当社の事業に参考になる所があればと思い紹介させて頂きました。書店で見かけた際は、是非ご覧になってみてください。

                        

第306回 担当 木村

書籍名『超高齢化社会の「困った」を減らす課題解決ビジネスの作り方』
著者/出版社 : 斎藤 徹 / 翔泳社

                                

私が皆様におすすめしたい本は『超高齢化社会の「困った」を減らす課題解決ビジネスの作り方』と言う本です。税や社会保障によるサポートが大きく期待できない中で民間のビジネスを利用した問題解決の事例が挙げられております。

高齢社会における課題とは、①個人の加齢(身体・感覚・知覚機能)によるもの ②日常生活(衣食住)によるもの ③社会行動(外出困難・コミュニケーション困難 ④社会的孤立によるもの ⑤社会問題事象(認知症・特殊詐欺)によるもの等があります。

                

本書では課題解決のために①新技術やテクノロジー分野では、介護等で使われているマッスルスーツや施設での話し相手としてのコミュニケーションロボット、QRコードを利用した認知症高齢者の保護情報システムの例等が紹介されておりました。

                 

②ビジネスモデル分野では、自動車教習所で高齢者向けのAI型の運転評価システムを導入しデイサービスのリハビリプログラムに取り入れたモデルがあります。③社会的ネットワーク・人的資源での解決では、学生寮と高齢者住宅やデイサービス施設や障がい者就労施設や温泉質施を併設した多様性ある複合施設の街づくりを行う例が紹介されておりました。

                

ソーシャルコミュニケーション事業を俯瞰して考える上で参考になる本だと思います。書店で見かけた際は、是非ご覧になってみてください。

                        

第304回 担当 門脇

書籍名『眠れなくなるほど面白い 経済の話』
著者/出版社 : 神樹 兵輔 / 日本文芸社

                                

日本の社会をとりまく環境は日々変化を続け、日本経済を知ることはイコール「世界や社会の今」を見ることにもなる。

行動経済学から、原価のしくみ、生活に密着した経済の疑問や問題点など、いま知っておきたい経済の基本を、身近なテーマとともに図とイラストでわかりやすく解説、読み解く一冊。 

                                         

第283回 担当 木村

書籍名『会計の世界史 イタリア、イギリス、アメリカ 500年の物語』
著者/出版社 : 田中 靖浩 / 日本経済新聞出版社

                                

私が皆様におすすめしたい本は『会計の世界史 イタリア、イギリス、アメリカ――500年の物語』です。本書では500年にわたる会計の歴史を俯瞰して眺める事が出来ます。会社の基礎はルネサンス期のイタリアで生まれました。当時は個人や親戚・家族単位で行われ「無限責任」と言う形で利益も損も共に分かち合うやり方でした。

その後、海洋貿易で栄えたオランダの東インド会社においては株式会社の基礎が出来ました。出資金以外の責任は負わずにすむ「有限責任」となる事で、株主から大きな資金を集める事が出来る様になりました。 

                

産業革命が起きたイギリスやその後のアメリカでは鉄道・自動車登場により会社が大規模化すると、資金調達の為に投資家への会計情報の報告が重視される様になりました。また初期投資に投じた莫大な費用を当年で費用計上してしまうと大赤字になり、投資家に利益分配が出来ないので、初期投資費用を期間配分し費用化して利益配分をする減価償却という考え方もこの頃に生まれました。

                 

その後アメリカでは金融業・サービス業に主要産業が移り、投資家向けの報告には現状の資産状況がよくわかる時価評価での会計へ発展してきております。時価評価から企業の将来価値を図るファイナンス理論へ進展してきております。

                

会計に苦手意識を持っておられている方にも読みやすい本だと思います。数時間で読み通すことが出来ると思いますので、書店で見かけた際は、是非ご覧になってみてください。

                        

第271回 担当 木村

書籍名『雪の花』
著者/出版社 : 吉村 昭 / 新潮文庫

                                

私が皆様におすすめしたい本は『雪の花』です。本書では幕末の福井を舞台に、当時、死に至る病として恐れられていた天然痘の予防に尽力した町医者の笠原良策の生涯について書かれております。

当時、天然痘についてはイギリス人のジェンナーが1796年に開発した種痘法と言う予防方法がある事を書物で知るのみでした。種痘法とは天然痘ほどは危険ではない牛がかかった天然痘の傷口から採取した膿を人間の傷つけた皮膚にわざと注射する事で天然痘に対する抗体を作る方法です。 

                

当初、長崎のオランダ人医師から痘苗(とうびょう)と呼ばれる(弱毒化された天然痘ウイルスが入った液体)を入手したのですが失敗し、その次に保存状態の良い天然痘にかかった牛のかさぶたを傷つけた皮膚に貼り付ける事で人間に接種する事が出来ました。

                 

当時は長期でワクチンを保存する技術はありませんでしたので、接種をした患者の傷口から7日後から11日後の期間に採取できる膿を次の患者に接種し、その患者の7日から11日後に採取できる膿を更に次の患者に接種してゆくと言う気の遠くなる作業を繰り返しておりました。

                

又、ワクチンを輸送する技術もありませんでしたので、接種をした人ごと移動させて膿の取れる期間の内に目的の地域に運び出すと言う方法で日本各地に広げてゆきました。当たり前に思っているお薬や予防接種の有難さが本書を読むと良くわかると思います。数時間で読み通すことが出来ると思いますので、書店で見かけた際は、是非ご覧になってみてください。

                        

第270回 担当 門脇

書籍名『日本人の9割がやっている残念な習慣』
著者/出版社 : 小澤 源太郎 / 青春出版社

                                

多くの人が何気なくやっているけれど、じつはその習慣は大いに問題あり!ということはよくある。

例えば、あなたは普段、次のような行動を取ってはいないだろうか?目薬をさしたあと、お約束のように目をパチパチする。何の疑問も持たず、スポンジの軟らかい面で食器を洗う。すぐ乾くからと、晴れた日に洗車をする……。

                

これらの行動は、まったく無駄か逆効果。あるいは損をしたり、危険を招いたりする。

                 

本書では、衣食住の幅広い習慣の中から、こうしたよくある残念な習慣をピックアップ。

                

ダメな理由と正しいやり方を解説し、一歩進んだ裏ワザ的な方法も紹介している。この一冊があれば、もう、日々の“残念”がなくなるはず。

                        

第266回 担当 栗田

書籍名『トロント最高の医師が教える 世界最新の太らないカラダ』
著者/出版社 : ジェイソン・ファン 多賀谷正子訳/ サンマーク出版

                                

人間はなぜ太るのか?どうしたら痩せるのか?―――そんな多くの人が気にしているであろうことを、腎臓病の専門医 ジェイソン・ファン氏が解明します!

キーワードは“体重の設定値”と“インスリン”。

                

台湾は日清戦争後から終戦までの50年間日本の統治下に入る事となりました。日本は社会インフラの整備として台北の上下水道を整備し(東京よりも早く設置された)、300kmにも及ぶ鉄道や八田與市(はったよいち)が建設した烏山頭(うさんとう)ダムや水力発電などの整備を行ってきました。当時の日本人が持っていた「勤勉で正直で約束を守る」と言う価値観は「日本精神」と言う形で台湾人に息づいております。

                 

自分が良かれと思ってやっていたことが実は無意味、それどころか逆効果だったのだと突きつけられ、衝撃と絶望感をおぼえながらも非常にタメになりました。

                

ダイエットしたい人はもちろん、今後太りたくない人や健康に気を遣っている人などにもぜひおすすめしたい一冊です。

                        

第259回 担当 木村

書籍名『世界を変えた日本と台湾の絆』
著者/出版社 : 黄 文雄/ 徳間書店

                                

私が皆様におすすめしたい本は『世界を変えた日本と台湾の絆』と言う本です。日本人と台湾人の歴史的なつながりについてコンパクトにまとめられております。

日本と台湾の交流は古くは縄文時代を共有していた頃から始まり、遺伝人類学的にはY -DNA C1と言う共通のDNAを持ち、大陸とは異なる人々が独自の海洋文化圏を形成してきた民族であると言うことがわかってきております。

                

台湾は日清戦争後から終戦までの50年間日本の統治下に入る事となりました。日本は社会インフラの整備として台北の上下水道を整備し(東京よりも早く設置された)、300kmにも及ぶ鉄道や八田與市(はったよいち)が建設した烏山頭(うさんとう)ダムや水力発電などの整備を行ってきました。当時の日本人が持っていた「勤勉で正直で約束を守る」と言う価値観は「日本精神」と言う形で台湾人に息づいております。

                 

食料事情では、戦中に台湾で日本人の手により改良とされた蓬莱米により、二毛作が容易になり食料事情が大幅に向上しました。その後、インドにも広まり国境を越えた食料事情の改善に寄与しております。又、日清食品の創業者で朝ドラでモデルにもなっている安藤百福さんは、台湾出身の実業家でチキンラーメンやカップヌードルを開発された方です。彼は開発を独占せず製造特許を公開した事で業界全体の発展に貢献し、韓国や中国にまで普及するきっかけを作りました。

                

他にも日本と台湾のつながりについて描かれております。書店で見かけた際は、是非ご覧になってみてください。

                        

第257回 担当 門脇

書籍名『衝撃の真実100』
著者/出版社 : 神岡 真司/ ワニブックス社

                                

世の中は「知られざるタブー」に満ちている。「衝撃の真実」をお届けします。という出だしで始まる本書。

世の中にある「知れていないこと」「間違って伝えられていること」の代表的な100のテーマを簡潔に書いてあります。

                

人間、世の中、お金、行動・心理、動物、日本の章に区分され非常に読みやすい本です。

                        

第251回 担当 松村

書籍名『脳のアップグレード術』
著者/出版社 : 西田 文郎/ 現代書林

                                

書店に行った際、表紙のデザインに目を引かれてこちらの本を手に取りました。表紙には「経営者になる」という文字があったので、最初は自分には当てはまらないかと思ったのですが、中を見てみると良い仕事をする上での心構えやメンタルをコントロールする方法が多く書かれていましたので、今回の推薦図書にさせていただくことに決めました。

この本の中で一番はっとさせられたことは、成功するために必要なのは勉強ができるといった頭の良さではなく、柔軟な創造性でお客さんを喜ばせることであり、「~しなければならない」「~でなければならない」「~すべきだ」というプレッシャーに支配された状況ではその柔軟な創造性は生まれないということでした。

                

一時的にはそういったマイナスの感情で動くことはできても、「~したい」「~せずにはいられない」というプラスの感情でなければ、目の前に立ちふさがった高い壁を乗り越え、継続的にチャレンジし続けることは困難になるということが書かれていました。

                 

私自身、環境の変化に適応するために、自分のメンタルをうまく管理する方法を探していたので、とても勉強になりました。同じような悩みがある方は是非一度、手に取ってみてください。

                            

第244回 担当 門脇

書籍名『頭に来てもアホとは戦うな』
著者/出版社 : 田村 耕太郎/ 朝日新聞出版

                                

「イライラが一瞬にして消えるすごい本という帯を見て購入。いわゆる「孫子の兵法」を現代版にアレンジした内容である。

短い人生の中で、無駄な人に対する怒りや反撃などに時間を割くよりも自分のやりたいことを極め、突き進むという事である。

                                         

第241回 担当 栗田

書籍名『跡を消す 特殊清掃専門会社デッドモーニング』
著者/出版社 : 前川 ほまれ / ポプラ社

                                

「まったく最近の若者は」と言われてしまいそうな典型例であるクラゲ主人公の成長していく姿に感動させられました。

特殊清掃とは一体??…そんな疑問符からなんとなく手に取ってみましたが、とても考えさせられる、そして大切なことを学ばせてくれる1冊でした。

                                         

第238回 担当 松村

書籍名『羊と鋼の森』
著者/出版社 : 宮下 奈都 / 文春文庫

                                

今回は2018年6月に映画が公開されたこちらの作品を推薦図書として選ばせていただきました。既にご存知の方も多いと思いますが、この幻想的な題名はピアノの内部を現していて、このお話の主人公はピアノ調律師を志す少年です。

音楽という耳から楽しむものを目から楽しむ文字でどう表現されているのか気になった、というのがこの本を選んだ理由です。

                

読み終わってみて、実際の音が聞こえないからこそ最高の音や音楽が表現されているという不思議な感想を持ちました。音は耳で楽しむものという固定概念にとらわれていないからこそ、自由で唯一無二の表現となっているような気がします。

 

こういった自由な発想は仕事においても大変役に立つものだと感じました。目の前のことに真摯に取り組むことの素晴らしさ、美しさが学べる一冊です。

                        

第234回 担当 木村

書籍名『人の名前が出てこなくなったときに読む本』
著者/出版社 : 松原 英多 / ロング新書

                                

私が皆様におすすめしたい本は『人の名前がでてこなくなったときに読む本』です。顔は覚えているのに名前を思いだせない時がありますが、「度忘れ」ですませるのではなく、軽度認知症の注意信号として捉え、予防してゆこうと提案されている本です。

認知症は、脳の神経細胞が死滅してゆくアルツハイマー型認知症と脳血管の老化が原因で発生する血管型認知症や混合型等がありますが、本書では認知症の予防として生活の中に運動習慣を取り入れる事を提案しております。

毎日運動を続ける事で、筋肉が新しく作られる際に「マイオカイン」と呼ばれる若返りホルモンが作られて分泌される事で、血糖値や血圧の低下、脂肪の分解、認知症の予防等に効果があるそうです。

                

とにかく、無理なく続ける為に自己流で良いので、5分位の軽い筋トレや15分位のウォーキング等を継続して実践する事を提案しておりました。食後に散歩を取り入れる事で血糖値の上昇を防いだり、普段の歩行速度速度を少しだけ早めたり、階段を使ったりと「可能な運動を可能なタイミングで可能な限り多く行う」ことが健康寿命を延ばすにおいて大事だと感じました。

                        

第231回 担当 門脇

書籍名『祈りの幕が下りる時』
著者/出版社 : 東野 圭吾 / 講談社

                                

加賀恭一郎シリーズの最終作東野圭吾さんの小説は単なる推理小説ではなく、登場人物の人間性はバックグラウンド、まわりとの関係等、事件以上に複雑に絡み合った作品が多いとお思います。

東京都葛飾区小菅のアパートで女性の絞殺死体が発見される。殺害現場となったアパートの住人も行方不明になっていた。やがて捜査線上に浮かびあがる美しき舞台演出家。

しかし彼女には確かなアリバイがあり、捜査は進展しない。捜査の中で、現場の遺留品に日本橋を囲む12の橋の名が書き込まれていることを発見する。

                

その事実を知った加賀恭一郎は激しく動揺する。それは失踪した加賀の母に繋がっていた―。加賀恭一郎“最大の謎”がついに明らかに。

                        

第225回 担当 松村

書籍名『おかくしさま』
著者/出版社 : 谷川直子 / 河出書房新社

                                

今回は、文藝賞受賞作でもありずっと気になっていたこちらの作品を選びました。主人公は49歳のうつ病女性。その親族が「おしかくさま」というお金を信仰する宗教に関わっていくというお話です。

重たい内容にもかかわらず、決して長い作品ではなく親しみやすい文体の本作。この一つの作品には色んな要素が凝縮されていました。宗教とは何かと哲学的に考えるお話であるようにも、家族とは何か愛情とは何か深く考えるお話であるようにも、笑えるコミカルな話であるようにも、お金とは何か考えるお話しであるようにも感じました。

主人公がうつ病から立ち直り、一人で立ち上がるまでの成長を描いているようにも思えます。読む人によって心に残る印象が異なる不思議な作品です。 皆さんもぜひ一度、お手に取って読んでみてください。

                                        

第218回 担当 松村

書籍名『言ってはいけない』
著者/出版社 : 橘 玲 / 新潮新書

                                

「この本の内容を来やすく口外しないで下さい」という帯を見て購入した。

この世はきれいごとであふれている。人間は平等で、努力は報われ、見た目はたいした問題ではい。だがそれは絵空事にすぎない。往々にして努力は遺伝には勝てない。

その様な実例を基に解説している。読むとやる気をなくすかもしれない。

                                        

第213回 担当 小島

書籍名『一生太らない魔法の鎮静術』
著者/出版社 : 松尾 伊津香 / インプレス

                                

【リバウンドはもうしない!これが最後のダイエット】すごいインパクトのある帯に思わず手が出ました。

様々なダイエット法を試してきたこの体・・・この本でダイエットの呪縛から解放されるならと期待を込めて熟読。

ポイントは「本当の味わい方」を知る、おいしく食べる。という事。本来「生きる為に食べる」が、「痩せるために生きる」生活になっていることを見つめなおしていける内容です。

                

この本はまさに鎮静術。かかってみるのもいいかもしれません。

                        

第212回 担当 松村

書籍名『仕事は楽しいかね?』
著者/出版社 : デイル・ドーテン / きこ書房

                                

「変化することが怖くなくなる」「価値観が一変した」というレビューを読んで興味がわき、今回の推薦図書としてこちらの本を選びました。

2001年に第1刷が発行され、今なお高い評価を得て広く読まれている本書。大雪で閉鎖された空港で出会った「マックス」という老人から、主人公が仕事に関するアドバイスをもらっていくというストーリー仕立てのお話です。

「試してみることに失敗はない」「今日の目標は明日のマンネリ」「僕が今までに掲げた目標が一つだけある…『明日は今日と違う自分になる』だよ」「きみたちの事業は、試してみた結果、失敗に終わったんじゃない。試すこと自体が欠落していたんだ。

                

本書の中には印象的で、心に刺さる言葉がいくつも出てきます。そしてその言葉が愛を持って伝えられているように感じました。ビジネス書の分類に入るのに、読み終わったらほっこりと暖かい気持ちになり、自分も挑戦したいと思わせてくれる一冊です。

                

診療報酬と介護報酬の同時改定が行われ大変な2018年度ですが、これを前向きに捉えて薬局をより良くしていくために私も挑戦を繰り返していきたいと思います。

                        

第208回 担当 木村

書籍名『仮想通貨ビットコイン&ブロックチェーン最前線』
著者/出版社 : 仮想通貨ビジネス研究会 / 技術評論社

                                        

先日、200万円という高値を付けたビットコインですが、この仮想通貨の社会にどの様な与える影響与えていくのかついて知りたくなり本書を手にしました。

ビットコインを支える技術的な基盤となっているがブロックチェーンという管理者不在でもプログラムが働く仕組みです。中央に特定のサーバーを置かず、過去から現在までの全ての取引データをオープンにして「参加者全員でデータを共有」する仕組みとする事でハッキングによるダウンタイムを無くして管理者不在のままシステムを稼働できるという点に特徴があり、銀行の様な中央にサーバーを置き中央集権的に管理する体制とは異なります。

ビットコインを使うことで現在74億人いる人口の内、貧困などで金融サービスを受けられない24憶人もの人が金融サービスを受けられる様になる事に驚きました。(また、銀行で海外送金を利用する場合、数日の時間と5000円程コストをかかっておりましたが、仮想通貨を使用すると数十円程の少額の手数料で土日も関わらず数分で銀行を介さず直接相手と価値のやり取りができます。寄付や今後の決済で等で早期に利用する機会が増えてくるんじゃないかと思いました。

                        

またこのブロックチェーンを利用する事で独自通貨の発行や履歴の照明や管理等で医療データ・不動産・行政サービスの分野もコストを下げて管理する事ができる様になるとの事で今後ますます身近で目に付く機会が増えてくるものと思われます。

                                

第206回 担当 門脇

書籍名『すぐやる人」と「すぐやれない人」の習慣』
著者/出版社 : 塚本 亮 / 明日香出版社

                                        

高校時代偏差値30台の勉強嫌いな作者が、ケンブリッジ大学に入学」し起業家としても成功した理由が書かれています。

自分を動かす仕組みがあれば、意志の強さはあまり関係ない。

なまけ心、優柔不断、気乗りしない等を撃退する、心理学に基づいた行動習慣が実例を挙げて説明されています。

                                

第203回 担当 菅原

書籍名『社員の力で最高のチームをつくる〈新版〉1分間エンパワーメント』
著者/出版社 : ケン・ブランチャード他 / ダイヤモンド社

                                        

この本はマネジメント手法の1種であるエンパワーメントに書かれている本です。エンパワーメントとは「権限移譲」などの意味で訳されることが多いですが、この本では「社員がもともと持っているパワーを解き放ち、それを会社の課題や成果を達成するために発揮させること」と定義されています。

そのためには「正確な情報を全社員と共有する」「境界線を明確にして自律的な働き方を促す」「階層組織をセルフマネジメントチームで置き換える」の3つの事を徹底する。そしてエンパワーメントされた社員は経営者意識で自律的な働き方をする最高のチームになる事がストーリー仕立てで分かりやすく書かれています。

この本は、星のや旅館などで有名な星野リゾートの星野佳路社長が会社をマネジメントする上で教科書としていた本で、絶版になっていたのを監訳して再販した本です。基本的には社長など組織のトップの方向けの本ですが、小さな部署の管理職の方でも勉強になります。1人でも部下や後輩がいる方にお勧めの本です!!

                                

第201回 担当 松村

書籍名『夜のピクニック』
著者/出版社 : 恩田 陸 / 新潮文庫

                                        

 2017年に「蜜蜂と遠雷」で直木賞を受賞された恩田陸さんの作品をずっと読んでみたいと思っていたのですが、なかなか手に取る機会がなく先延ばしになってしまっていました。今回良い機会だったので、恩田陸さんの作品でも「最初に読むならコレ!」とお勧めされることが多い「夜のピックニック」を推薦図書に選ばせていただきました。

この作品では卒業を控えた高校3年生の男女たちが、高校生活最後の行事「歩行祭」の中で何を感じどう行動していったかが描かれています。歩行祭とは全校生徒が夜を徹して80キロを歩き通すというもの。『ただ歩き続ける』というその行事の中で、彼らは行事の意味を考え、高校生生活を振り返ります。

自分にそんな行事の経験は全くないにもかかわらず、全体を通じてどこか懐かしいような気持ちになるのは、誰にでもある学生だった頃の心情がリアルに表現されているからかもしれません。 今まで何気なく過ごしていた日常が、もう二度と経験することはない出来事に変わっていく寂しさ。これからの人生に思いを馳せてせめぎ合う希望と不安。フレッシュな感覚を呼び起こしてくれる作品です。興味のある方はお手に取ってみてください。

                                

第200回 担当 小島

書籍名『大人の語彙力が身につく本 』
著者/出版社 : 吉田 裕子 / かんき出版

                                 

本を開くと初めに「裸の王様にならないために」とあった事に戸惑い。

大人として身に付けておきたい教養の一つ、「語彙力」語彙力のある人や話していて知性を感じる人は、適切な文脈で豊富な言葉を使いこなしている。

私もこの年齢になり、誤った言葉を使っていないか、知らずして恥ずかしい発言をしてはいないかと感じ、読み始めました。内容は基本知識に加え、知性あふれる言葉を日常で使いこなすための解説もあり、とてもわかりやすかったです。

                                

第198回 担当 千葉

書籍名『母さん、ごめん。 』
著者/出版社 : 松浦 普也 / 日経BP社

                                 

本書を執筆したのは、科学ジャーナリストの松浦晋也さんです。著者は、50代。実家に母と同居しながら、気ままな独身生活がこの先も続くと信じていました。ところが、人生を謳歌していたはずの母親が認知症を患います。母の様子がおかしいと気がついたのは、「預金通帳が見つからない」と言いだした時から少しずつ母親の変化にきがつきます。

実は私の両親も認知症で、この本に書かれているお母さまの症状は瓜二つと思って読んでおりました。本では通販で同じものを購入して返品作業に苦労したこと。デイサービスを強烈に拒否したことなどが書かれていて、私も同じ様ことを経験していたので、最初は「そうそう同じ同じ」と思いながら読んでいました。

しかし、50代の著者がストレスから母親に手を上げてしまった記述からは、他人事では無いと思い息子さんの苦労を考えると胸が苦しくなってきました。認知症の親の介護について描かれたノンフィクションストーリーはたくさんありますが、リアルに素直に介護の苦しさを書かれているこの本を一度読んでおく必要があると感じ推薦図書に薦めます。是非、ご一読ください。

                                

第196回 担当 木村

書籍名『まねる力 』
著者/出版社 : 斎藤 孝 / 朝日新書

                                 

本私が皆様におすすめしたい本は斎藤 孝氏の『まねる力』という本です。 真似を繰り返す事が新たな技術革新や創造につながるんだと言うことが書かれております。「まねる」と言う言葉は、消極的な言葉に聞こえますが、本書では人のやる事をよく見てその本質を掴み、技を盗んで自分のものにするという主体的な取り組み方の事を言っております。

真似をすると言う事とは、作業工程をメモを取り、実際に自分の体でやってみてそれを何度もチェックする事になりますが、この確認作業の中で自分を客観的に捉え、真似る過程で習得した知識や考え「から」新たなひらめきや問題解解決力が得られるのだと言うことです。

自分の仕事で考えてみても、自分と似た立場の人の仕事のやり方を積極的に真似ていくことで、自分の仕事を改めて見直すキッカケになるんじゃないかという思いになりました。数時間で読み通すことが出来ると思いますので、書店で見かけた際は、是非ご覧になってみてください。

                                

第195回 担当 門脇

書籍名『女の機嫌の直し方』
著者/出版社 : 黒川 伊保子 / インターナショナル新書

                                

なぜ女たちは思いもかけないところで不機嫌になるのか?「女の機嫌」は男にとって永遠の謎だ。

だがその謎は、脳科学とAI研究でいとも簡単に解き明かすことができる。女性脳は共感の為、男性脳は問題解決の為に言葉を紡ぐ。

女性脳を知り、女の機嫌の直し方がわかれば生きるのがぐっと楽になる。すべての男たちに贈る福音書です。

                                

第191回 担当 菅原

書籍名『マンガでわかる 英語がスッと出てくる 新感覚英会話 』
著者/出版社 : 深堀司朗 えのきのこ / 高橋書店

                                

日本人が間違えて使ってる英語「ジャパングリッシュ」を、何故間違えているかを漫画でわかりやすく解説してる本です。英会話と書いてますが分かりやすい文法で解説してます。

日本語と英語では主語が違うというのが非常に分かりやすい説明で書いています。日本語の主語は「主題」。英語の主語は「~をする人(物)」。主語は動詞から考える。英会話は主語と動詞で9割伝わる、など非常にシンプルに英会話を捉える考え方が勉強できます。

学生時代英語が苦手で挫折した私ももう一度英語を学習しようと思うことが出来た本です。英語が苦手な方にお勧めです。

                                

第190回 担当 小島

書籍名『接客の一流、二流、三流』
著者/出版社 : 七條千恵美/ 明日香出版社

                                        

元JALサービス教官が接客の一流をめざす為に必要な考え方や心構えを教えてくれる内容です。

・接客における主役は誰かを常に問う ・お客様に常にみられている意識を持つ ・真摯に取り組む姿勢を忘れない
三流はこの程度、二流はここまで、では一流はどうしているか?など様々なシチュエーションで例えを出していてくれています。

答えは一つと決まっているわけではいないが、今の自分がどの位置にいるかなど悲しくも考えさせられ、しかし意欲も湧いてくる素敵な本でした。

                        

私も接客しながらの仕事です。CAとは大きく違いますが、お客様を相手にしていることに変わりはないので、自身をもっと高めて患者さまに合った対応をしていかれたらいいなと思いました。

                                

第189回 担当 松村

書籍名『マジ文章書けないんだけど』
著者/出版社 : 前田 安正/ 大和書房

                                        

タイトルに「そうそう!」と共感して、今回の推薦図書にこの本を選びました。

この本の著者は朝日新聞のベテラン校閲記者です。文章を書く・直す専門家が、文章を書くことに戸惑いを感じている大学生や社会人へ向けて書いている本です。

主語と述語、格助詞の「が」、係助詞の「は」など、学生時代に国語の授業で習ったような基本的な知識の復習から、実際に自分で文章を直してみるという実践的なところへ進んでいきます。実際に手を動かして例文を直してみることで自分の文章の癖がわかり、著者の解答もより納得することができました。

                        

読み終わってみて、自分が書いた文章がなぜわかりにくいのか、その理由がわかるようになりました。今後文章を書く際にはこの本で学んだことを生かしていきたいと思います。親しみやすい言葉と文章で進んでいきますが、読み終わって頭に入っている内容は濃い、ためになる一冊です。気になった方は是非お手に取ってみてください。

                                

第187回 担当 横尾

書籍名『水木サンの幸福論』
著者/出版社 : 水木しげる / 角川文庫

                                

私が推薦する本は、「水木サンの幸福論」です。「幸福論七か条」と日経新聞で連載されていた「私の履歴書」の二部構成が主な内容です。第一部の幸福論では、今までの経験から水木サンなりの七か条が記されています。その一つに「なまけものになりなさい」とありますが、若い時は苦労しても好きなことをやり、中年以降は賢くなまける術を身につけた方が良いという意味です。私は、まだまだ苦労しないとなまける術を身につけられないなと思いました。

第二部の私の履歴書では、幼少時代から連載時までの事が掛かれていますが、幼少時代から戦時中に話が多かったように感じました。私は戦時中の話が興味深かったです。水木サンは、戦争へ赴き、爆撃により左腕を失っています。麻酔などない中での処置は、気を失うような痛みだったのではないでしょうか。戦争が終わり、帰るまでの間、療養中に原住民の方々との交流はとても大切な時間だったようです。

復員後、闇市で商売をしたり、アパートを購入して大家になったりと生活するために、様々な職業についています。その中でも絵をやめず、時代の流れとともに、紙芝居や貸本そして商業誌へ移っていきます。人気漫画家としての時代しか知らなかったのですが、貸本時代はあまりに売れず、疫病神のレッテルを張られていたそうです。売れなかった時代の貸本が、今では高値で売られているとか…。

                

その後の話は、「ゲゲゲの女房」やニュースで皆さんご存知の内容です。戦争を体験していない私には想像することしか出来ません。その時代に生きていたら、水木サンのように生き抜けなかったと思います。これから、あの世に行くときは、幸せだったと感じられるよう生きていきたいです。

                                

第185 担当 木村

書籍名『経済で読み解く織田信長』
著者/出版社 : 上念 司/  KKベストセラーズ

                                        

この本は貨幣経済の観点から戦国時代を読み解こうとした内容の本です。時代劇でよく見かける一文銭ですが、当時、自国で通貨発行は行っておりませんでした。

当時のお金は中国との貿易により流入しており、貿易を仕切っていた寺社勢力が事実上の通貨発行権を抑えて経済の実権を握っておりました。

当時の寺社勢力は不動産や金融・軍事という巨大利権を手にした地方勢力でありました。その経済インフラの主導権を幕府や織田信長などの武家勢力がどの様に取り込んでいったかというお話です。時代劇では語られない一面を知ることが出来ました。

                        

長期的に見れば信長の時代で寺社勢力から通貨発行権を獲得したことが、後の徳川政権で銀山や金山の採掘による自国通貨の発行にも繋がり、他国から植民地支配もされずに近代化を成し遂げることが出来たゆりかごになったと言う事がわかり、新たな視点で時代を捉え直す事が出来ると思います。

                                

第184 担当 門脇

書籍名『経済は地理から学べ』
著者/出版社 : 宮路秀作/ ダイヤモンド社

                                        

経済のしくみを地理という視点で解説している本。p>

人間の行動は土地と資源の奪い合いで示すことができる。

その理由は土地と資源には限りがあるからである。この考えだと、アメリカのTPP離脱や日本が何故、経済大国になれたのか?等説明ができる。

                        

違った視点からの初心者用の経済書である。

                                

第181 担当 栗田

書籍名『青い鳥』
著者/出版社 : 重松清/  新潮社

                                        

ちょっとださくて、冴えなくて、でもいつだって温かく寄り添って“大切なこと”を教えてくれる…。

そんなヒーローのお話です。

ここ泣くところね!なんて声が聞こえてきそうなわざとらしさはまったくないのに、気づけば読みながら涙が流れていました。

                        

全てのひとにおすすめできる、素晴らしい作品です。

                                

第179 担当 松村

書籍名『自営業の老後 』
著者/出版社 : 上田 惣子/ 文響社

                                        

この本は『53歳女性イラストレーターが自分の老後について書いている漫画』です。ラストレーターという多くの人が憧れるキラキラした職業と、老後というリアルな問題が一緒になっていたことにインパクトを受け、個人的に読んでみようと思い購入しました。

購入前は「イラストレーターは死ぬまで現役!」というような自分にはあまり関係のない内容だと勝手に思っていたのですが、中身を読んでみるとお金について、年金、貯蓄、投資、保険について…と、自営業ではない人にとっても身近なことが書かれていました。お金に関して全く知識のない著者が、周りの人や専門家の方の知恵を借りて少しずつ老後に備えていくという内容です。私自身もお金についての知識は皆無でしたが、そんなゼロからのスタートでも著者も同じ立場から書いてくれているため大変読みやすく「自分の場合はどうなんだろう?」と、老後について考え始めるきっかけになりました。

この本を読んで一番良かったことは実際に生涯収支を計算して、人生初めての家計簿をつけ、今の自分の生活を見直せたことです。 本の中で、「生涯収支を計算して老後について考えることで今何をすべきか具体的に見えてくる」とありましたが、本当にその通りだと体感することができました。

 この本自体は自営業者の方の目線で書かれていますが、会社員との比較もされており自分の状況を客観的に見ることができたのも面白かったです。 思いがけず自分にとってプラスになった本だったので、推薦図書としてこの本を選ばせていただきました。すでに知識がある方にとっては当たり前のことかもしれませんが、私のようにそんなこと考えたこともないという方がいらっしゃいましたら、是非読んでみてください。

                               

第178 担当 小島

書籍名『一汁一菜でよいという提案 』
著者/出版社 : 土井 善晴/ グラフィック社

                                        

書店でこの本を目にしたときに、ただの料理の紹介かと思いました。

が、読んでいくうちになぜか安心させられ、主婦もしている私には肩の荷を降ろせたようなそんな気がしました。

                                

第176 担当 千葉

書籍名『無名でもすごい超優良企業』
著者/出版社 : 田宮 寛之/ 講談社α新書秋

                                 

日本は97%が中小企業です。この中小企業が「物作り日本」を支えていると言われています。この言葉を証明するような、企業自体は地味で世の中に知られていないが、その技術、素材、着目点、挑戦など光っている企業を紹介している本です。

19世紀は「鉄の時代」20世紀は「プラスチックの時代」21世紀は「木の時代」と言われているそうで、その資源がセルロースナノファイバー(CNF)です。炭素繊維より強度があり、更に軽量でることから宇宙エレベーター建設の可能性が出てきたとも書いてあり、宇宙の可能性を広げるものとして注目されています。

また、サラヤが製造する甘味料「ラカントS」も紹介されていて、羅漢果のエキスは、サラヤの独自技術で抽出した結果、砂糖の300倍の甘味があります。これは今までの人口甘味料との違いは、1つは「美味しさ」2つ目は「天然由来なので安全」というところで、有名洋菓子職人も採用していました。

                

21世紀はアフリカの時代と注目している企業から、肝臓疾患の患者さんは、カリウムを排出できない為にサラダを食べることが出来ない。不整脈、血圧低下を引き起こし楽しんで食べることが出来ない。ことに注目し植物工場で低カリウムレタスを作成し、腎臓疾患の人にも食べられるレタスを作っている企業など多くの企業が紹介され読んでいて楽しい本でした。

                                

第174 担当 木村

書籍名『会計士は見た!』
著者/出版社 : 前川 修満/ 文藝春秋

                                        

私が皆様におすすめしたい本は前川 修満氏の『会計士は見た!』です。 本書は、有名企業が公開している会計情報から我々がどうやって企業実態を見てゆけばよいか分かりやすく解説している本です。普段、決算書を読む機会は少ないと思われますし、決算書を作るのは大変ですが、決算書から企業の内情を読み解く事は、ポイントが分かれば誰でも可能だと言う事が本書を読めば分かると思います。

最初は、ソニーですが、エレクトロニクス事業から始まった会社が、現在では金融事業の方が著しく発達して、メガバンクに向かって成長している事を明らかにしております。次は社長交代劇で有名になった大塚家具ですが、先代の社長が行っていた従来からの会員制による高級家具の販売方法に対して、現社長は住宅販売等の低下等で事業環境が変化した事を考え、時代に合った販売方法を模索する姿をIKEAやニトリの財務内容と比較しながら説明しています。

最後に営業赤字に直面した際の対処法として、家電量販店のコジマと自動車販売のマツダの対応についても書かれております。コジマは、従業員の解雇という早急なコストカットを行ったため、社内の士気が落ちるとともに売上が落ちてビックカメラに吸収される一方、マツダは、従業員を減らしても残りの従業員の給与を上げ、又、取引先を減らしても集約化する事で残った取引先の利益を維持するという戦略を取りV字回復するという結果になりました。

                        

そのほかにも平均年収1600万円と言う日本で最も企業経営がうまくいっている会社の経営の秘密や東芝の不正会計の見抜き方等、読むだけでこうした企業実態と決算書を読む際の着眼点が分かってくると思います。数時間で読み通すことが出来ると思いますので、書店で見かけた際は、是非ご覧になってみてください。

                                

第173 担当 門脇

書籍名『週刊文春 編集長の仕事術』
著者/出版社 : 新 谷 学/ ダイヤモンド社

                                        

ここ数年、「文春砲」という言葉を良く耳にする。

政治のスキャンダルをスクープし、記事になった人を活動休止、引責辞任まで持ち込む事例を多く目にしている。いつも文春である。。

では何故文春だけがスクープをとれるのか?どういう考え方で仕事をしているのかを、実名を挙げて披露されている。

                        

あの記事の裏側も公開されているので是非読んでみてください。

                                

第171 担当 佐藤

書籍名『理科の法則と定理100』
著者/出版社 : 小谷 太郎/ 宝島社

                                        

近年科学的ニュースの報道がたくさん出ています。中学校・高校で教わった理科の基本的法則・定理を覚えているでしょうか。ここで教わる事を発端として様々なニュースが生まれてきます。今回推薦する本はそんな法則をもう一度思い出してみようと思い読んでみました。

物理・化学・生物・地学の四つの章に分かれていて様々な法則が非常に分かりやすく説明されています。

物理の時間 : 運動の法則1・2・3。  科学の時間 : ボイル・シャルルの法則、沸点上昇・凝固点コカの法則。  生物の時間 : ダーウィンの進化の法則、メンデルの遺伝の法則1・2・3。  地学の時間 : プレート・テクトニクスの理論、地震発生の原理等、昔聞いたような事柄が掲載されております。

                        

やや字も大き目で、イラストもあり非常に読みやすいかと思います。興味を持っていただけたらと思います。

                                

第170 担当 栗田

書籍名『西の魔女が死んだ』
著者/出版社 : 梨木 香歩/ 新潮文庫

                                        

西の魔女の言葉のひとつひとつが胸に響きます。愛や優しさに溢れた、心にしみ渡る物語です。

特にラストシーンでは、そのメッセージを受け取った瞬間から涙が止まりませんでした。

読みやすく、描写も美しく、現代に生きるすべての方におすすめします。

                        

ひとつ欲張りをいうのなら、もっとはやくこの本に出会いたかったと思います。

                                

第168 担当 小島

書籍名『どんなに体がかたい人でもベターッと開脚できるようになるすごい方法』
著者/出版社 : Eiko/ サンマーク出版

                                        

著者のEikoさんはヨガのインストラクターさん。テレビで話題になっていたので、私にもできるかと期待し購入してみました。

内容は簡単で毎日やる基本のポーズ2種類、週替わりで1種類のストレッチを行うという事だけ。早速開始。最初の一週間でメキメキ柔軟性が出てきたのでワクワクしながら3週間目に突入。

その後、風邪をひいてしまい休んでいたら体は元通りに・・・毎日続けることが大切なのだと気が付きました。

                        

再度挑戦した4週間後の結果は、両肘がつく程度なもので本の表紙のようにベターッとなるのはかなり時間がかかりそうでした。柔軟性はケガを防ぐためにもいいので、できたら続けていきたいと思いました。

                                

第167 担当 松村

書籍名『職業としての小説家』
著者/出版社 : 村上春樹/ 新潮社

                                        

クリエイティブな仕事をしている方のものの考え方を知ることで、新しい視点で自分の仕事も見つめられるのではないかと思い、今回はこちらの本を選びました。読んでみて一番驚いたのが、筆者の村上春樹さんが小説を書くために多くのことに神経を使われているということでした。

天才的な才能と直感のみで一筆書きのように幾多の物語を書いてしまうと、勝手なイメージで思っていたのですが、体調面でも精神面でもより良いものを作り上げるために努力を惜しまない姿勢が語られていました。「ねじまき鳥クロニクル」や「1Q84」など、長編小説も多く執筆されていますが、その持続的な創作活動を続けるためには持続力をつけることが一番だといわれています。ご本人も毎日必ず1時間は外に出てランニングや水泳をされているようです。

『基礎体力を身に着け』『自分の体を味方につける』ことで、その体の上にのる思考も柔軟に、大胆になるといわれており、頭では納得できても実践するのが難しいことを当たり前のようにされている姿が印象的でした。仕事の為に生活のリズムを整え、環境を整え、毎日決まった仕事量をこなし、手間を惜しまずに今の自分にできる最高の仕事をする。

                        

私の思う小説家というイメージとは異なった部分が多かったのですが、そういった地道な努力の積み重ねで素晴らしい作品が生み出されていると知り目から鱗が落ちたようでした。皆さんもぜひ、書店で見かけた際には手に取ってみてください。

                                

第163回 担当 木村

書籍名『最強兵器としての地政学』
著者/出版社 : 藤井 厳喜/ ハート出版

                                        

地政学とは、19世紀に生まれた学問で地図上の地理的な関係から、いかにその地域を支配してゆくかを考える学問です。日本では戦後にしばらく扱われなくなりましたが、外国の指導者の考え方のベースにもなっているようですので興味があり手に取りました。

地政学では国や地域を大陸国家と海洋国家と言う概念に分けて考えます。現在では大陸の外側の半島や島に挟まれた日本海・東シナ海や南シナ海の様な海域を支配するものがその地域を支配する事が出来ると考えられています。

南シナ海へ海洋進出を目指している国がありますが、これも地政学に乗っ取った動きであり、日本はそれに対応する形で同じ海洋国家である台湾や東南アジアの国々と戦略的に取り組んでいく必要がある事が本書を読むとわかってきます。

                        

大国の地政学的な戦略も書かれているので、テレビ等で他国のニュースを見た場合でも、地政学的な切り口から客観的に捉える視点を持つことが出来ると思います。数時間で読み通すことが出来ると思いますので、書店で見かけた際は、是非ご覧になってみてください。

                                

第162回 担当 門脇

書籍名『都政大改革』
著者/出版社 : 野田数/ 扶桑社新書

                                        

東京都知事選で小池百合子の選挙対策本部責任者をし、現在は特別秘書をしている筆者が小池都政の内情を書いている。

都議会選の裏話、都議会の実態、今後の東京大改革のロードマップが示されている。

また、築地移転、東京オリンピック等、大きな課題が山積みの東京で小池氏の奮闘ぶりが実例を挙げて書かれている。

                        

組織を改革するには、リーダーの覚悟と、抵抗勢力との戦いに勝つ強い信念が必要である、会社での組織づくりに非常に役立つ書です。

                                

第161回 担当 松嶋

書籍名『まんが 元自衛官みのり ドラッカー理論で会社を立て直す』
著者/出版社 : 藤屋 伸二/ 宝島社

                                        

話の舞台は、水産加工食品会社。ケガで自衛隊を去り、水産加工食品会社に転職したみのりはそこへ就職したが、新人いびりの標的にされます。右も左もわからない彼女を支え、導き、事業の好転をもたらしたのは、ドラッカー理論でした。

この本は、まんがですが「生産的な会議の仕方」「顧客志向の意味」「逆境からチャンスを見いだす戦略的思考」など、マネジメントのエッセンスを、楽しく学べます。

                                

第160回 担当 佐藤

書籍名『鬼平犯科帳(1)』
著者/出版社 : 池波 正太郎/ 文春文庫

                                        

言わずと知れた鬼平犯科帳。時代劇が大好きでテレビでは鬼平を含めた作品をよく見ていました。

年末には二夜連続のスペシャルとして放映され、録画・鑑賞もしました。ただここでふと思ったのですが、映像作品はよく見ていたのですが原作を読んだことがないなと思い、今回の推薦図書に選んでみました。

内容は映像作品の中の原作であってさすがの一言につきました。詳しい内容はネタばれになるのであまり説明はできませんが、鬼の平蔵のイメージ通りに恐れられている件もありながら、義理・人情・ユーモアのある深い人間性を持っているところや、周りを彩る様々なキャラクターも魅力的に描写されていました。

                        

一話完結型の読みやすい本だと思います。時間の隙間で読んで頂けたらと思います。

                                

第158回 担当 菅原

書籍名『すべてを手にする人が捨てている41のこと』
著者/出版社 : 伊庭 正康/ かんき出版

                                        

作者の伊庭正康さんはリクルート時代に営業トップを取り、30代でフロムエーキャリアの社長に就任し、現在は企業研修を提供する株式会社らしさラボを設立した方です。

内容としては、意味のない「やるべきこと」を捨てて、自分の得意なことを伸ばすことで成果を上げるという考え方を紹介しています。41個の捨てる「やるべきこと」を、例を示して解説しているので非常に分かりやすく勉強になりました。

私がこの本で一番勉強になったのは、後書きに書いている捨ててはいけない事です。それは「常に自分で決める」ということです。周りに流されるのではなく、本当に必要な事か不必要な事か常に自分で決めることによって、他者との差別化が出来てその結果が成果として現れるんだと勉強になりました。

                        

読書が苦手な私でも2日間で読み切れたので是非お時間が有れば一読してみてください!

                                

第157回 担当 小島

書籍名『すぐやる!』
著者/出版社 : 菅原 洋平/ 文響社

                                        

やらなきゃいけないことはわかっているのに、なかなか取りかかれない。 仕事でも家庭でもそういう事がありがちですが、これは気合で頑張る!など必要ないという。

やれない原因は、脳と体がうまく連携できていないだけ。 脳は、たくさんの情報の中でうまく取捨選択をできなくなっている。体は、脳からはっきりした命令が来ないので動けなくなっている。

なので、すぐにやるための法則というのは実は簡単で、脳の情報をきちんと整理してあげることだそうです。なるほど・・・。

                        

処理の仕方もいろいろと参考になることが書かれていました。わかっているようで、気が付かなかったことばかりでした。今日から実践ですね。

                                

第156回 担当 松村

書籍名『服をかうなら、捨てなさい』
著者/出版社 : 地曳 いく子/ 宝島社

                                        

年末年始が近づき、バーゲンセールと大掃除の文字が頭の中で交錯していたので、自分を戒めるためにも今回はこちらの本を選びました。

著者である地曳いく子さんは現在でも多くのファッション誌で活躍されている、ベテランのスタイリストの方です。帯にもあるように「着回しは必要ない」とバッサリ言い切っていたり、ファッション誌は幻想でありおとぎ話だと言っていたりと、本の中には一線で働くスタイリストの方に言われるとほっとするような言葉がたくさん詰まっていました。

服がワンパターンになるということは自分のスタイルが確立されているということ。今を大切に生きることで、本当に必要なものが見えてくる。

                        

全体を通して、きちんと地に足をつけて美しく年を重ねてきた先輩からアドバイスをしてもらっているような、勇気をもらえる一冊です。新しい服を買う前に読んでおいて損はない本だと思いますので、是非お時間のある時に手にとってみてください。

                                

第153回 担当 千葉

書籍名『志の輔の背丈』
著者/出版社 : 立川 志の輔/ 毎日新聞出版

                                        

最近落語を聞くのが趣味になってきて時間があるとYouTubeで聞いていました。

そこで出会ったのがこの本です。落語の本題に入る前の助走部分というか導入部分に話す世間話のことをマクラと言いますが、そのマクラが面白い立川志の輔さんがそのマクラをまとめたのがこの本です。

なので題材は様々で、長野県の諏訪湖近く、人口100人の村で昼夜2回400人の講演が出来た理由や、社葬で落語を行ったこと。先輩落語家の方達との出会いも書かれていて楽しい本です。

                                                        

第152回 担当 岩木

書籍名『エイベックスで学んだ思い付きをお金に変える技術』
著者/出版社 : 津森 修二/ サンマーク

                                        

面白いアイデアを思いつくことは、誰にでもあると思います。しかしそれをお金にかえ、さらにヒットにつなげるには誰にでも出来る事ではありませんが、その術をわかりやすく伝授してくれる本となっています。

例えば、思い付きが結果に繋がりお金を稼ぐことが可能かどうかは、思いついた時点で9割確定している。ポイントは、思いついた瞬間にその思い付きで喜んでいる人の姿がうかぶかどうか。アイデア段階で「誰が買ってくれて、どこで売れるか」といったターゲットを絞ることによって企画を進めていくことが重要との事です。

また、日々の日常生活で人間観察をすることにより、たくさんのアイデアのヒントが得られるといった項目では、ファミレスで、女子高生がかわいいパフェに喜んで写真をとっているとか、家族でおじいちゃんの誕生祝をしていたりと「小さな喜び」が沢山ころがっている。人は何に対してワクワクして、何をうれしいと思うのか、そういうことに普段から注目するクセを付けること。

                        

普段の何気ない生活の中に、たくさんお金になるアイデアが転がっているんだなと感じ、自分も注目するクセを付けられるようになりたいと思いました。

                                

第151回 担当 木村

書籍名『スーさんの「ガリガリ君」ヒット術』
著者/出版社 : 鈴木 政次/ ワニブックス

                                        

本日紹介させて頂く本は、 鈴木 政次 氏の『スーさんの「ガリガリ君」ヒット術』です。著者は現在、赤城乳業㈱の監査役で、ガリガリ君の生みの親と呼ばれている方です。

ガリガリ君は1981年から35年間も発売されてるロングセラー商品です。コンポタージュ味やナポリタン味・シチュー味等、変わった味を発売しているアイスで、どうやって今までの間、販売を続けてこられたのか興味を持ったので購入しました。

当時はカップ型のかき氷が主流でしたが、原材料高による売上減少の起死回生として、子供が遊びながら片手で食べられるかき氷という風に商品コンセプトから考え、スティック型のかき氷アイスを販売したのは当時としては画期的であったそうです。

                        

また、当時の市場は雪印・明治・森永・ロッテ等で市場が独占されており、自社の商品を置くことができず販売に苦労したそうです。その打開のために80年代から市場を拡大していたコンビニ出店に販路を見出し、生産拠点集約化し大量生産体制を整えたことで地道に市場を拡大して売上をあげていった点なども描かれており、商品開発の他にも地道な販売戦略があった事が学べます。この他にも、仕事を進めていく上で心構え等が書かれておりまして、読みやすい内容となっておりますので興味があればご覧になってみて下さい。

                                

第150回 担当 門脇

書籍名『こころが折れる職場』
著者/出版社 : 見波 利幸/ 日本経済新聞出版社

「なぜあの部署では不調者が多発するのか?」心が折れる職場にはどの様な特徴があり、そこで何が起こっているのか、具体的なエピソードを紹介しながら解説されています。

上司がアドバイス上手、頭がいい人が周囲にそろっている。飲み会が少ない等の職場こと心に不調をきたす。

そのようにならない為にどの様な対策がとれるのか考えさせられる作品です。

                        

第149回 担当 松嶋

書籍名 『一流のフォロワーになるための 社長の支え方』
著者/出版社 : 下山 博志/ 総合法令出版

この本を読むと、「社長」という立場の人間の特性(感覚や発想など)がよくわかります。

そういった「社長」の感覚は私たち一般の社員の感覚とは全く違っていて、それを理解し行動できるのが一流のフォロワーだということが書いてあります。

記憶にすごく残っているのが、社長の時間の感覚はものすごく早いということについての話で、「社長は、朝令暮改どころか朝令朝改さえあり得る」いったことが書いてある章です。

                

また、社長のタイプを車の車種に例えていたり、一般社員をサザエさん一家に例えていたりと気さくに読み進められるところもおすすめです。

                

日本ブレイスは、人数の少ない体制のため、必ずしも役職がついていなくとも社長を支えなければならない場面というのはある意味多いです。そんな日常にも役に立つヒントが多いのでお勧めします。

                        

第148回 担当 佐藤

書籍名 『白洲次郎 100の言葉』
著者/出版社 : 別冊宝島編集部/ 宝島社

人物に惹かれ購入しました。大正から昭和の戦争による激動の時代を生きた人物です。

歴史の中で一番苦手な時代で、おそらくは様々な偉人が時代を作ったと思いますが人物になじみがあまりありません。そんなこともあり少し勉強してみようと思い読んでみたのかもしれません。

内容は非常に心に響きました。様々な言葉がその時その時の情景を映し金言となっていました。当たり前のことですが、私は「自分より目下と思われる人間には親切にしろよ」と言う言葉が響きました。

                

誰にでも金言となりえるたくさんの言葉が含まれていると思います。そのため、今回はこの本を推薦しました。もしよろしければ手に取っていただけたらと思います。

                                         

第147回 担当 栗田

書籍名『明日の記憶』
著者/出版社 : 荻原 浩/ 光文社

【あらすじ】広告代理店営業部長の佐伯は、齢五十にして若年性アルツハイマーと診断された。仕事では重要な案件を抱え、一人娘は結婚を間近に控えていた。銀婚式をすませた妻との穏やかな思い出さえも、病は残酷に奪い去っていく。けれども彼を取り巻くいくつもの深い愛は、失われゆく記憶を、はるか明日に甦らせるだろう!山本周五郎賞受賞の感動長編、待望の文庫化。

アルツハイマーといえばとても恐ろしい病気であることは多くの人が知るところだと思います。ですが、その始まりは誰にでもよくあるようなほんの些細なことで、そこから徐々に病に蝕まれていく様子はまるで実際にあった闘病記を読んでいるかのようです。

すべての方におすすめできる、ぜひ一度は手に取ってほしい作品だと思いました。

                        

第146回 担当 菅原

書籍名『使える!伝わる!敬語と言葉づかい マナーの便利帳』
著者/出版社 : 直井 みずほ/ 日本サービスマナー協会

ビジネス書の所には多くのビジネス敬語の本がありましたが、この本は間違えた敬語の例文と正しい例文が対になって書かれています。さらに間違えた敬語はどこが間違えているか解説もついています。

間違いの例文に私が間違って使っていた敬語が多く含まれており、仕事や日常生活で実践しやすいと思いこの本を選びました。

例文は社内のシチュエーションや社外・訪問先のシチュエーションなど使用場面ごとに分かれており、非常に分かりやすくより実践的な敬語が学べるようになっています。

                        

学生時代、敬語が苦手であまり勉強してこなかった方にも分かりやすいので、敬語を勉強し直す方にはオススメの1冊です。

                        

第145回 担当 小島

書籍名『潜在意識を使いこなす人ムダにする人』
著者/出版社 : 井上 裕之/ フォレスト出版

潜在意識を使いこなす人は、自分の意識を100パーセント操る。ミッションとビジョンで達成の軌道に乗る。共鳴で必要な時に必要な人を引き寄せる。ゾーンに入り仕事の質とスピードを上げる。「つつある」というアファメーションを使う。エネルギーの質で環境と身に付けるものを選ぶ。

逆にムダにする人は、自分の意識を4パーセントしか操らない。感覚を過大評価して達成の軌道から外れる。偶然の出会いに期待する。仕事を作業にして調子を下げる。「なった」という言葉を使う。雰囲気で環境と身に付けるものを選ぶ。

私はムダにする考えが多く当てはまっていたように感じました。

                       

願うだけで夢が叶うのではなく、自己実現をするためには「どのように願うか?」より「どのように意識を働かせるか」を知ることこそ大切なのだと気が付かせてくれる本でした。

                        

第144回 担当 松村

書籍名『海辺のカフカ』
著者/出版社 : 村上 春樹/ 新潮社

2016年5月12日、蜷川幸雄さんが満80歳でお亡くなりになりましたが、去年80周年の記念作品として日本、ロンドン、ニューヨーク、ソウル、シンガポールと、世界を回って公演されたのがこの『海辺のカフカ』でした。

蜷川幸雄さんを偲んで放送された稽古中の映像で、蜷川さんが、こんな素晴らしい作品に関われた役者は本当に幸せ者だ。とお話しされていたのがずっと頭の中に残っていて、今回手に取りました。カラスと呼ばれる少年と対話している冒頭から、物語としても作品の中に惹き込まれていきます。

淡々と描かれている描写とセリフで描かれた作品を自分なりに納得して読んだ後、蜷川さんが稽古中に言われていた、自分の母親が頭を下げて許してくれと言い、それを許した息子の気持ちがどんなものであったか本当にわかっているのか。という言葉を思い出しました。物語の表面を追っていくのではなくて、作品や登場人物を感じるという視点で見ると、自分の中でまた違った感動や気づきがありました。

                       

これが正しい、これが正しくない。こうあるべきだ、こうでなければならない。という指針となる本もたくさんありますが、自分の中でしっかりと何かを感じて、受け止めて考えるといったことも大切なんだと気づかされた作品です。まだ読んだことのない方には是非読んでいただきたいと思い、今回ご紹介させていただきました。

                        

第141回 担当 千葉

書籍名『キリンビール高知支店の軌跡』
著者/出版社 : 田村 潤/ 講談社+α新書

1954年ビールシェア日本一に君臨してから「ビールはキリン」のフレーズと共に歩んできた。1987年アサヒビール「スーパードライ」が発売されキリンは一気に売り上げが落ちていった。それを挽回しようとラガービールの味を変え心機一転を図ったがラガービールの売り上げは下がる一方の状況だった。このような時に高知支社に赴任した著者の体験したことが書かれていた。

成績が悪くなるほど,本社では会議が続き,営業現場へはこれをやれ,あれをやれという指示が増えてくる。そうなると,その指示をいかにこなすか,忠実に守るか,という受け身の営業スタイルに陥り,言われたことをこなすだけで精一杯となることが業績悪化企業の行動パターンであり読み進めていくほどにこの緊張感が理解できた。

また現場の声を聴こうとしない組織の弊害などが具体的に書かれてあり興味深く読ませてもらった。百年の歴史と「品質本位」「お客様本位」の理念を持つキリンは残すべき会社である。日本人に愛飲され、一人ひとりの大切な記憶につながるキリンラガーは守るべきブランドである。

                       

この理念のもと著者は本社の会議で発言提案を行い、最後は社長に直談判を行うなどの行動を起こし元の味に戻し、キリンラガーの振り上げをV字回復させた。理念の大切さ、営業は現場が一番、量が質を生むことを改めて感じた。

                        

第139回 担当 木村

書籍名『発達障害の自分の育て方』
著者/出版社 : 岩本 友規 / 主婦の友社

本書では、社会に出てから発達障害であることが分かった著者が、どうやって大人の発達障害を克服していったかと言う事について書かれております。発達障害については基本的な点に関しても、まだ十分に把握されていない状態で、日本に発達障碍者が何人いるのか等、全国的な調査はこれまで行われていない為、人数は明らかではありません。

著者である岩本 友規さんは、ストレスでうつ病を発症して休職の後、自身が発達障害(アスペルガー症候群と注意欠陥・多動性障害)であると診断を受けた後に、障がい者としてレノボジャパンに就職し、アスペルガー症候群の特性である分析・パターン思考を活用して実需分析を担当する部署に勤務しておられる方です。

お薬での治療が普通だと思っておりましたが、日常生活の改善が症状の改善にも繋がっているという点が以外に感じました。又、この障害を克服する為の1つの方法として、「自立した周りに影響されない自分の世界」と「周囲の世界」という2つに世界を意識して、常に客観的に考える習慣を身に付ける事で、自分の価値観が周りの影響に左右されない様に対処しておりました。

                       

この方法は、発達障害の方が仕事を続けていていく上で「ストレスを受けてもすぐに気持ちを回復」するトレーニングの為にも非常に大切だという事で、この考え方は健常者である我々にも、自分の生き方を見つめていく上で参考になると思いました。また、この発達障害を理解する事は、障がい者雇用の促進にも、つながると思いますので、書店で見かけた際には本書を手に取って頂けたらと思います。

                        

第137回 担当 門脇

書籍名『新版 結局「しくみ」を作った人が勝っている』
著者/出版社 : 荒濱一 高橋学 / 光文社

「仕組み」を自分で作り上げ、経済的・時間的な自由を獲得するか? それともこの先ずっと「仕組み」の一部として働き続けるか? あなたならどちらを選びますか?というキャッチフレーズが気になって購入しました。

一生懸命働いて、収入もポジションもある程度上がった。

しかし毎日、あくせく仕事に追われるばかりで家族との時間や趣味の時間はなく年老いていく。

                       

そんな一生から抜け出す為に、実際に仕組みを作った10人の実業家のエピソードが集められています。これからのビジネスのヒントになると思います。

                        

第136回 担当 松嶋

書籍名『神様からのギフトワード(Gift Word) 心を浄化する幸せの言葉 』
著者/出版社 : 日下 由紀恵 /  永岡書店

どうしようもなくへこんでしまったときに読むと「ほっ」します。失敗や悩みに対して軽く考えられるようになります。

そしてまた明日から頑張ろうと思えるようになる不思議な本です。

タイトルにある通り、心が浄化されます。

                       

75のギフトワードがあり、パタッ!と開いたページを読むのも良いかもしれません。

                        

第131回 担当 小島

書籍名『朝5時半起きの習慣で人生はうまくいく!』
著者/出版社 : 遠藤 拓郎 / フォレスト出版

朝5時半起きの習慣で人生がうまくいくって? 昔から早起きは三文の徳、とわかってはいるけど、睡魔に勝てず・・・年を取れば自然に早起きになる・・・と聞きながらも四十ウン年が経ち。

朝に弱い私を変えてくれる本だろうか?そんなことを思い手に取った本です。

内容は、人は太陽のサイクルで早起きするのが一番生理にかなっている。朝は最初に太陽の光を浴びる。始めるなら日の出の早い春や夏。毎朝必ず朝食をとる、運動する、15分の仮眠をとるなどわかりやすく書かれた本でした。

                       

実践初日は起きた時に頭が働かずボーッとしていましたが、徐々に慣れてくると信じ、後半の人生を時間いっぱい使って楽しみたいと思います。

                        

第127回 担当 千葉

書籍名 『あなたの脳のしつけ方』
著者/出版社 : 中野 信子/ 青春出版社

最近メディアに良く出ている脳科学者の中野信子さんの名前が書店で目につき手に取ったのがこの本の出会いでした。脳がどのように活躍しているかが具体的に分かり面白く短時間で読むことが出来ました。

「人間は注意散漫なほうがむしろ”正しい状態”なのです」や「作業をやめるときは、あえて”キリの悪いところ”でやめる」方が脳の構造上、再度仕事を再開しやすいとの言葉には今までの行動規範を変えるようだな。と一人つぶやいていました。

また『「やる気は、やり始めてから出る」ようになっているのです』はこれからまた新たな取り組みの際に心得ておきたい言葉と思いました。そうした中で一番大事にしたいと思ったのは「一度勝負に勝った人は、その勝ちというリソース(=資源)を使って次の勝負に臨むことができるので、次も勝ちやすくなる」の言葉でした。

                       

新規事業を手掛けている自分には心強く感じたのと一刻も早く自分の中で「勝ちのリソース」を築けるようにこれからも進んでいきます。

                                         

第126回 担当 岩木

書籍名『30歳から伸びる女、30歳から止まる女』
著者/出版社 : 有川 真由美 / PHP研究所

“年齢を重ねても、素敵な人でいたい”と思っている人にはお勧めの本です。働く女性に向けた仕事への考え方、習慣などについて書かれていました。

驚いたのが、成功している女性の大半が、ずっと目指していたことをコツコツやってきたのではなく、気づいたらこうなっていたと言う事。

日々の積み重ねや努力も必須だと思いますが、チャンスが舞い込んでくる環境を自分の意識や習慣で、作ることが出来る。また、すでにチャンスが与えられているかもしれないという考え方。

                       

30歳からというタイトルですが、年齢問わず読める本だと思いますし、イラストが沢山あるのでとても読みやすかったですし、今の仕事へ対する意識を見つめ直すキッカケになりました。

                        

第125回 担当 木村

書籍名『よなよなエールがお世話になります』
著者/出版社 : 井手 直行 / 東洋経済新報社

著者である井手さんは長野県にあるビール醸造会社ヤッホーブルーイングの社長です。2000年代の地ビールブームに乗って売上を伸ばしておりましたが、ブームの終焉と共に赤字経営に陥ってしまった会社をどうやって11年間連続で増収増益させていったのかと言う事が物語形式で書かれております。

売上を上げるために色々と方策を行ってゆくのですが、その中で私が面白いと思ったのが、よなよなエールが置かれている市場環境がバイクのハーレーダビットソンと同じ状況に置かれていると言う点でした。

それは、①市場が大手に独占されている。 ②若者が年々離れていく縮小傾向である市場 ③大手よりも4割増しの価格で販売しているのに買って下さるお客様が存在している という点です。

                       

こうした市場環境の中で売上をどうやって伸ばしていったのかと言う点がこの物語の核ですが、自分がいる会社や部署に置き換えて読み進めていって頂いても面白いと思いますので、興味がある方は是非ご覧になってみてください。

                        

第123回 担当 佐野

書籍名『モチベーションの新法則』
著者/出版社 : 榎本 博明 / 日本経済新聞社

本書は、自分や部下、あるいは職場全体のモチベーションをどうすれば高められるか、経営心理学の重要テーマについて、個人の成功体験の紹介ではなくだれでも役立つ事、心理学の研究に基づいている事、日本人の特徴的な心情や文化的背景などを前提に解説してあるところがわかりやすい。

また昔のモチベーションから最近の人たちの考えるモチベーションの変化がわかり易く解説してあり、平成のモチベーションのもちから、捉え方についての参考になる書籍である。

部下をもつ上司として今後のモチベーションの与え方、捉え方の参考になる書籍であっつたと思う。

                        

第122回 担当 門脇

書籍名『シャープ崩壊 名門企業を壊したのは誰か』
著者/出版社 : 斎藤 修一 / 日本経済新聞社

この惨劇は人災だという帯の文字が目に入り購入した。

シャープペンシル、電卓、液晶TVなどかつて栄光を極めたシャープが何故崩壊の道を歩んだのか?

そこには創業精神を受け継がず、自己保身の為の人事抗争に明け暮れる権力者の実態があった。

                       

企業は人であるという事を実例で学ぶ書籍だと思います。

                        

第121回 担当 松嶋

書籍名『見込み客の心をつかむウェブマーケティング戦略』 
著者/出版社 : 景浦 誠士 / 幻冬舎

日常生活の中に溢れている広告が果たして本質的なのかと疑問を感じる内容になっています。多くの企業が莫大な費用をかけている割に結果として現れる数字に満足できるケースはほぼないのではと思われます。

かと思えば、成功している企業もあり、その秘訣が読むとわかります。ネット社会である現代だからこそ、それを活用した宣伝・マーケティングも多く存在します。本の帯にあるように「ローコスト・ハイリターン」に越したことはありません

日本ブレイスにも「ベビペディアWeb」がありますが、現状「宝の持ち腐れ」状態に近く、もどかしい気持ちでいます。せっかくターゲットが明確で、且つ会員様までも持っているのであれはBtoBでもBtoCでも、もっと充実したコンテンツやマーケティングが可能になる気がします。 本を参考に戦略・戦術を練っていきたいと思いました。

                       

                        

第120回 担当 佐藤

書籍名『物を売るバカ売れない時代の新しい商品の売り方』
著者/出版社 : 川上 徹也 / 角川書店

題名に惹かれ手に取ってみました。サブタイトルに売れない時代の新しい商品の売り方とあり、さらに興味を持ち数ページ試し読みをして購入を決めました。

テーマとしてはいくつかあったのですが、私自身が一番興味をもったのがビール会社の宣伝に関するお話でした。有名なコピーライターにお願いすることになるのですが、このライターの行動と考え方に共感しました。

より良い宣伝を作るために工場に行き、知らないことを十分に学んだのです。そして、ビール業界ではどこでも行っている当たり前の工程に目を付けて素晴らしい宣伝を作り、そのビール会社を業界No.1に引き上げたのでした。

                       

一つの業界(会社でも同じ)で当たり前のように行っている業務の中にヒントが隠れていると思いました。幸い、私の勤務する会社は異業種がたくさんある会社です。もっと交流を深め、様々なヒントを教えてもらいたいと思いました。

                        

第117回 担当 小島

書籍名『カーテンコール』
著者/出版社 : 川島なお美 鎧塚俊彦 / 新潮社

この本は女優川島なお美さんが生前、書き残していた手記に、夫の鎧塚俊彦さんが書き継いだ本です。

人間ドックで偶然発見されたがん。手術と抗がん剤に疑いを持ち、自分にとって最善の治療法を探し求めたセカンドオピニオン。信頼できる医師と出会い覚悟して臨んだ腹腔鏡手術。手術前夜に病室で綴った夫への遺書。

最期まで女優として演じきった彼女の生き様に感動しました。

                       

生きていれば誰でも苦難困難には必ず遭う。その時にどう生きていくか考えさせられ、今を生きていること、周りの人達すべてに感謝しながら悔いない人生を送っていきたいと改めて思いました。

                        

第116回 担当 松村

書籍名『毎日がときめく片づけの魔法』
著者/出版社 : 近藤 麻理恵 / サンマーク出版

2010年に『人生がときめく片づけの魔法』が出版され、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などに大きく取り上げられました。私も以前、そちらの本を読んで片づけをした経験があるのですが、再度こんまり流片づけの魔法を思い出して気持ちを改めたいと思ってこちらの本を選びました。

片づけを通じて自分を見つめ直し、自分の人生にとって大切なことを選択していくことで人生の見通しがよくなり、自分に自信が持てる。部屋がきれいになるだけでなく、片づけにはそんな素敵な効果があると書かれています。

仕事とは無関係のように思われがちですが、家が良い状態であることは良いコンディションで仕事に取り組むためにとても大切なことだと改めて思いました。

                       

この本を読むと、片づけをしたくなるから不思議です。自分の状況を変えるために、何か行動を起こしたくなります。前作を読んでいない方にとっても、導入として入りやすい本だと思いますので是非見かけた際はお手にとってみてください。

                        

第113回 担当 千葉

書籍名『小説土佐堀川 ――女性実業家・広岡浅子の生涯』
著者/出版社 : 古川智映子 / 潮出版社

主人公である「広岡浅子」と言う人物の視点から明治日本を描いています。彼女は、幕末の京都に生まれます。文学に秀でた才女でしたが、当時の「女に教育は必要ない」という慣習のため読書を禁じられていました。そんな浅子は17歳の時に結婚します。お相手は大阪でも有数の商家の息子「広岡信五郎」。いわゆる「超ボンボン」に嫁ぎました。信五郎は魅力的な人柄ながら、商才はあまりなく人に任せてばかり。浅子はそんな夫を見かねて独学で簿記や経理を学んでいきます。

「一人の一生懸命な女の子」に対し社会は様々な反応を表します。「出る杭は打たれる」と言われますが「出る女性の杭はさらに打たれる」時代。当時女性が社会の表舞台にでることなど許されない風潮があったため、積極的に社会進出しようとする浅子に対し批判的な人が多く、浅子は人一倍苦労を経験します。

そんな浅子が炭鉱事業に参画し、開発を試み男社会の中で果敢に立ち向かい何事にも屈しない姿は女豪傑とも評されながら生きる姿が世の中を変えていく姿に魅力を感じます。常に全力、七転八起を繰り返し、大同生命、日本女子大学校の設立に尽力します。

                       

これは現在の日本女子大です。当時女子大は日本になかったため、この設立は日本の女性教育における草分けです。いわば、「日本の女性企業家のパイオニア」、「明治のスーパーレディー」と言える広岡浅子の生涯が軸となり物語がに女性の力を改めて感じさせてくれる小説でした。

                        

第111回 担当 木村

書籍名『娘になった妻、のぶ代へ 大山のぶ代「認知症」介護日記』
著者/出版社 : 砂川啓介 / 双葉社

本書では、妻との老老介護を通じて著者が感じた認知症との向き合い方について書かれております。

妻である大山のぶ代さんはドラえもんの声優を26年間担当された方で、昨年アルツハイマー型認知症である事を公表されました。

現在は在宅介護を続けられているそうですが、本書を読みますと認知症の初期症状から現在に至るまでの認知症介護の流れを客観的にですが知る事ができます。

                       

介護を続けてゆく上で、介護される方のケアに目が行きがちですが、介護する方の「気の持ち方」や「心のケア」も介護を続ける上で大切なんだと気付かされました。10年後には65歳以上の5人に1人が認知症に罹患すると言われております。自分が介護をする立場になった場合に備えて、心の準備が必要になってくると思います。

                        

第110回 担当 岩木

書籍名 だから医者は薬を飲まない
著者/出版社 : 和田 秀樹/ SBクリエイティブ

薬とは、病気を治したり、苦痛を和らげる、または予防として飲むという印象があると思います。

もちろん正しく用法・容量を守って飲めば、QOLの向上・維持につながります。しかし、医者が処方してくれるからといって、本当に必要がないのに飲み続けたり、予防投与として薬を飲んでいれば安心といった考えを持つ人が多くいます。

そのせいで、副作用のリスクを増やしたり毎月そこそこの医療費を払い続けたりと、患者様の負担は少なくはありません。

                       

やたらと正常値にこだわり、薬でコントロールするという現状ですが本来の正常値が本当に正しいのかさえも、近年では話題になってきております。

                       

正常値や他人に自分の健康を任せるのではなく、知識を少しでも取り入れて自分自身で必要な薬の判断をしていく時代も近いのではないかと感じました。

                        

第109回 担当 佐野

書籍名『野村の眼』
著者/出版社 : 野村克也 / ワニ文庫

本書は、プロ野球元監督の野村克也氏の書籍で、もともと野村元監督の指導者としての理論に興味があったので、手にしてみた。

本書は2010年の発売なので少々時間が過ぎているがこの本には「リーダー不在の時代」と言われる昨今で、野球チームという組織と企業と言う組織を比較して記されたと感じます。 「組織はリーダーの力量以上には伸びない」と言う原則論と、「指揮官のもっとも重要な役割は、最終的に人間教育にある」と言う事であるよう思う。

本書には野村元監督が選手時代から監督までの間での様々な体験や考えを記されたものであり、特に印象に残ったのは、どのような立場であれ失敗を糧に努力する事で人は成長し一回りも二回りも大きくなり成功への道を選ぶのではないかと強く感じます。そして最も印象に残った文は「いい仕事は必ず誰かが見ている」という事で、私自身営業職について30年近くたちますが、自分が良い仕事だと感じた仕事は、常にクライアントが評価してくれたように感じています。

                       

いままでであったクライアントや仕事に「感謝」し、より一層の上を目指していければと感じます。

                        

第108回 担当 門脇

書籍名『介護起業』
著者/出版社 : 杢野暉尚 / 幻冬舎

日本はかつてない超高齢化社会を迎えています。

65歳以上の高齢者人口は、2013年に過去最高となりました。今後も高齢化は加速し、国民の3人に1人が高齢者になる時代が目前に迫っています。

介護業界は、そのような社会環境の中で誕生した、比較的新しい業界です。そして高齢化に伴い、2025年の介護市場はなんと21兆円の巨大マーケットになると予測されています。ここにビジネスチャンスが眠っているのです!

                       

本書では、介護業界で起業することのメリットや方法、そして何より成功をつかむノウハウを具体的に紹介しています。

                        

第107回 担当 松嶋

書籍名『結局、「すぐやる人」がすべてを手に入れる 』
著者/出版社 : 藤由 達藏 / 青春出版社

この本を読んで「慣性の法則」という言葉を中学の理科で習って以来久しぶりに耳にしましたが、どういうことかと言うと、すぐやる人は「物事をやり始める最初さえ踏ん張ればその先は楽だ」ということをわかっているということです。0から1にするときはたくさんのエネルギーを使いますが、1から2、2から3に進むのは最初程エネルギーを使わなくてもやっていけるというようなことが書いてあります。

あとは、目的意識です。

「心躍る未来像」を自分の中に抱くことが、モチベーションを高め、それがすぐ動く原動力になるということなので、意識を高く持つことがやはり大事だと感じました。

                        

第106回 担当 佐藤

書籍名『東京防災』
著者/出版社 : 東京都 / 東京都総務局総合防災部

東京都から配信された本ですが、非常に気になる本でした。防災に関する対応が非常に多く記載されている本です。

元々埼玉県に長い事住んでいたのでこのような本が各家庭・企業に配布されることなどありませんでしたし、防災に関してもあまり細かに考えたことがありませんでした。

地震・雷・集中豪雨・テロなど様々な対策に関して書かれていたり、緊急時の連絡先や外部との連絡方法が記載されていたり、誰にでもできる応急処置がわかりやすく書かれていたり、普段は何に気を付け準備をどうおこなえばいいかが書いてあったりして・・・・してが非常に多くなりましたがかなり為になりました。

                       

また字の読みやすさや優しいイラストが読みやすさを推し進め少しページ数が多いのですが簡単に読むことが出来ました。普段からの心がけとして一度読んでおくことをお勧めします。

                        

第103回 担当 小島

書籍名『その時までさよなら』
著者/出版社 : 山田 悠介/ 文芸社

仕事に一生懸命で家事や子育てに関心もなく、家庭の愛情など持ち合わせていなかった主人公の悟。

別居中の妻子が、旅先で列車事故に遭遇してしまう。奇跡的に生還した息子がいたが、仕事人間の悟は義理の両親に預けようとする。

ところが、亡き妻の親友という女の登場で、事態は思いもかけない展開になっていく。夫の目線、妻の目線、親としても様々なことを考えさせられました。

                       

大切なものを失ってから気がつくのでは悲しい。今ある幸せを一人一人が気がつくといいなと思いました。温かい作品です。

                        

第102回 担当 松村

書籍名『ツレがうつになりまして。』
著者/出版社 : 細川貂々/ 幻冬舎文庫

この本は2011年に映画化され、宮崎あおいさん、堺雅人さんが出演された「ツレがうつになりまして。」の原作本です。宮﨑あおいさんはこの作品で第24回日刊スポーツ映画大賞 主演女優賞と第35回日本アカデミー賞 優秀主演女優賞を受賞されました。素敵な映画だったので、原作も読んでみたいと思ってこの本を手に取りました。

この本の特徴は、うつの患者さんについて書かれている本ですが、本人の主観がメインの手記でも医療的な側面から見た学術書でもない、という点です。うつの夫をもつ奥様がかかれた、本人に限りなく近い客観的な内容です。

中でも、「説明されたのに、なぜか言われた量と違う量で飲んでしまった。」 「調子が良くなったから薬を自分で減らしてみた。」 といった、処方内容と違う飲み方をしてしまった時の心境について書かれているところが印象的でした。飲み方を説明するだけでなく、患者さんやそのご家族が正しい判断ができるようにサポートするのも、医療従事者の大切な仕事だと改めて感じました。

                       

医療従事者はもちろん、うつを患っている方、なじみのない方まで幅広く読んでいただける読みやすい本だと思います。

                        

第98回 担当 千葉

書籍名『仕事人秘録 時代を創った「プロの真実」 』
著者/出版社 : 日本経済新聞出版社 / 日本経済新聞出版社

仮面ライダーに日本酒の獺祭、旭山動物園など誰もが知っているヒット商品を生んだプロファッショな人の奮闘記です。

子供向けヒーロー仮面ライダーを製作する方など多種多様な方たちの話は大変読みやすく面白く読ませていただきました。社会で起こる事件を考慮して仮面ライダーの内容を変更し、社会が子供たちに与える影響は大人として敏感に感じて行動する意味を改めて感じました。

コシノジュンコさんのご主人の話も世界で活躍している女性の陰で男性が支えている姿に接し仕事に男性も女性もなく適材適所の配置が大切と感じました。

                       

いろいろな方の話があり読みやすい本でした。

                        

第97回 担当 岩木

書籍名『沈みゆく大国アメリカ』
著者/出版社 : 堤 未果/ 集英社新書

日本でジャーナリストの堤末果さんが書かれている本で、主に2010年に導入されたアメリカの医療制度“オバマケア”について書かれています。

日本の医療制度は、WHOをはじめ世界中から称賛されています。オバマケアは現状の医療制度を改善し日本の医療制度に近づけようと行った政策です。

ですが実際は保険に入れても、まともな保証が受けられないなど日本の医療制度には程遠い内容でした。

                       

本当に必要な医療制度を提供できていない現状から、保険会社・製薬会社・一部の富裕層のビジネスとなっており、そのしわ寄せに医療従事者や国民に負担がかかり、医療崩壊が起きてしまう。また、次のターゲットは日本かもしれないと。

                       

日本でも医療費が削減され自己負担が増えたりと年々医療業界に変化が起きています。今の現状がいかにありがたいかと言う事、そして今後医療制度がどんどん変化していく中で、関心をもっと持っていかなければと感じました。

                        

第96回 担当 木村

書籍名『あなたは本当に美味しい野菜を食べていますか?』
著者/出版社 : 杉本 晃章/ 竹書房

この本では、野菜や果物それぞれの歴史や美味しい野菜・果物の選び方が掲載されていると共に、八百屋さんから我々消費者に対する熱い思いを感じる事ができる一冊となっております。その思いとは、消費者の方にもっと美味しい旬の野菜を賢く選んで食べて貰いたいと言う事です。

現在スーパーで売られている野菜は品種改良が進み、見た目や形、大きさはきれいなものになっておりますが、昔のものよりも野菜本来の持ち味が薄い野菜が多くなってしまいました。

普段から品種改良されたものを食べておりますので、それが当たり前の様に感じますが、旬のもので露地栽培の物を選べば、より美味しい野菜・果物を食べる事が出来ます。こうした選び方やコツがわかるのは対面販売が出来る八百屋の利点でもあります。

                       

我々、消費者が旬の美味しい野菜を選んで購入する様になっていけば、売れたぶんだけ生産者も美味しい野菜を作る事ができ、いずれは消費者がより美味しい野菜を安く手にいれる事が出来る様になります。この本を手にして、美味しい野菜や果物を選ぶきっかけとなれば良いなと思います。

                        

第91回 担当 佐藤

書籍名『アルスラーン戦記』
著者/出版社 : 田中 芳樹/ 講談社コミックス

架空歴史ファンタジー小説で、時代背景や様式は古代ペルシア王朝をもとに構成されております。
話の内容は、訳ありの幼い王子が様々な経験を積み、奪われた祖国を奪還して繁栄させていく歴史色の濃い第1章とファンタジー色の濃い第2章から成り立っております。

連載が始まってから数十年が経ちますが第2章は完結予定巻数の2/3までしか発売されていない超遅筆な作品となっております。この作品のお気に入りは様々な個性を持ち、魅力的なキャラクターが数多く揃っていて、その関係が王子と家臣という一律的なものではないところにあります。

武術、戦略、政策の師弟関係であったり、友人知人のように非常に親しい関係であったり、もちろん信頼と忠誠による王子と家臣という厳密な関係であったりします。各キャラクターが引き出す魅力と
この関係が非常に心地よい感じになっております。

                       

未だ、完結の目途は立っておりませんが興味を持っていただけたら思いまして、紹介させて頂きました。

                        

第88回 担当 栗田

書籍名『がんでもプレーを続ける元フットサル日本代表 久光重貴~笑顔のパス~』
著者/出版社 : 久光重貴/ ガイドワークス

久光氏は、サッカーで有名な湘南ベルマーレというクラブのフットサルチームに所属しています。一昨年の4月にメディカルチェックで異常が見つかり、検査の結果、肺がんを患っていることが判明しました。その時点で既に手術ができない状態だったため、今も抗がん剤で治療をしながらプレーを続けています。

この本を読むまで私は、がんといえば手術を受けて成功しない限りはすぐに死に至ってしまうものだと思っていました。それが実際には、ずっと治療を続けてがんと付き合いながら医療の発展を待つ形もあり、希望を捨てず必死に闘っている方が多くいるということを知り、自分の間違った認識を正せたことはこの本を読んでよかったことのひとつだと思います。

正直、スポーツ選手にとって肺がんというのは致命的ではないかと思います。しかしそれでも決して諦めず、多くの人に支えられ、また自らも支えになりながら今も選手としてい続けている久光氏の姿にはとても勇気をもらい、こんなに頑張っているひとがいるんだから私も頑張ろうという気持ちにさせられました。

                       

私は元々フットサルが大好きだから久光氏の存在を知っていて、この本を手に取るに至ったのですが、フットサルや久光氏をよく知らない方にもぜひ読んでみてほしい一冊です。今は治療期間に入っている久光氏が、再びピッチに戻ってくる日を心待ちにしています。

                        

第88回 担当 小島

書籍名『同調圧力にだまされない変わり者が社会を変える』
著者/出版社 : 池田 清/ 大和書房

生物学者の視点での現社会を考察した本で、様々な事象に対する考察がなされていて興味深い本でした。

人間は本来持っている生存本能により、意見の多数派に同調する傾向が堅調である。少数派だと村八分にされたり攻撃されたりする為、自身の考えが多数派の意見と違っていても多数派のふりをする事で自分自身を守り利益を確保する。要するにいかに苦労なく生存し続けるか、を考え選択しているという事が印象に残りました。

しかし、そのような多数派ばかりだとイノベーション(改革・革新)が生まれない。皆が行なっている方法や考えている観点から違う見方をして初めて疑問が生じて、改革が生まれる。そういう意味で多数派に同調もしくは同調したふりをする人からはイノベーションは生まれず様々な変化をもたらす事は出来ない。

                       

納得したが、やはり私は多数派に流されてしまうのでは、と感じました。 少し偏った意見も述べられている本でしたが、納得できる部分も多々ありましたので、機会がありましたらぜひ読んでみてください。

                        

第87回 担当 松村

書籍名『火花』
著者/出版社 : 又吉 直樹 / 文藝春秋

芸人のピース又吉さんが執筆され、先日、芥川賞を受賞されたことで話題となった本です。主人公は売れないお笑い芸人。彼から見た神谷という先輩芸人の描写を中心にお話は進んでいきます。人が面白いと思うのはどういう時なのか。真剣に向き合う姿から、人を笑わせることの難しさも素敵さも描き出しています。

又吉さんの、今まで多くの文章に触れて培ってきた感性と芸人という職業が、アンバランスさを残しながら見事に調和していると感じました。仕事をしていく上で、それぞれが元々持っている特性を仕事とうまく融合できれば、その人にしかできない想像的な仕事ができる。という最上級の見本を見せてもらったようです。

このお話の中には、創造と情熱が詰まっています。それはお笑いの世界だけでなく、誰しもが日常を前向きに、精一杯生きていくのに欠かせないことだと思います。

                       

花火を見た後の高揚感のような余韻が残る作品です。是非一度、手にとってご覧ください。

                        

第84回 担当 横幕

書籍名『脳の強化書』
著者/出版社 : 加藤 俊徳 / あさ出版

私たちSC事業部の仕事はプランングが主なので「考えること」=「脳を使うこと」で成り立ちます。そこで脳自体を鍛えることをテーマに選びました。

この本の特徴は医学博士の著者が胎児から100歳までの1万人の脳をMRIで解析した結果を元に脳の各部分の働きを区分けし、活動分野ごとに「脳番地」という独特のエリアを設定している点です。

「思考系脳番地」「感情系脳番地」「伝達系脳番地」「理解系脳番地」「運動系脳番地」「聴覚系脳番地」「視覚系脳番地 」「記憶系脳番地」8つの脳番地に分けられており、それぞれに特徴的なトレーニングを展開します。

                        

トレーニングの方法はたとえば「特定の音を追いながら音楽を聴く」「雑踏の中を空きスペースを見つけながら進む」など普段の生活の中で指示されたことを意識的にやるような事、ほとんどが机上のトレーニングではないため、私はまだやりきれていませんが、常に意識しながら生活すれば脳は鍛えられるように感じます。

                        

第82回 担当 千葉

書籍名『シンプルに考える』
著者/出版社 : 森川 亮 / ダイヤモンド社

著者の森川亮氏は日本テレビ、ソニー、ラインの前身ハン・ゲームジャパン株式会社へとインターネットの仕事を求め転職して最後はライン株式会社CEO最高経営責任者にまでなられた方でした。

この本の中で、会社にとって一番大事なことは何かそれは「ユーザーにとって本当に求めているものを提供し続ける事」と。また会社は何の為にあるのか?「世の中に価値を提供するためにあるこれが全て」との単純明快な言葉に「そうだその通りだな」との思いが湧き上がり、まさに「シンプルに考える」ことに感銘を受けました。

                        

そして、『お金よりも大切なのは「心」であり「世の中に価値を提供したい」「たくさんの人々に喜ばれる価値を生み出したい」そんなピュアな情熱をもつ社員が力を発揮できる環境が守られれば会社は永続させることが出来る』との言葉に弊社が掲げる企業理念に「日本の足りない所を補う」という文言がありますが、まさにこの「足りない所」を見つけるには「ピュアな情熱を持ち続けること」が不可欠であり、足りない所を見つけるポイントと感じることが出来ました。

これからは今まで以上に「ユーザーを愛する気持ち」「自分が携わる商品やサービスを愛する気持ち」この二つの心を大切にこれから始まる新規事業に邁進していこうと思いました。

                        

第81回 担当 木村

書籍名『おかげさまで生きる』
著者/出版社 : 矢作直樹 / 幻冬社

本書は東大病院で医師をされていて、年間で3千人の患者さんを看取られる現役の救急医療医の方が書かれた本です。

「おかげさま」と言う言葉は普段の生活の中ではあまり意識して使う機会が少ない言葉かもしれません。辞書で調べますと、他人から受けた助力や親切に対して感謝の意をこめていう言葉です。ですが漢字では「御陰様」と言う字で表され、自分でも気づいていない陰で支えてくれた多くの存在に対しても感謝する言葉でもあります。

                        

この言葉は積極的に他者とコミュニケーションを十分に取り客観的に自分を見る事で意識できる言葉でもあります。 「おかげさま」の視点を意識して、仕事や日々の生活と向き合うことで、働き方や人とのコミュニケーションのあり方もより良い方向に変わってくると思います。

本書では、この言葉以外にも普段、聞きなれているようで忘れてしまっていたりする日本人の感性や死生観を思い出させてくれる言葉がたくさん出てきます。読むと自分を見つめ直す事も出来ると思いますので、書店で見かけた際には是非、本書を手に取って頂けたらと思います。

                        

第78回 担当 門脇

書籍名『なぜ20円のチョコでビルが建つのか?』
著者/出版社 : 二木英一 / 秀和システム

アメ横の代名詞といえる「二木の菓子」最近は多店舗展開を行っており、どの店舗も大賑わいです。

何故人はあえてこの店でお菓子を買いたいと思うのか?一度訪れたたら、また来たくなる驚異のリピーター率を誇る老舗小売店の販売のノウハウが書かれています。

                        

大手にはできない戦略がそこにはありました。

                        

第77回 担当 松嶋

書籍名『禅の言葉 シンプルに生きるコツ』
著者/出版社 : 枡野 俊明 / 大和書房

曹洞宗徳雄山建功寺住職であり、また庭園デザイナー、美術大学教授でもある枡野俊明さんの著書です。この本は、1ページに1つずつ禅の言葉が書いており、漢文体になっているものをわかりやすく解説しています。普段よく耳にしたことのある四字熟語やフレーズも見受けられます。

禅の言葉の中で「人間到処有青山(じんかんいたるところにせいざんあり)」という言葉があり、これは簡単にいうと「どこにいても幸せは見つかる。」ということを示します。更に詳しく解説すると「今いるところがすべてでではなく、どこにいようと自らが主体となって生きること」ということを教えてくれています。

                        

禅の言葉が教えてくれることは、決して難しいことはなく、ごく当たり前のような事ばかりなのですが、いざ実践できているかと振り返ると案外見落としがちなことが多いものです。  読んでいるだけで心が落ち着き、癒されます。何かに悩んだり、落ち込んだりした際に読むと、悩むことに使っている時間がもったいないとさえ思えるような1冊となっています。休日や、就寝前の薄暗い明りの中で読むことをお勧めします。

                        

第75回 担当 栗田

書籍名『「ダメな私」を今すぐやめる200のアイデア 』
著者/出版社 : マイケル・ヘッペル / CCCメディアハウス 

英国在住で一流企業やプロスポーツ選手などを顧客に持つほどのモチベーショントレーナーであるマイケル・ヘッペル氏の著作です。

この本は「フリップ思考」をテーマに書かれていますが、ではフリップ思考とはいったい何なのか?ひとことで表せば、“考え方を転換”させるということです。マイナスな言葉や気持ちも、考え方を変えるだけで途端に前向きなものになります。

                        

例えば、「時間がない」は「どうやったら時間を作ることができるか?」、「退屈だ」は「もっと面白くするにはどうしたらいい?」という自分への問いかけにフリップし、「仕事や行動が遅い」なら「もっと素早くできるようになるかもしれない」、「太っている」なら「まだ痩せることができる」に言い換え、ネガティブをポジティブにするなど。

                        

この本は、基本的にはなにも特別で難しい事は書かれていません。しかし、じゃあそれを日常的に実践できているかというと、正直、私はまだまだできていないと思いました。ダメな自分を変えたければこうこうしなさい、ではなく、こうして思考を転換させてみたらいいんじゃない?…そんなアイデアに溢れた本を皆さんもぜひ読んでみてください。

第74回 担当 菅原

書籍名『仕事の原則』
著者/出版社 : 緒方知行 田口香世/ 日本経済新聞出版社

今回私が推薦するのは「鈴木敏文 仕事の原則」という本です。セブンイレブンやイトーヨーカ堂などを傘下に持つ国内最大の小売りグループ、セブン&アイホールディングスの CEO 鈴木敏文氏の仕事に対する考えや姿勢、マネジメントが書かれている本です。

以前に本社の社員が、コンビニの 1 日売上額はセブンイレブンがほかのコンビニと比べダントツに高いと聞いたことがあり、その理由は何なのか気になりこの本を選んでみました。

この本を読んで思ったことは仕事に対して奢りや妥協が出た時点で成長は止まる。常に基本の徹底と変化への対応、自己革新の継続をすることが企業価値を高め、顧客の信頼を勝ち取れるのだと思いました。特に自己革新の継続に関して驚いたのが、セブンイレブンのメロンパンは発売開始から改良を重ねすでに 19 代目になっているそうです。

                       

ちなみに去年話題になった金の食パンもすでに改良をして初代とは少し変わっているそうです。このように売れていることに満足せず自己革新を続けることが他社に勝つ要因だと思いました。

                        

第73回 担当 小島

書籍名『ナミヤ雑貨店の奇蹟 』
著者/出版社 : 東野圭吾 / 角川文庫 

この本は雑貨店の主人が、近所の子供たちに「ナミヤ雑貨店」を「ナヤミ(悩み)雑貨店」とからかわれた事や妻をなくした寂しさを埋める為にいろんな人の悩み相談を受けるようになった事から始まる。

店のシャッターに相談事の手紙を入れると、翌朝までに裏手の牛乳箱に返信が入っているというやりとりだったが、主人が亡くなった後も相談は寄せられなぜか返信が入るという不思議な話。 ご主人が亡くなって33年が経過した雑貨店に、若者三人組が空き巣に入り隠れていた所、閉まっているシャッターの郵便入れから相談事の手紙が届く。

                        

届いた手紙は主人が亡くなった直後の1979年に投函された手紙で、なぜかこの雑貨店は現在(2012年)と過去がつながっている不思議な空間となっていた。若者達は戸惑いながらも、過去からの手紙だとわかり真剣に返事を書いていくようになる。その中でも養護施設(孤児院)からの手紙が多く、三人が返信した内容は手紙を出した側の役に立ちいずれも幸せになっていく結果となっていた。

                        

実は空き巣三人組も全員この施設の出身者だった。 ほのぼのとしていた所もあり楽しい本だったが、相談者側はどんな回答が来ても結局は自分で判断し、返信内容は判断する上での一つの材料でしかなく相談したことにより自分の考えや判断が間違ってはいないという後押しが欲しいだけ、という所が非常に印象的でした。

第72回 担当 松村

書籍名『うまくいっている人の考え方』
著者/出版社 : ジェリー・ミンチントン(訳 : 弓場 隆) /ディスカヴァー・トゥエンティワン 

15年前のベストセラーが今また売れています!」というキャッチコピーが気になって手に取りました。この本の中心にあるテーマは、「自尊心をどう高めるか」ということ。読む前は自尊心と人生がうまくいくことにどんな関係があるのかわかりませんでした。本を読んでいくうちに、普段知らず知らずのうちに自尊心を失うような考え方に陥っていることに気付かされます。そしてその考え方は、無意識のうちに自分自身を攻撃して、自分で幸せや成功から遠くように行動させてしまう、とのこと。本の中に特に印象的な部分がありました。

ハンマーで自分の親指を叩いている少年がいる。それを目撃した人が不思議に思い「どうしてそんな痛いことをしているのか」と尋ねると、少年は「叩くのをやめた時に気分がよくなるから」と答えた。他愛もないジョークの中に筆者は真実が言い当てられているといいます。「この少年がハンマーによって自分に苦痛を与えていたように、私たちも自分の感情によって自分に苦痛を与えている」自分が感じる不幸も苦しみも、自分が自分の中に作り出している。それは他人から見れば、なんでそんなことをしているのか不思議に思うことなのかもしれません。

                        

この本の中には、自尊心を高めるための100の方法が記されています。ポジティブな言葉がちりばめられて前向きになれる本なので、是非手に取って頂きたい一冊です。

第69回 担当 横幕

書籍名『社員心得帖』
著者/出版社 : 松下 幸之助 / PHP出版

松下幸之助氏の心得帳シリーズの中の一冊です。“経営の神様”と異名をとるだけに氏の著書には経営や人生について指南する著書が多いのですが、これは珍しく社員の視点で書かれたものです。

この『社員の心得』は次の3章から成っています。1「新入社員の心得」、2「中堅社員の心得」、3「幹部社員の心得」。3章の「幹部社員の心得」などは巷の経営者でも完璧に心得ている人は中々いないのでは?と思えるほど全体を通して骨のある内容です。

                        

その三つの節の表題は「運命と感ずる覚悟を」「会社を信頼する」「成功の秘訣」。これを乱暴に要約すると、「自分がこの会社に入ったことを運命と覚悟を決め、自分の会社と製品に自信と誇りを持って、それをことあるごとに社内や家族、友達や周りの人々に言いなさい」というものです。私は「これはすごい!」と思いました。

第68回 担当 千葉

書籍名『 紙つなげ!彼らが本の紙をつくっている』
著者/出版社 : 佐々 涼子 / 早川書房

東日本大震災から4年目を迎えようとしている時にこの本に出会いました。書店で何気なく手にして立ち読みで数ページ読むとそのまま本文に引き込まれてしまい、衝動的に本を購入しました。

震災の2011年3月11日宮城県石巻市にある日本製紙石巻工場は巨大津波に襲われ工場ごと飲み込まれてしまい、完全に機能停止になりました。従業員のほとんどが「工場は死んだ」と口にするほど誰もが工場の再開を諦めざるを得ない状況と思っていた中、工場長は一人「半年での復興」を宣言しました。その日から、従業員の闘いが始まり食糧、電気ガス水道も復旧していない中での作業の様子に涙を堪えながら読んでいました。色々なエピソードも交っていて読みやすい本でした。

                        

リーダー(工場長)が一人決意し従業員を鼓舞し、従業員も「何があっても絶対に紙を供給し続ける」という出版社との約束を果たすべく力を一つに無限と思われる土砂を取り除く作業に明け暮れる姿に感動しました。所どころにある写真も興味深く是非読んでもらいたい一冊だと思いましたので推薦しました。

第67回 担当 岩木

書籍名『 置かれた場所で咲きなさい』
著者/出版社 : 渡辺 和子 /幻冬舎

この本の著者は、ノートルダム修道女会に入りアメリカに派遣されて、ボストン・カレッジ大学院に学び、現在、ノートルダム清心学園理事長を務めております。この本は特に心が疲れている人や、悩んでいる人読んでいただきたいです。

置かれた場所で咲きなさいというのは、今の置かれた環境でたとえ壁に当たっても負けない心を持つとう意味合いで、苦しく辛い場合でもポジティブに考えていくという事が書かれています。

                        

この気持ちの持ち方一つで、今まで不幸だと感じていたことが不思議と、幸福に感じてしまう、そんな不思議な本で、毎日を楽しく過ごせるようになるコツが書いてありますので是非悩みの多い方にオススメしたいと思います。

第66回 担当 太田

書籍名『 買わせる文章が「誰でも」「思い通り」に書ける101の法則』
著者/出版社 : 山口 拓朗 /明日香出版社

内容と感想■商品には自信があるのに、思うように売れない■商品を売る文章の書き方かが分からない■チラシやPOPやプレスリースを書いても、反応が薄い■読む人の興味を引くキャッチコピーが書けない■Webやソーシャルメディアで商品を売る方法が分からない■がんばって企画書や提案書を作っても、採用してもらえない

文章書くうえで大切なポイントを事例を加えて分かりやすく説明している。

                        

様々なニーズがある中、買わせる文章がキーになってくる昨今。販促の業務をやっている自分には参考になります。

第65回 担当 石綿

書籍名『 あなたには幸せになる力がある』
著者/出版社 : 酒井 雄哉 / PHP研究所

約7年間かけて4万キロ歩く荒行「千日回峰行」を2度も満行された天台宗の僧侶の本です。

2度の回峰行を達成されたのは1000年を越える比叡山延暦寺の歴史の中でも3人しかいないと言われています。平成25年に亡くなられる少し前に出版された本です。

                        

この本は高倉健さんの最期の手記に登場してきて知ることができました。簡単そうで意外に難しいことですが、「毎日を大切にして、ニコニコしながら楽しく生きることが、人間にとって一番幸せなことだからね。」とあります。

現代人として生きていく上での色々な悩みについての回答が具体的に書かれており、心に残る名言も多くありました。

第64回 担当 木村

書籍名『サラリーマンの9割は税金を取り戻せる』
著者/出版社 : 大村 大次郎 / 中公新書クラレ

2月に入り確定申告の時期となりましたが、給与を頂いている我々は12月の年末調整で税金の計算が終わってしまいますので、税金を取り戻したりは出来ないと一般的には思われております。本書は、税金に対してもっと知識武装をして、少しでも節税に励んで頂けるように提言しております。

具体的な方法としては、扶養家族の見直しや保険の見直し等で節税が出来るケース等がありますが、ここでは誰でもすぐに出来るものとして ①ふるさと納税 と ②医療費控除 の節税方法をご紹介させて頂きます。

                        

① ふるさと納税とは、自分が住んでいる自治体以外の自治体に寄付をすれば、その寄付金から2千円を差し引いた税金が還付される制度です。そして、寄付した自治体から謝礼として2千円以上の特産品を手に入れると実質負担が無くなります。

②療費控除は、年間10万円以上の医療費を支払っていれば若干の税金が戻ってくる制度です。禁煙治療、温泉療養、整体、そして栄養ドリンクの購入等の費用も医療費として追加できますので知っていると便利です。

消費税増税がされた今、税金に対して無知になってはならないと思いますし、本書を手に取って節税に励んで頂けたらと思います。

第62回 担当 佐野

書籍名『 死ぬ気で働く営業マンだけがお客様に選ばれる 』
著者/出版社 : 早川 勝 / (株)かんき出版

営業マンとして数字のあるモノも、数字の無いモノも、それなりの理由がる。数字があればあるで悩む事、無ければないで悩む事、結果の違いはあれど悩みに変わりは無い。

そんなときこの本は「死ぬ気で働く」と言う意味を、著者の実体験から行動的に、精神的になるほどという感覚で教えてくれるような気がします。

                        

今回この本を読んでみて思う事は、今までの営業スタイルを少し変えてみよう、新たしい営業スタイルを考えてみようなど、自分の中で少しだけ変化を探してみようという新たしい気持ちにさせてくれました。

死ぬ気で働く営業マンには、大切なお客様、家族、仲間たちと共に幸せを分かち合える最高のステージが見えてくる、改めてその最高のステージを探してみようと感じています。

第61回 担当 門脇

書籍名『 プロ経営者 新浪剛史 ローソン再生そしてサントリーへ 』
著者/出版社 :  吉岡秀子/ 朝日新聞出版

業務不振に陥ったローソンを11年連続で増益という優良企業に再生させた新浪剛史というプロの経営者の哲学だけではなく、親会社の商社から突然やってきたMBA経営者の元で奮闘してきた、ローソンというコンビニの進化過程についても書かれています。

経営はコスト削減から、前を向き「やってみなはれ」の心で挑まなければ日本は再生しない、「逃げずにやりながら考える」という経営型のストーリーを、12年を振り返りからサントリー社長に飛び立つまでのチャレンジの軌跡が記されています。

                        

第59回 担当 菅原

書籍名『 加賀谷さんに教わったおもてなし脳 』
著者/出版社 : 茂木健一郎 / PHP研究所

34年間連続日本一の温泉旅館「加賀谷」のおもてなしについて、「考える脳」などの著書で有名な脳科学の第一人者茂木健一郎さんが脳科学の側面からおもてなしの秘密を分析している本です。

日本の「おもてなし」と西洋的な「サービス」の違いや、おもてなしがなぜ人の心に響くか、おもてなしの心をどのように教え、育てていくかを女将さんたちのインタビューや著者が宿泊時に感動した事を基に、脳科学を織り交ぜながら詳しく解説しています。

                        

今まで「おもてなし」とは感性やセンスが大きな要素でなかなか鍛えられるものでは無いと思っていました。しかし、日々の業務の中での訓練によってのみおもてなしの達人になれるのだと思いました。

今日の調剤薬局は、接客業と言っても過言ではない業種です。今後は日本人の強みである「おもてなし」の心で患者様に接することにより、加賀谷さんのようにお客様(患者様)に選ばれる薬局になります。

第58回 担当 松村

書籍名『雑談力が上がる話し方 』
著者/出版社 : 齋藤 孝/ ダイヤモンド社

明治大学文学部の教授、教育学、身体学、コミュニケーション論を専攻されている、齋藤孝さんが執筆されている本です。「トーク力と雑談力は別物だ。英会話には何万円もお金をかけるのに、なぜ日頃の会話を磨かない?」という言葉に魅かれてこの本を手に取りました。

何気ない会話・5つのルールとは ・雑談は「中身がない」ことに意味がある ・雑談は「あいさつ + α」でできている ・雑談に「結論」はいらない ・雑談は、サクッと切り上げるもの ・訓練すればだれでもうまくなる

人を魅了するようなトーク術を身に着けようと思うと、一朝一夕には難しいものですが、雑談力であれば、簡単なコツさえつかめば誰でもできる、とのこと。 雑談といえば「中身がない、意味がない、時間の無駄」といわれがちですが、この中身のない、意味のない雑談で同じ空気を持つことで、相手との距離が縮まり、良い人間関係を築くことができる。決して無駄ではない時間になる。

                       

言われてみれば、なるほどと納得させられます。作中には「雑談の中には、人間性とか人格とか社会性といったものがすべて凝縮されている。たった30秒の何気ない会話の中で見破られてしまう」といったことまで述べられています。 雑談は大切なコミュニケーションの一つであると、この本から学びました。店舗でも、専門的な知識はもちろん、心地よい雑談のできる空間を提供していきたいと思います。

  

第57回 担当 小島

書籍名『 限界集落株式会社 』
著者/出版社 : 黒野伸一 / 小学館

金融/IT関連企業でエリートとして活躍していた主人公が、起業のため会社を辞め祖父の故郷で骨休めをしていたが、そこは限界集落という老人ばかりの村だった。

ふとした事から地元の老人と数少ない子供たちと仲良くなり、農業で地元に賑わいを取り戻すということを約束してしまう。今までの経験を生かし会社として農業経営をやっていくことになり、主人公と地元で信頼の高い唯一の若い地元女性と共同代表になり会社を設立。

                        

共同代表と衝突しながらも様々な案を出し妥協策を模索し、また根気強く地元住民達の説得と協力を得て成功させていく。 【製品や商品に対して、強い深い思い入れを持たない事が重要で、採算割れしている商品はすぐにでも切っていかなければならないが、思い入れがあるとすぐには切れず赤字を継続してしまう】 という部分が印象に残った。

会社経営は地道な努力以外にドライな決断や、消費者のニーズをいかに探りタイムリーに商品を供給し、営業も積極的に幅広く行い流行も取り入れ、消費者に訴えていくことが改めて重要と感じた。私もできる限り患者様のニーズを感じ取り、薬局経営に反映していけるように努力できれば、と思いました。

第53回 担当 村田

書籍名『仕事。』
著者/出版社 : 川村 元気/ 集英社

大人になってからのほとんどの時間を、人は「仕事。」をしています。「仕事とはいったい何なのか」「人生を楽しくするためには仕事とどう関わっていけばいいのか」。このような“悩み”は何年働いても答えが見つからないのだと思います。

この本では、35歳(1979年生まれ)の筆者が、“仕事で世界をおもしろくしてきた12人”に「仕事。」について訊ね、その話を一冊にまとめたものです。

                        

社会人になってすでに十数年以上(濁します・笑)経ってしまった私には、少々途方に暮れてしまうような言葉もあり、「まだまだがんばらねば!」と鼓舞される言葉もあり、「なるほどそういう考えもあるのか」と目からウロコな言葉もあり……12人それぞれの話が興味深く心にするっと入ってきました。

これからの人生も、まだまだ仕事と向き合って行く我が人生だと思うので、もっともっと“楽しく”付き合っていけるようにしたいなと感じました。

                

第52回 担当 横幕

書籍名『嫌われる勇気』―自己啓発の源流「アドラー」の教え
著者/出版社 : 岸見 一郎  古賀 史健/ ダイヤモンド社

「フロイト、ユングと並び心理学の三大巨頭と称されるアルフレット・アドラー」と、この本の解説で謳っていますが私はこの本を読むまで存在を知りませんでした。

この『嫌われる勇気』はアドラー心理学の教えを「哲人」と「若者」の対話形式の物語に仕立てたものです。若者が実生活の悩みを哲人に打ち明け、哲人はアドラー心理学の論理で若者を説いてゆくというわかりやすい作りになっています。

                        

私の見方ではアドラー心理学は同時に哲学、思想学の側面も持っており、人生の価値観を変えるような教えの要素があります。私自身も自分の生き方を見直す機会を得られました。アドラー心理学では人間の行動や考えはすべて対人関係に起因するものであると定義づけており、そこから論理が展開されます。賛否両論あると思いますが、私はこの見方で今まで見えていなかった自分の考え方が見えてきたこともあり、大変参考になりました。

                        

他にもアドラー心理学の本はありますが、私が書店で読みかじった範囲ではこの『嫌われる勇気』が読み物として面白く具体的でわかりやすくお奨めです。

第51回 担当 千葉

書籍名『 育休時代のジレンマ 』
著者/出版社 : 中野 円佳 / 光文社新書

女性の多くが出産・育休後会社復帰して退職してしまう。その背景には、子育てと仕事を両立する環境が十分に整わず、激しい競争に身を置けなくなることが挙げられています。

また、育休から職場復帰すると、職場で負担軽減されることによって、仕事への意欲が削がれ仕事への情熱が無くなってしまう。

                        

やはり男性中心の企業社会では育休・産休制度の整備が逆に女性たちを新たなジレンマが襲っています。

女性の力と活かす社会、会社環境の難しさを感じました。女性がどうしても通らなければならない道、出産と育児に対する時間の経過と身体的負担は、社会から離れたことでキャリアが無くなることへの不安が最大の原因かと思っていた私が「そんな簡単なことではなかった」と気付かされました。

第50回 担当 岩木

書籍名『 伝え方が9割 』
著者/出版社 : 佐々木 圭一 / ダイヤモンド社

よく書店で見かける、売上部数50万部突破の本。私は人に伝える事が苦手で、いつも違う解釈をされてしまう事が多いのでこの本を読んでみようと思いました。

コピーライターの佐々木圭一さんが伝え方のプロとの事で、この本は何を読者に伝えたいのかが、ダイレクトに伝わってきたのに驚きました。

                        

私は「伝われば何でもいいや」と思っていましたが、伝え方が結果を左右するという内容が具体的に書かれていました。

伝え方で結果人の心も動かせる“という事を知り、改めて言葉の選び方や表現の大切さを学びました。この本を参考にプライベートや仕事に活かして、信頼できる人間関係を築いていきたいです。

第49回 担当 太田

書籍名『 「仕事が速い人」と「仕事が遅い人」の習慣 』
著者/出版社 : 山本 憲明 / 明日香出版社

毎日仕事に追われて残業が続き、プライベートが全然充実しない・・・・・そんな悩みを抱えているビジネスパーソンのための1冊。

「仕事が速い人」と「遅い人」の差なんてほとんどありません。ほんの少しの習慣を変えるだけで、劇的に速くなるのです。

                        

サラリーマンをしながら、税理士・気象予報士をとった著者が、「仕事を速くできるためのコツと習慣」を50項目でまとめました。

著者の経験を元に書かれており、誰でも真似できる実践的な内容です。ジャンル別に、速い人、遅い人の習慣を教えてくれます。はっ!と気がつかせてくれ、すらすら読めます。今後自分の仕事で活かしていきたいと思いました。

第48回 担当 石綿

書籍名『千年企業の大逆転』
著者/出版社 : 野村 進 / 文藝春秋

以前、齋藤社長のお話からあったように日本には創業200年を超える企業が3146社あり世界最多となっている。中国は創業150年を超える企業はわずか5社、韓国も創業100年以上の企業は7社しかない。

世界最古の企業トップ3はすべて日本企業なのだ。そして創業100年以上の日本企業の89.4%は従業員300人未満の中小企業なのである。

                        

この本は経営破綻の危機から見事な転身を遂げた5社の事例を紹介しながら、日本にこれだけの老舗企業が存在し、何が企業の永続には必要なのかに迫っています。

弊社は伝統工芸品でも和菓子屋でもない。時代に適応しながら本業を柔軟に変化させ、強みを出せる強い会社にしていきたいと感じました。

第47回 担当 木村

書籍名:『「跳び跳ねる思考」会話のできない自閉症の僕が考えていること』
著者/出版社 : 東田 直樹 / イーストプレス

私が皆様におすすめしたい本は 東田 直樹 氏の『跳びはねる思考 会話のできない自閉症の僕が考えていること』です。 ご本人は重度の自閉症を患っておられますが、幼少期から養護学校の先生とご両親の親身な療育(治療+教育)により、文字盤のポインティングや筆談を通じて、文字の読み書きが出来る様になりました。

13才の時に書かれた著作『自閉症の僕が跳びはねる理由』は、世界20カ国以上で翻訳されNHKでもドキュメンタリー番組として放映されました。この本を読みますと、何よりも自閉症であるご本人が書かれていると言う事に大変驚かされます。

                        

本書では、健常者からは理解されにくい自閉症患者の内面を平易な言葉で伝えられておりますので、自閉症の方は、他人とのコミュニケーションや社会との関りを上手くできていないのではないかと言う様な、健常者から見た一方的なイメージを変えるきっかけになるのではと思います。

本書を読むと、自閉症の方が世界をどのように見て、世間をどう受け止めて周りと関わろうとしているのかが分かると思います。書店で見かけた際は、是非ご覧になってみてください。

第45回 担当 佐野

書籍名:『『いつやるか? 今でしょ!』~今すぐできる45の自分改善術!~』
著者/出版社 : 林 修(東進ハイスクール現代文講師) / (株)宝島社

ひさしぶりに本を購入するという事で、2ヵ月ほど前から営業や休日の度にいくつかの書店に足を運びました。

そんな中でふと思う事は、本を読むという事は、まずどんな本を選ぶか問う事から始まり、あれこれ迷う自分に気づきました。林氏は書籍の中でそんなこともとてもうまくまとめてあるのです。

                        

本題ですがこの本は普段自分が仕事上で起こりうる現実的な事をとても理解しやすくまとめてあります。感覚ではわかっている事ですが言葉や文章にするとなかなか伝わりにくい事を、様々な喩や、今風の喩を用いてわかりやすく書いてあります。

私も含めて日本ブレイスの全ての社員(役員も含めて)になかしら当てはまる部分があると思いながら読んでいくととても参考になる1冊であったと思います。

第44回 担当 栗田

書籍名:『半落ち』
著者/出版社 : 横山 秀夫 / 講談社文庫

これは、テレビドラマや映画化もされた横山秀夫氏のミステリー小説です。タイトルの「半落ち」とは、警察用語で「一部自供した」ということを意味します。…といっても、正直なところ、ミステリーとして期待して読むとどこか物足りなさのあるこの作品。ミステリーというよりは、1件の殺人事件を通した“人間ドラマ”といった方がいいかもしれません。

有名な作家さんなだけあり、文章自体がうまくて読みやすいので、読書が苦手な方でもすらすら読めるのではないかと思います。ページを捲っていくうちに、真相を知りたい気持ちと、どうかこの優しい犯人を救ってほしいという気持ちがどんどん強くなっていきます。

                        

作中で描かれている、アルツハイマーという病に冒された患者とその家族の悲しみや苦しみは読んでいて胸が痛みますが、とても興味深く、考えさせられるものでした。また、各章ごとに異なる人物の視点から物語が進んでいく構成もとても面白く、うまいなぁと思わせられます。

これは何かを期待するのではなく、素直に読むことでより楽しめる作品だと思います。特に男性にはオススメの1冊です。

第43回 担当 門脇

書籍名:『「あなたと一緒に仕事をしたい!」と言われる42のマナー術』
著者/出版社 : 三枝理枝子(元ANAキャビンアテンダント) / サンマーク出版

 この本の作者はANAのチーフパーサーを務められた方で、現在は起業され執筆活動、テレビ出演、講演会等で幅広く活躍されています。

マナーの本は数多く出版されておりますが、この本の特徴は「どうしたら仕事が上手くできるか?どうしたら魅力のある人のなる事ができるか」というコンセプトで、接する相手の気持ちがよく表現されていると思います。新入社員が読むようなマナー本と比べるとレベルが数段高い内容です。

                        

仕事は、他者に認められ、支えられ、応援してもらう事ができれば、驚くほど早く成果が出ます。その為には、一回の出会いで「あなたと一緒に仕事がしたい」「他人に紹介したい」と思ってもらう必要があります。

この本は人を不愉快にさせない、嫌われないためのマナー本ではなく、好かれる、愉快にさせる、抜擢してもらい、人脈を増やして行き、自己実現の近道とするものです。実例も多く挙げられていますので、是非読んでみてください。

第42回 担当 菅原

書籍名:『まんがでわかる7つの習慣』
著者/出版社 : フランクリン・コヴィー・ジャパン / 宝島社

 バーテンダーを目指す主人公が「7つの習慣」を習得しながら成長していく過程を漫画で描いた本です。

企業研修などで良く用いられるスティーブン・R・コヴィーの「7つの習慣」を漫画と文章で分かりやすく説明しており、自己啓発系ビジネス書の入門にお勧めです。

                        

7つの習慣は与えられた環境や人間関係(外的要因)の中で、内的要因(自分の考え方、物の見方等)により問題解決をしていく為に非常に役に立つ考えで、これはビジネスに限らずプライベートの人間関係などで行き詰った時にもオススメです。

第41回 担当 渋谷

書籍名:『海賊とよばれた男』
著者/出版社 : 百田尚樹 / 講談社

 この本は、出光興産創業者の出光佐三さんの一生を書いた本です。彼は戦前に車の時代が近いうちにくると確信し石油販売会社を立ち上げ、庶民の為により格安な灯油や重油を供給し、事業を軌道に乗せていきます。

戦中の苦しい時期も乗り越え、戦後はさらに苦しい状況になったのですが、そんな中でも社員は家族と同じだとリストラは一切行わず、その方針に社員皆が感銘し一体感を持って乗り切っていく。その後も石油事業を軌道にのせる為、アメリカメジャー石油会社の様々な嫌がらせにも屈することなく、強い意志を持ち事業を推進していきました。

                        

戦前同様、庶民に出来るだけ安く石油を供給したいという思いを貫き、自前の世界一大きいタンカーを造り、世界がイラクへの制裁をする中、そのタンカーでイラクから重油を買い付け、イギリス等の国からの妨害も見事に避け、無事日本にたどり着いたときは感激でした。

            

会社とは人の為社員の為にあるべきという彼の信念や生き方にとても感動し、またいろいろと考えさせてくれる本でした。

第40回 担当 松村

書籍名:『それでも僕は夢を見る』
著者/出版社 : 水野敬也 / 文響社

発売から10か月で120万部を突破したベストセラー本「夢をかなえるゾウ」 の著者である、水野敬也さんの書いたこの本。味のある鉄拳さんの絵が目を引きます。

『「夢をかなえるゾウ」が良い本なのは知っているけど408ページを読むのはちょっと…』と決心が鈍っている方にこそ、おすすめの1冊です。この本は絵本です。あっという間に読めてしまいます。

                        

しかし、この1冊の中には心に残る言葉がちりばめられています。多くの人が夢を叶えたいと願いますが、だからこそ「挫折」や「不安」が生じます。そんな夢のネガティブな面とどう向き合うべきか、夢とどう生きるべきか、道しるべになってくれる本です。

            

手元に置いて、何度も見返したくなる不思議な魅力があります。書店で見かけた際にはぜひ手にとってみてください。

第39回 担当 中陣

書籍名:『ソフィーの世界』
著者/出版社 : ヨースタイン・ゴルデル / 日本放送出版協会

随分前に刊行された本ですが重版を重ねている本。子供向きに書かれた本なのであるが、これを読むと、西洋哲学の流れが分かってしまうという、なかなかすごい本。実際読んでみると、アルベルトによる「講義」の部分が半分、ソフィーとヒルダに関する「お話」の部分が半分。そして、その「講義」の部分も実に分かり易く書かれており、「お話」の部分もそれなりに面白い。

つまり、この本は「二兎を追って」例外的に成功している例であると思う。 しかし、西洋の哲学は、最終的には「神」と「人間」の関係を解き明かそうとする努力であったいう印象を受けた。

さて、「お話」の部分はさておき、「講義」の部分、せっかく苦労して読んだのに、そのまま忘れてしまうのは惜しい気がする。なのでアルベルト・ノックスの講義のサマリーを書いてみることをお勧めする。

また、どの哲学者も、多かれ少なかれ、ソクラテス、プラトン、アリストテレスのアテネの三大哲学者の影響を受けていることに驚く。改めてこの三人の偉大さを知った。いずれにしろ、この物語、ソフィーという少女の魅力、彼女の聡明さ、純真さ、そしてユーモアで読者を惹きつけていると言える。面白く、ためになる本として、皆に推薦したいと思う。

第37回 担当 村田

書籍名:『大人エレベータ』
著者/出版社 : 対談集 / 扶桑社

俳優の妻夫木聡さんがさまざまな世代のゲストを迎え対談する「サッポロ生ビール黒ラベル」の人気CMを書籍化したもので、私がこの本を手にしたきっかけは、表紙に名前が出ている人たちに惹かれたからです。とにかく豪華! CMは短いですが、実際の撮影では妻夫木さんとゲストの方の対談は数時間にもおよぶ対談をしているそうで、その対談をまとめているから想像以上に読み応えがありました。

ゲストはさまざまな世界の第一線で活躍されている方たちなので、言葉に重みがあったり(とはいっても、けっして説教臭くないのですんなり入ってきます)、ゆるさの中にドキッとするような核心をついたものがあったり……。自分では考えつかないおもしろい考え方がいろいろ出てくるのも興味深かったです。たとえば、ミュージシャンのスガシカオさんが妻夫木さんの「大人とはなんだと思います?」という質問に対して「焼肉屋さんで、なんかエプロンみたいのを首にかけなきゃなんないじゃない。あれが、抵抗なくかけられたら大人だと思います」と答えるのを読んで、妙に納得をしました(笑)。

第35回 担当 鬼塚

書籍名:『 池上彰の憲法入門』
著者/出版社 : 池上彰 / ちくまプリマー新書

 憲法第9条についてニュースでよく目にするようになりました。これまでも幾度となく議論になってきた、この憲法第9条。私自身ではなく私の子どもたちへの影響が大きいことなのに、国が大きく変わってしまうことなのに、私自身よくわかっていなことが多かったのです。

私たちにとっての『安全』『平和』とはどういうことなのか。自衛隊や解釈の問題など、これまでの経緯をおさらいした上で改めて考えてみる必要があると感じました。

第34回 担当 千葉

書籍名『 「広島」 壁に残された伝言』
著者/出版社 : 井上 恭介 / 集英社新書

広島市の中心にある袋町小学校は爆心地からも近く原爆投下直後は多くの生徒が犠牲になった学校です。

当時この学校に生徒の家族、親戚、教職員などが生徒を探しに訪れた際に黒板を使い伝言を書きのこした。

                        

この伝言が校舎の解体にあたり出現しこの伝言を調査して伝言を記した方たちを探して現在と当時を状況を聞いたドキュメント番組を本にしたものでした。

伝言から見る当時の状況と運よく生きてこらえた方の体験を書き記されていた。原爆を経験した日本が今また福島の原発事故を経験している現実をどう捉えればいいか考えさせられる一冊でした。

第33回 担当 岩木

書籍名:『長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい』
著者/出版社 : 槙 貴子 / 株式会社アスコム

この前テレビで紹介されていて、71万部も売れている健康本です。人間の下半身には血液の約70%が集中していて、運動不足や冷えにより血液の循環が滞り、生活習慣病や体の不調を引き起こしやすくなります。

ふくらはぎが知らせる5つの不調
熱くてかたい→高血圧
熱くてかたくない→急性炎症・かぜなど
冷たくてかたい→冷え症・婦人病・自律神経失調症
冷たくてやわらかい→糖尿病
冷たくて柔らかく、弾力がない→腎臓

ふくらはぎをもむことによって滞っていた血の巡りがスムーズになり、代謝や免疫力を上げるのでダイエットや生活習慣病の予防につながります。また、血流をアップさせる事で若返りや美肌効果、コリをほぐす効果も期待できます。 最初の数ページに、分かりやすく簡単なマッサージ方法が写真付きで記載してあります。簡単で誰でも出来て1日数分で続けやすい健康方法なので、ぜひ取り入れてみてください。

第32回 担当 太田

書籍名:『誰とでもラクに話せるコツ101』
著者/出版社 : 今井 登茂子 / 高橋書店

「社会人になると誰もがふと「うまく話せない」と感じるときがある…ひとつできないことに“気づき”ひとつ“コツ”を身につければ話し方は、かならず上達する。

会話の「しんどい」が、瞬く間に「ラク」になる!今すぐ使える、一生役立つ話し方事典!

うまく話が続かない自分にとっては、参考になる本でした。シーン別にどう切り抜けるか!すらすら読めます。

第31回 担当 石綿

書籍名:『それでも「いい人」を続けますか?』
著者/出版社 : 潮凪洋介 / 中経書房

「いい人」を抜け出すと、人生、仕事、恋愛、家庭生活のすべてがうまく回りはじめる。。

なぜなら「いい人」をやめれば、不満も我慢もストレスも怒りも数分の一になり、ほがらかな笑顔で過ごせる日々が訪れるから。

決して「いい人」ではない、私でもいくつか思い当たる節がありました。

第30回 担当 木村

書籍名:『カモメになったペンギン』
著者/出版社 : ジョン・P・コッター / ダイヤモンド社

私が皆様におすすめしたい本は ジョン・P・コッター氏の「カモメになったペンギン」です。著者はハーバードビジネススクールの教授で、「企業変革力」日経BP社や「ジョン・コッターの企業変革力ノート」日経BP社等、著者が提唱する8段階の企業変革プロセスについて執筆されております。

本書では、年住み慣れた氷山が崩壊するかもしれないという危機的状況に直面したペンギン達が組織変革とリーダーシップを発揮して危機に対処していく事を寓話を用いてわかりやすく示されております。

この8段階の変革プロセスとは、①危機意識を高める ②変革チームを作る ③変革のビジョンと戦略を立てる ④変革のビジョンの周知徹底 ⑤行動しやすい環境を整える ⑥短期的な成果を生む ⑦さらに変革を進める ⑨新しい文化を根付かせる というものです。

                        

様々なキャラクターが登場し、その危機に対応していきますが、登場人物が実際に組織に居そうなペンギンばかりですので、それぞれの立場で読み進める事が出来ると思います。読んだ後には、何にでもチャレンジする心が人や組織を成長させる事が出来るんだという事に気付かされました。
本書は寓話風に描かれており、読みやすくなっておりますので、書店で見かけた際には是非、ご覧になってみてください。

第29回 担当 長久保

書籍名:『これならわかる<スッキリ図解>介護保険』
著者/出版社 : 高野 龍昭 / 翔泳社

この本は、この改正介護保険について、専門用の説明から介護保険の仕組みが図解やイラストでやさしく解説されています。

これから介護保険について一から理解しようと考えている人でもわかりやすい内容になっております。特にそれぞれ介護の専門職の人がどのような場所でどのような仕事をしているのかということがわかる本を探していたので、この本を選びました。

仕事で介護保健に関わらない方も一つの必要な知識として読んでおいてもよいかと思います。 今大きな問題となっている介護保険について、いったい何がどう変わるのか?今後の問題点は何なのか?が良くわかります。

第28回 担当 村田

書籍名:『仕事に効く教養としての「世界史」』
著者/出版社 : 出口 治明/ 祥伝社

詠みやすくておもしろいです。

私自身、学生のときに「歴史は縦軸で考えなければいけない」と言われ、理解はしているつもりでもなかなか頭の中で整理できなかった思い出がありますが、この本を読むと、その“縦軸”への考え方がとてもわかりやすくなります。

著者は歴史好きが高じて本書を執筆しただけに、歴史に対する“愛情”がたっぷりと感じられるのもこの本のいいところだと思います。世界の歴史を知ることで目にするものや耳にするものへの見聞が広がり、仕事や私生活での“楽しみ”をどんどん増やしていきたいと思いました。

第27回 担当 横幕

書籍名:『生き方』
著者/出版社 : 稲森和夫/サンマーク出版

「私の成功に理由があるとすれば、たったそれだけのことかもしれません。つまり私には才能は不足していたかもしれないが、人間として正しいことを追求するという、単純な、しかし力強い指針があったということです。」。

この冒頭20ページに記された文章は、編集者がこの本のカバーの袖に抜き出した一文です。 もちろんこの前後があって筆者が伝えたいことがより明確になるのですが、この一文でこの本の前半の筆者の持論がおおよそあらわされています 。

本書には、所々に宗教的、哲学的な印象が垣間見られます。特に筆者が出家するエピソードあたりから後半に向けて宗教的な表現が頻繁になりますので、その部分に抵抗感を抱く方もいるかもしれません。私は終盤に進むにつれ共感を覚えましたが、抵抗感を感じた部分は無理に受け入れなくとも良いと思います。腑に落ちたところだけ糧にしましょう。

第26回 担当 鬼塚

書籍名:『ゼロ』
著者/出版社 : 堀江貴文/ダイアモンド社

本書は、ホリエモンこと堀江貴史氏が『働くこと』『お金』について、自身の過去にも触れながら綴っています。かつて時代の寵児と呼ばれた彼が逮捕され実刑判決を受けます。その後収監されてから仮釈放されるまでの1年9カ月間、堀江氏の心を捕えて話さなかったことば、それは、「働きたい」だったそうです。

堀江氏にとって“働く”とは、自由になること。そして働くことを通じてもう一度最高の仲間と一緒に大きな〈夢〉をかなえたいのだ、と。

『働くこと』、そして『お金』について、その理由はもちろん人それぞれです。みなさんならこの問いにどう答えるでしょうか。

第25回 担当 千葉

書籍名:『日本人にしかできない「気づかい」の習慣』
著者/出版社 : 上田 比呂志/クロスメディア・パブリッシング

東京オリンピックのプレゼンテーションで流行語になった「おもてなし」の言葉。このおもてなしは日本の歴史文化が途切れることなく受け継がれ日本人特有の習慣になり、現代日本人にも身についていることを教えられ、それを実感させられる本でした。

ビジネス書としてはたいへん読みやすい文章でまた、料亭の子として生まれた著者が大学卒業後百貨店の三越に入社。社内研修でアメリカ本土のディズニーランドに行ったのをきっかけに再度ディズニーランドに行くまでの挑戦の日々が興味を引き短期間に読了してしまいました。

三越でディズニーに派遣されるのは12000人いる社員の中から11名だけ。この11名に入るために日々挑戦しスキルを身に着けていく仕事振りが興味深く、特に「よき先輩を師」と仰ぎ仕事を真似していく姿は読んでいて感動を覚えました。
この本は著者の体験からエピソードが多く紹介されており日々の仕事の中で行き詰ったり、気分を変えるためにちょっと1ページ目を通すだけでも時に「刺激」を、時に「癒し」をまたは「勇気」を与えてくれるため気が付くと2~3回読み終えてしまいました。

                          

大正時代から伝わる四谷荒木町料亭橘の子として生まれ育ち「心」を習い、三越で「スキル」を身に着けディズニーで「仕組み」を知った著者が普段何気なくおこなわれている行動を気づかいと教えてくれる本です。是非一度読んでみてください。

             

第24回 担当 太田

書籍名:『本当に怖い老化食品 知らずに食べればボケていく』
著者/出版社 : 白澤 卓二/徳間書店

「焼き餃子vs水餃子」「おにぎりvsお茶漬け」「ハンバーグvsしょうが焼き」「メロンパンvs焼きそばパン」「マカロニサラダvsポテトサラダ」。

日ごろ何気なく食べているこれらの食べ物ですが、どちらが「食べると老ける」食品か、あなたは選べますか?

最近明らかになった、老化原因物質「AGE」や、老化を促進する科学物質などをテーマに、普段よく口にする食べ物ふたつを徹底比較。

                          

アンチエイジング食のキモを楽しく学べる一冊です!

             

第23回 担当 岩木

書籍名:『アンチエイジング・バトル 最終決着』
著者/出版社 : 坪田 一男/朝日新聞出版

アンチエイジング、女性なら誰でも気にするワードだと思います。こちらの本は、老化防止をすることで細胞の老化防止。つまり若々しく体を維持できるように健康面での内容が主になっています。一般的に体にいいと言われている事が実際本当かそうでないのか、それをバトル形式で専門家たちの意見を出し合い、結果どうなのか。という事が書かれた本です。

たとえば、「牛乳は本当に飲んだ方がいいのか?」というお題に対し、たんぱく質や栄養価が高いので、もちろん飲んだ方がいい。という意見もあれば、実は牛乳はコレステロールを増やし、血糖を上げてしまうのであまり飲まない方がいい。という内容が書かれていました。

他にも、パソコンなどのブルーライトはカットすべきか、食事は1日3回食べた方がいいのかなど、日常何も考えずに行っている事がアンチエイジング(健康)に繋がるのでとても面白く読める本だと思います。

                          

この本を読んで思ったことは、一般的に良いと言われていることが、本当に自分にあっているかどうか。色々な健康本が出ていますが、本当に自分にあった健康法を取り入れていけば健康で若々しい日常を送る助けになるのではないかと思います。アンチエイジング、健康に興味のある方は一度読んでみてください。

             

第22回 担当 石綿

書籍名:『風渡る』
著者/出版社 : 葉室 麟/講談社文庫

大河ドラマで話題の黒田官兵衛を中心に描いたキリシタン話。

官兵衛に興味があり読んでみましたが、官兵衛よりも当時のキリシタンについて詳しく書かれている小説でした。

登場人物が多士済々で把握するのが大変ですが、日本の戦国時代のカトリック史を概観させてくれていい勉強になりました。

                         

第21回 担当 木村

書籍名:『タモリさんに学ぶ 話がとぎれない雑談の技術』
著者/出版社 : 難波 義行/こう書房

私が皆様におすすめしたい本は 難波 義行 氏の「タモリさんに学ぶ話がとぎれない雑談の技術」という本です。著者である難波氏は「人に好かれる話し方」や「心をつかむコミュニケーション術」など接客業向けにコミュニケーション指導を行っていた方です。

本書では、30年以上「笑っていいとも!」の番組を続けてこられたタモリさんのトークショーを通じて、「タモさんのトークが魅力的な理由」と それを活かして、「雑談で人を楽しませる方法」について解説されています。

会話の目的は大まかに分けると、①勝つこと ②正しい結論にたどりつくこと ③楽しい時間をともに過ごすこと という3つになるとし、本書では、③楽しい時間を共に過ごすために交わされる会話 =「雑談」として、様々なタモさんトークの具体例に引き合いにだして、本書ではお話が進められております。

                          

この本を読めば、「笑っていいとも!」で、タモさんが、出演者が気持ちよく話しだして盛り上がれる様に、しゃべらせ方や話の組み立て方に配慮をされていた事がよくわかり、読者も誰とでも楽しく雑談ができるエッセンスが学べると思いますので、是非、手に取ってみて下さい。

   

第20回 担当 長久保

書籍名:『とまらない』
著者/出版社 : 三浦 和良/新潮新書

プロだからという理由ではなく、単純にサッカーを愛していて常に次の1点を目指して歩みをとめない「キング・カズ」がかっこいいと思います。

震災復興支援チャリティーマッチでの感動的なゴールや自身のJリーグ最年長記録を更新し続けるゴール等でキングであり続けています。

実は謙虚でいつも前向きで決して自分を過大評価せず、言葉のひとつひとつが自然体で偉ぶっていない。そして地道な努力を怠らない。

                          

ワールドカップの代表から外された時も、ふてくされずに直ぐに練習したその姿勢。年齢を重ねても考え方と努力次第で進化できるという姿勢がとても印象的です。

   

第18回 担当 横幕

書籍名:『トヨタの片づけ』
著者/出版社 : OJTソリューションズ/中経出版

日本の戦後高度成長期から仕事の効率化を徹底的に突き詰めたトヨタ自動車。「5S」(整理、整頓、清掃、清潔、しつけ)や「カイゼン(kaizen)」という用語は今や世界の共通語だそうです。このノウハウを製造業に使うだけではもったいないと元トヨタのベテラン技術者を擁するコンサルティング会社が編纂したビジネス書がこの『トヨタの片づけ』です。

「キレイがゴールじゃない。片づけは『成果を出す』ためのビジネスツールだ」表紙の帯に大きく書かれた、この言葉はトヨタの生産現場で勤続40年以上の元トヨタマンたち口を揃えて語った言葉だそうです。

本書の中でトヨタマンたちは、「『片づけ』そのものが無駄をなくし、仕事の効率を上げ、会社の売り上げを上げる、あなたと職場を変えるビジネスツールだ」と断言しています。

目次の各章のリードには… 「片づけは雑務じゃない。『仕事そのもの』だ」 「『ムダ』という宝を探せ」 「線を1本引きなさい」 「『掃除しないですむしくみ』を考えろ」 と、元トヨタのベテラン技術者が現場で効率化を追求した姿が目に浮かぶような言葉が並んでいます。
私の机の上は無駄だらけ…。まずは5Sのうちの整理、整頓からはじめます。

 

第17回 担当 長久保

書籍名:『間抜けの構造』
著者/出版社 : ビートたけし/新潮新書

今では映画監督としても評価をされているビートたけしさんが書いた本で、「間ぬけの構造」という本を紹介します。

この本は、漫才でも映画でもスポーツでも、どんな職業の人も「間」が大切ですよ という内容の本です。

「間」を意識するとコミュニケーションがうまくとれたり、いろんな場面で役に立つということが書いてあります。「間」が悪いと「間抜け」になり、物事がうまくいきません。

ビートたけしさんの周りの人の「間」が悪い失敗エピソード等も書いてあり、楽しく読めるかと思います。軽い本なので、興味があったら読んでみてください。

 

第16回 担当 木村

書籍名:『あらゆる領収証は経費で落とせる』
著者/出版社 : 大村 大次郎/中央新書クラレ

私が皆様におすすめしたい本は大村 大次郎氏の「あらゆる経費は領収証で落とせる」と言う本です。著者である大村氏は元国税調査官のフリーライターで「脱税のススメ」(彩図社)、「その税金は払うな!」等、10年間の勤務経験を活かした著書を多数出版されている方です。

本書では、「領収書」を「経費」として落とせるやり方が具体例をもって説明されており、読み進める間に企業にとって重要な会計知識について学ぶことが出来ます。その会計知識とは「計画通りに会社に利益を残す」と言う事です。売上が上がれば経費を多く申告し、逆の場合は少なく申告します。利益を出しすぎない様にするのは税金対策の為です。

具体的な方法としては、領収証を①会社の業務に関連する費用として費用化する。 ②福利厚生費として支払うやり方があります。①では、コンビニ弁当からご自宅のテレビやPC、そして愛人手当までも経費で落とす方法が示されており、②では、ディズニーランドやコンサートチケット等のレジャー費用や慰安旅行、そして一軒家までも会社持ちとして費用化する方法も示されております。

もちろん、無条件で全ての領収証が経費になる訳ではありません。一定の正規の手順を踏まないと、経費に落とす事はできませんので、その点はご注意して下さい。

 

第14回 担当 太田

書籍名:『人が集まる!売れる!売り場づくり 40の法則』
著者/出版社 : 内藤加奈子/大和書房

今回、私がみなさんにお奨めしたい図書は「人が集まる!売れる!売り場づくり 40の法則」と言う本です。

VMD(ヴィジュアルマーチャンダイジング)・・・・視覚的に見せる販売計画 自分が作成した什器やPOPなど、売場展開される際に、どの様にみせたら良いか悪いか考える機会をもたせてくれる一冊です。

図なども交えて分かりやすく、40項目つづりで解説しています。実際には小売店や販売員向けの内容ですが、参考になりました。 

第13回 担当 石綿

書籍名:『ピンチ!マップ東京』
著者/出版社 : マイナビ/マイナビ

今回、私がみなさんにお奨めしたい図書はマイナビから出版されている「ピンチ!マップ東京」と言う本です。

日常生活に問題なお腹が弱い私にはとても見やすく、便利な本です。通勤途上や電車などで移動中に急におなかの具合が悪くなることは誰でも経験があると思います。

もしもの時にトイレがどこにあるかを知っているとずいぶん安心です。また都心のトイレ情報も記載してあるため日々暗記をして緊急事態に備えています。 

現在は、乗換案内というスマホアプリに、この本の情報が対応されましたが、緊急事態にはスマホも見ていられませんから基本は暗記だと思います。

第12回 担当 横幕

書籍名:『名著講義』
著者/出版社 : 藤原正彦/文藝春秋

今回、私がみなさんにお奨めしたい図書は藤原正彦さんの「名著講義」です。

藤原正彦さんはお茶の水女子大学で理学部数学科の教授をしていましたが、他学科新入生の女子大生20名を対象に「読書ゼミ」を開講していました。(2009年に退任、現在、同大学名誉教授)
読書ゼミのゼミ生は毎週、藤原教授が指定する課題書を購入して読み、翌週レポートを提出し、授業では藤原教授とゼミ生でディスカッションを繰り広げます。この「名著講義」は文藝春秋の女性編集者が若作りをして、この「読書ゼミ」に潜入し授業の様子を記録したノンフィクションです。

「名著講義」の中で藤原教授が課題本として指定するのは、新渡戸稲造「武士道」に始まり福沢諭吉「学問のすゝめ」、戦没学生の手記を綴った「きけ わだつみのこえ」、無着成恭「山びこ学校」などの11編で明治~昭和にかけての日本の名著ですが、およそ平成の女子大性が自ら手に取るような本ではありません。

しかし、毎回名著を読んだ後の女子大生たちは、以外にも読後の正直な思いを藤原教授に真正面からぶつけます。教授との問答に時には涙し、回を重ねるごとに彼女たちのものの見方や考え方、心情が変わってゆくさまが見て取れます。女子大生ならずとも、この本を通じて、日本人として、気付かされる事、教えられること、感銘を覚えることがあると思います。文章は話し言葉の問答形式ですので、言い回しも平易で読みやすいものです。ところどころに藤原さんらしいユーモアもちりばめられています。 みなさん、ぜひ1度、手に取って読んでみてください。

第11回 担当 横幕

書籍名:『日本でいちばん大切にしたい会社』
著者/出版社 : 坂本 光司/あさ出版

今回、みなさんにお奨めしたい図書は「日本でいちばん大切にしたい会社」です。「現場で中小企業の研究や頑張る中小企業を支援する」ことをモットーとする著者が6,000社を超える中小企業を訪問調査し、そこで得られた確証をもとにして、分かり易く書かれた中小企業論です。

本書は2部構成となっております。1部は著者が定義する「日本でいたばん大切にしたい会社」たりうる企業経営者の心構えとして、会社にかかわる「5人」に対する使命と責任について論じています。
この「5人」のうち1番に大切にするのは「社員とその家族を幸せにすること」、2番目は「外注先、下請け企業の社員を幸せにすること」、3番目に「顧客を幸せにすること」4番目に「地域社会を幸せにし、活性化させること」、5番目が「株主、出資者の幸せ」です。

2部は著者が訪問した、長期にわたり好業績を持続している企業、あるいは世のため人のためになる経営に懸命に取り組んでいる企業の中から5社を取り上げ紹介しています。

当社の社名「日本ブレイス」は、この中の1社「中村ブレイス」のエピソードに当社代表が共感し「日本を支える(brace)」会社という意味で命名したものです。当社代表は「日本でいちばん大切にしたい会社」を読んで著者の考え方に深く感銘を受け、現在は著者が教鞭をとる法政大学大学院政策創造研究科坂本ゼミの大学院生として中小企業経営の研究をしております。

第9回 担当 市川

書籍名:『死の淵を見た男―吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日』
著者/出版社 : 門田 隆将/PHP研究所

この本は、震災当時の原発についてのノンフィクションの本です。現実に沿って描こうという作者の意志なのか、淡々と描かれており読みやすい本だと思います。原発に反対するのでも推進するのでもなく、ただ読んでいただきたいと思い選びました。

事故当時、日本が三分割してしまうかもしれない危機的な状況でした。現場の方々は危険な状況を把握しながら、死の覚悟をもって作業にあたります。緊迫した状況が続く中、一度避難しても危険な現場に戻ってくださった方、亡くなられた方のご両親、応援に来てくれた方々の思いや行動に涙ながらに読み終えました。

この中には、当時の日本の首相含めて、何人かのリーダーが出てきます。緊急事態にどう対応してゆくか。自身の立場、状況の把握、何をすべきか、その判断は本当に難しいと痛感します。当時の福島第一原発所長・吉田さんは昨年亡くなられました。現在も廃炉への作業は続いています。

第8回 担当 吉田

書籍名:『冒険に出よう』
著者/出版社 : 安藤美冬 / U25 Survival Manual Series

著者である安藤美冬さんは、現在【ノマドワークスタイル】という新しいスタイルで多種多様な仕事を手掛けている女性です。【ノマド】とは英語で遊牧民を意味するように、そのワークスタイルは特定の会社に属する事なく、とても自由なスタイルで、また、ソーシャルメディアと呼ばれる、ツイッターやFacebookを巧みに利用し、様々な仕事のオファーを次から次へと獲得していく姿が、彼女の一番の魅力だと思います。

裏表紙での「未熟でも未完成でもまずは行動をおこすこと。チャンスがきたらのってみること。目の前のことを一生懸命やること。あきらめずに努力すること。そうすれば、いつしか辿り着きたいと願っていた場所へ導かれるのだと思います。」という言葉に、彼女の前向きで若いパワーを感じ、自分自身も何か無性にチャレンジしたくなる気持ちが湧き出てくるのを感じました。読み終えた後は「可能性は無限にある・・・」そう心に残る様な、とても前進したくなる一冊です。

まだ、私自身も使いこなせていない、ツイッターやFacebookの活用方法も、実際にどんな事に意識を向けて使用していたのか、など詳しく紹介されているので、これから始める方も、さらに深く活用していきた方にも参考になるのではないかと思います。

第7回 担当 太田

書籍名:『時代を変える 発想の作り方』
著者/出版社 : NHK「らいじんぐ産〜追跡!にっぽん産業史」制作班・編 / アスコム

今の時代では、当たり前になっている商品の開発秘話を文章とマンガを交えて分かりやすく紹介しています。

回転寿司、洋式水洗トイレ、クオーツ時計、自動販売機、ポケベルといった5つの開発エピソードが掲載されており、読むと「発想力」や「クリエィティブ思考」が身に着けられると思います。

日本人の開発者魂を観れるのとともにヒット商品を生み出すヒントが見つかりそうです。

第6回 担当 石綿

書籍名:『永遠の0(ゼロ)』
著者/出版社 : 百田 尚樹 / 講談社文庫

普段私はあまり小説を読みませんが、お客様からの勧めで読んでみました。百田尚樹の永遠のゼロという小説です。電車内で読んでいても涙が出ました。

内容は、大東亜戦争時の特別攻撃隊のお話です。必ず死んでこなくてはならない特攻隊では約4000名の方がお亡くなりになりました。

彼らの犠牲のお陰で今の日本があり、今の自分が贅沢で今の時代を生きれる幸せに、ちっぽけなことで悩んでる場合でないと思えます。

靖国神社の境内にある遊就館には、特攻隊員の遺書が展示されております。お近くに立ち寄りの際には、ぜひご覧になって下さい。彼らの遺書を見ると安易に洗脳されていたとか、テロと同じとは決して思えないです。

第5回 担当 木村

書籍名:『ディズニーそうじの神様が教えてくれたこと』
著者/出版社 : 鎌田 洋 / Softbank Cretive

私が皆様におすすめしたい本は 鎌田 洋氏の『ディズニーそうじの神様が教えてくれたこと』です。著者である鎌田氏は5年という歳月を経て5回目の採用試験でディズニーからの内定を貰いました。

しかし、採用と同時に最初に配属された部署は、夜の清掃員を束ねるスーパーバイザーという仕事でした。途方にくれるそんな彼を教育してくれた人が、「そうじの神様」と称されたチャック・ボヤージンというアメリカから来た初老の男性でした。
彼はウォルト・ディズニーが最も愛したと言われる、ウォルトの夢を実現した男性で、生涯現役でディズニーの掃除部門の責任者だった人なのです。

この本は4つの物語から構成されており、彼やパーク内で働く人達の人間ドラマを通して、ディズニーのそうじの世界に秘められた「仕事で人を幸せにするヒント」を見つける事ができると思います。

読んだ後には、これまで持っていたディズニーに対する、単なるキャラクターがかわいいかどうかと言う視点とは全く違った感動を覚えてディズニーを見る事ができるようになると思います。

文章は1話ごと読み切りで、読みやすくなっております。
「このシリーズは続編も発売されておりますので,書店で見かけた際には是非、ご覧になってみてください。

第4回 担当 村田

書籍名:『野心のすすめ』
著者/出版社 : 林 真理子 / 講談社現代新書

私は林真理子信者でもなく、とはいえ苦手でもなく、『an・an』のコラムは好きなのでたまに立ち読みする、という程度の"林真理子は知っている"レベルの読者なのですが、この本は"ジャケ買い"です。表紙の林真理子さんのモノクロ写真がとても魅力的かつお洒落な雰囲気だったので、思わず手に取りました。

本の内容はとてもわかりやすく、簡単に言うと「大きな野心を持て! その野心を実現させるために努力しろ!」ということでしょうか。
「今とは時代が違うから」とか「運が良かっただけなのでは?」という意見もあるとは思いますが、私がこの本を読んで感じたのは、"爽快感"です。林氏の気持ちいいくらいの"自信"と"言い切り"には、共感とは違う爽快感を感じました。

成功している彼女にしか言えない、彼女だからこそ言える言葉の数々はとても興味深く、元気をもらえました。
「よし!わたしもこれからは野心を持つぞ!」とまでは行きませんでしたが(笑)、自分の人生を作っていくのは自分自身なのだと感じました。

第3回 担当 長久保

書籍名:『世界のどこでも生き残る完全サバイバル術』
著者/出版社 : マイケル・S・スウィーニー / 日経ナショナルジオグラフィック社

最近サバイバルというものに興味があり読んだ本があったので紹介します。

とくに山や探検のようなものに興味がないのですが たとえば2011年の東日本大震災のよう な災害で、生活の中で当たり前のようにあるもの食べ物や水、住居、交通がなくなった場合にどうするべきかや、どのような備えが必要なのかということを知識として知っておいたほうがよいのではないかと思ったのが興味を持ったきっかけです。

この本は、自分、家族を守る 世界のどこでも生き残る 完全サバイバル術という名前の本で、ナショナル ジオグラフィック協会という地球上のあらゆる場所の探検プロジェクトを支援し世界中に探検家を派遣してきた世界有数の非営利の科学・教育団体ですが園団体が、監修をしています。

最悪な状況でも生き残れるためには知識を持っているかどうかによってくると思います。 この本にはさまざまな状況危機に備えて、 まず知っておくべき情報は何か。日ごろの備えと事前に準備すべきことは? その場でどう判断し、どう行動すべきか——。

さまざまな事態を生き抜くためにおいての対処法が書いてありとてもためになる本ですので、 興味があればよんでみてください。

第2回 担当 太田

書籍名:『人が集まる!売れる!売り場づくり 40の法則』
著者/出版社 : 内藤加奈子 / 大和書房

商品の陳列や色使いで店のイメージは変わる! ビジュアルマーチャンダイザーの著者が、お客さまを呼ぶお店づくりのノウハウを伝授。
でも、簡単です。VMDは、センスや技術でなくて「しくみ」。今ある什器だけで、お店は改善できます。
並べ方を変えるだけでお客さまの反応が変わる嬉しさをぜひ、実感してください。
売り場づくり、店舗レイアウト、ヴィジュアルプレゼンテーション……。こう聞いて、「あ、苦手……」と思う方もいるかもしれません。

VMD(ヴィジュアルマーチャンダイジング)・・・・視覚的に見せる販売計画
自分が作成した什器やPOPなど、売場展開される際に、どの様にみせたら良いか悪いか考える機会をもたせてくれる一冊です。
図なども交えて分かりやすく、40項目つづりで解説しています。
実際には小売店や販売員向けの内容ですが、参考になりました。

第1回 担当 村田

書籍名:『ハーバード白熱教室世界の人たちと正義の話をしよう+東北大特別教室』
著者/出版社 : マイケル・サンデル / NHK白熱教室制作チーム

この本は、マイケル・サンデル氏が世界各地で行った講義を一冊にまとめたもので、日本では2010年、NHK教育テレビで『ハーバード白熱教室』(全12回)として放送されたことでも有名になったので、彼の存在を知っている人も多いと思います。
「講義を文字にしたものを読んでおもしろいの?」と思う人もいるかもしれませんが、ところがどっこい(笑)、おもしろいです。いずれの講義の議題もそれぞれの国の情勢や問題にリンクさせているので、とてもわかりやすくて楽しいので、読んでいるだけなのに自分もその議論の渦中にいるかのような気分になれるはず!

サンデル氏の議論の進め方や人々の考えを引き出す語り口調は、簡潔でありながらもどこか温かみがありとても魅力的で、その魅力は文字からも伝わってくるほどです。
ときにユーモアも交えつつ(過剰ではないのも◎です・笑)、聞く人の心をぐっと掴む語り口調は必見(必聴?)です。
「自分だったらどういう意見だろう……」と考えながら読み進めていくのも楽しいし、それぞれのお国柄が講義の随所に垣間見えるので、ちょっとした世界旅行的な感覚を味わえるのもワクワクします。

自分が住む国や現在の環境、社会について“考えて意見を述べること”の大切さを教えてくれるきっかけを与えてくれる一冊だと思います。

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